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前稿にて、吾妻屋のお風呂に入っていると、おふとんに入っているような気になると書いたが、小生にとってこちらは、福島の故郷みたいなイメージだ。
高湯温泉は、400年の歴史があるというが、最初から歌舞音曲を禁止されていたという。つまり、どちらのお宿も静かに温泉を楽しむところとして、ここまでやってきたという。
館内は、宴会場はもちろん、卓球場などもなく、静かに過ごすところになる。野天風呂は外の道を少し登ったところにあるが、途中にはあずまやがあったり、休憩スペースがあったりする。
その一方で、吾妻屋さんは家族経営を逆手にとって、館内の冷蔵庫にある飲み物は自分で取って、チェックアウトの際、自主申告で精算となる。
また持ち込みの飲み物も、こちらで冷やすこともできる。さらに、浴衣とバスタオルはセルフで替え放題だ。
小生のような風呂マニアには嬉しいポイントだ。つまり(毎回書いているが)、いい意味で放置プレーで、「何もしないを楽しむ」のに、余計な干渉なく過ごせる。
そうそう、ロビーにはセルフで頂けるコーヒーもある。そうしたお宿とお客さまの関係を象徴するのが、チェックインの際のお客さまの動きだ。
多くのお客さまがリピーターなこともあり、入館すると自分の名前の書かれた下駄箱にセルフで靴を入れ、ホスピタリティ抜群な女将さんからキーを受け取ると、部屋に自ら行く人が多い。小生もその一人だ。
このあたりも、お客さまの多くが第二の故郷みたいに感じている証拠かと。
料理も派手なものはないし、以前から基本は同じ・・・というものだが、必要にして十分なもので、焼き魚、牛しゃぶ、刺身などほしいものは並ぶ。
またお酒も割安だ。小生は昼のお風呂の後に缶ビールをいただき、夜はハーフボトルのワインをいただくパターンが多い。
いつものように、14時のチェックインに少しフライングで入った小生だが、その前に三組同時に入られたと女将さんが言っていた。
さすがの女将さんも、バタバタしていた。そう、こちらのリピーターさんの多くは、ここに来ることを目的にいらしているので、フライングが多いのだ。
「岩の湯」が完璧なオペレーションで、お客さまにとって「宿泊することが旅の目的」になっているのに対し、こちらはまったく異なる対応で、「宿泊することが旅の目的」を実現している。
それは女将さんを中心としたもてなしの心が伝わり、多くのお客さまが小生同様に故郷に帰ってきた印象になるのでは・・・と。
もちろん、観光目的地の案内や、お食事処のオススメなども丁寧に教えてもらえるし、そうした点では放置プレーではない。
部屋は新しくはないし、豪華な設備などはない。だが、(あくまで個人的な感想だが)不快になるようなことはないし、さらには、宿泊代もお安い。東京からは遠いものの、毎年来たくなる次第。
以前、福島県のお客さまだが、毎月来ているという方がいらした。それもまたむべなるかなと。
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