早春を飾る花と言われるといくつかある。沈丁花の花もそのひとつだが、先日歩いていて沈丁花の香りを感じたときに、中学2年生のときの国語の教科書を思い出した。
その最初の項目に載っていたのが沈丁花の花のエッセイだった。そのエッセイで、小生は灌木と喬木という言葉を覚えた。そして、その次に載っていたのが堀辰雄の「辛夷の花」だった。
そのため、小生は早春の花というと沈丁花と辛夷を思い出すのだ。そんなこんなで、久しぶりに辛夷の花を読みたくなり、Amazonで検索したところ・・・
なんとKindleで無料ダウンロードできることがわかり、早速スマホにダウンロードし読んでみた。その感想は・・・「あれ、こんなに短い文章だっけ」と。
確かに、堀辰雄が中央線に乗って長野を走っていたことはよく覚えていた。でもこんな程度だったかなあと・・・
小生にとって堀辰雄という人物の名前を初めて知ったのが、この文章だったし、その延長線で、浄瑠璃寺というお寺の名前も初めて知ったことが印象深い。
京都にいたころ、週末に浄瑠璃寺を見にいったのも、その流れであり、でなければ、おそらく今でもこのお寺のことは知らなかったかも・・・
堀辰雄といえば、「風立ちぬ」があまりにも有名だが、小生にとっては「辛夷の花」が強く印象に残っている・・・
あのときの国語の先生はM先生という方だったが、中央線の富士見のことや、堀辰雄についてやけに熱く語っていた。
今思えば、あの先生自身が堀辰雄に心酔していたのだろうし、その影響で、いまでもそのときの授業風景を覚えているのだろう。
校則で坊主刈りで、脂ぎってニキビ顔だったなあ・・・汗臭い青春時代であった。
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