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いやあ、感動した。五輪の新種目、スケートボードのパークにである。すでに皆さんご存じの通り、この競技は四十住さくらと開心那のワンツーフィニッシュで幕を閉じたが、小生が感動したのはそこではない。
勝った選手も負けた選手もなく、お互いの演技を讃え合い、リスペクトする選手たちの姿勢にである。
日本の五輪史上、最年少メダリストとなった開選手は、8月5日のNHKのインタビューで「楽しかった」を連発していた。
そこには、日本人が好みそうな「皆さんの支えや応援があって勝ち取れました」とか「コロナ禍で苦しんでいる皆さんに少しでも元気を与えられたら」なんてセリフは皆無だった。
逆にメダリスト二人から出た言葉は「私たち(全選手)は、ライバルではなく、仲間なんです」という言葉だった。
そのとき、小生の頭には近代五輪の創始者クーベルタンの「勝つことよりも参加することに意義がある」という言葉が浮かんだ。
またラグビーなどで試合終了のホイッスルが鳴れば、敵も味方もないノーサイドだというのも同じ発想だ。つまり、ここには本当の意味での五輪やスポーツの姿があると。
ところが、以前の記事にあげたが、どこかの国では前首相が「日本人同士の絆が云々」とか、「五輪開催を反対する人は反日」とか、国威発揚の場と考えてるの? みたいな・・・
皮肉にも、新種目が五輪の原点を体現していたというのが象徴的だ。そんな中で、こんな記事が見つかった。
安全策でメダルを取りに行かず、ベストな演技を目指し、四位に終わった岡本選手を取り上げたものだ。
ここでも、争った他国の選手たちが、彼女を讃えていることが紹介され、またその姿勢を評価している。
もちろん、負けて悔しくないわけがないが、少なくとも「国民の皆さんの期待に応えられず」なんてセリフは勘弁してほしい。
幸い、岡本選手からはそんなセリフはなかった・・・また解説の人が言っていたのは、ボードというのは、誰もがその日できるベストな演技を行い、その日一番かっこよかった人を決める、そういう文化なんですと。
つまり四年に一度ではなく、その日だけのことで、今日はダメだったけど、明日はね・・・というノリになるようだ。
とても感動したし、素晴らしい・・・と。
追伸・・・その流れで、小生が大好きな小平奈緒選手のちょっといい話も見つかった。平昌のときの韓国選手とのいい話もあったが、やはり彼女のすばらしさは群を抜いている。
そもそも、国も自治体も背負ってないし。
でもこの二人のインタビュー見ていて、大丈夫かもと思いました。