「末広」というお宿は、湯の花温泉郷というところにある。建物はそれなりに大きいが部屋数は11とこじんまりしていて、家族経営+αの素朴さがいい。
前回も感じたことだが、料理は素朴で派手さはないが、とにかくやさしい味わいだ。いかにも身体に良さそうで美味しい。
昨年来たときにイワナが絶品だったが、今回はややメタボ具合が少なかったものの、焼き加減と味は素晴らしく、とても美味しかった。
夜はしのぎに小さなお蕎麦が出てきたが、これが絶品。あとでご主人に聞いたら「裁ちそば」というこの地域の伝統的な技法で作られた蕎麦という。
翌朝のご飯には、舞茸の炊き込みご飯のほか、焼きたての自家製パンがつく。こちらはお持ち帰りもどうぞとビニール袋もついてくる。
いつもお宿の朝食後はお腹が空かなくて往生するのだが、こちらのご飯はそれがなく、軽快なのがいい。やはり優しい。
またご主人のもてなしも、なんともあっさりしていて、館内の説明なども簡にして要を得ている。いい意味で素朴で好感を持てる。
さて、こちらの温泉郷には渓流に沿った「石湯」という名物露天風呂がある。川原にある巨石を活用して作られた共同浴場だが、なんと今年の台風被害で小屋が壊れてしまったという。
とりあえず岩を活用してブルーシートで応急措置をしていたので、入浴は可能だったが、もともと混浴としてはとてもワイルドだったため、実質男性用みたいなところがなおさら・・・
こちらに女性の体験記があるのでご参考まで・・・彼女が行ったときは小屋はバッチリあったようだが・・・
こちらの温泉、足だけ入ってみたが、とにかく熱かった。足でこれだけ熱いのだから、全身で入ったらたまらんだろ・・・女性の体験記にも罰ゲームとある(笑)
さらにお宿から川を渡る橋も壊れて渡れなくなっていた。どんだけ水量が上がったんだろって・・・お宿のスタッフの女性が「当日は怖かった」とおっしゃっていた。
幸いお宿には被害はなかったようだが、橋は石湯よりかなり高いところにあったので、そりゃあ石湯はひとたまりもないだろと。
逆にお風呂で一緒になったお客さんが、「よく岩が流れなかったよね」と。その時はそんなオーバーなと思ったが、言われてみれば確かに・・・と。
そうはいっても川沿いの紅葉は美しく、今年は遅いとはいえ、やはり標高も高いこの地の秋は早いのだなあと・・・
前回はチェックアウト後前沢曲家集落に行ったが、今回は少し湯の花温泉の奥に行ってみた。そのあたりはまた別稿にて。
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