古今亭菊之丞という噺家がいる。思いっきり江戸前とは逆方向にいる圓菊の弟子で、師匠とは違い、江戸前の落語をやる噺家で、形も声もいいので小生お気に入りである。
その菊之丞の芸暦二十周年記念の独演会が、三越劇場で行われるというので出かけてきた。この会場は個人的にはかなり思い出のあるところだが、それは割愛しよう。
さて、開口一番、一力が出てきたが・・・失礼ながら小生初めて聞く噺であった。というところで、菊六の登場。
二ツ目としては、一之輔などとともに、将来を嘱望されている伸び盛り。この日は「権助提灯」をやった。仕立てがしっかりしていて、滑舌もよく、なかなかいい。
一之輔が毒のある演出をしているのに対し、これといったいじくりをせずにまっすぐ演ずる姿は、万人に受けるであろう。これから、ますます期待できそうだ。
さて、お目当て菊之丞の一席目、ネタ出しは「唐茄子屋政談」。先日さん喬で聞いたばかりであり、昨年三鷹でも聞いた記憶があるが・・・
この日も通しでやったが、力の入り方といい、間といい、すばらしいと感じる仕上がりであった。強いて言えば、マクラがやや冗長だったが、全体として聞き入ってしまった。
さん喬のお腹一杯の噺を聞いた後ということもあろうが、ほどほどにいい感じでよかったぞ。というところで中入り。
中入り後は、クラリネットの北村英治さんとキーボードの高浜さんの演奏。御歳80歳余という北村氏の演奏もさりながら、北浜氏の歌声も素敵。
いい空気の中、紙切りの正楽が登場。例によって、なんともいえない間の語りと、すばらしい作品で場内を巻き込む。さすがにヒザをやらせたら・・・という感じ。
そして、トリで再び菊之丞の登場。これまたネタ出しで「妾馬」だ。笑わせておいて、しんみりさせるという、落語の美味しいところてんこ盛りの噺。
それを菊之丞らしい、軽快さと微妙な艶で聞かせてくれる。やや八五郎としてはきれいすぎるのは、本人がきれいだからいたしかたなしか。
だが、八五郎の心情などが、きれいに描けていて、ついついわかっていても引き込まれる。さすがに菊之丞である。
すっかり堪能して、大満足・・・菊之丞がまだ若いことを再認識しながら、これからも・・・と。
その菊之丞の芸暦二十周年記念の独演会が、三越劇場で行われるというので出かけてきた。この会場は個人的にはかなり思い出のあるところだが、それは割愛しよう。
さて、開口一番、一力が出てきたが・・・失礼ながら小生初めて聞く噺であった。というところで、菊六の登場。
二ツ目としては、一之輔などとともに、将来を嘱望されている伸び盛り。この日は「権助提灯」をやった。仕立てがしっかりしていて、滑舌もよく、なかなかいい。
一之輔が毒のある演出をしているのに対し、これといったいじくりをせずにまっすぐ演ずる姿は、万人に受けるであろう。これから、ますます期待できそうだ。
さて、お目当て菊之丞の一席目、ネタ出しは「唐茄子屋政談」。先日さん喬で聞いたばかりであり、昨年三鷹でも聞いた記憶があるが・・・
この日も通しでやったが、力の入り方といい、間といい、すばらしいと感じる仕上がりであった。強いて言えば、マクラがやや冗長だったが、全体として聞き入ってしまった。
さん喬のお腹一杯の噺を聞いた後ということもあろうが、ほどほどにいい感じでよかったぞ。というところで中入り。
中入り後は、クラリネットの北村英治さんとキーボードの高浜さんの演奏。御歳80歳余という北村氏の演奏もさりながら、北浜氏の歌声も素敵。
いい空気の中、紙切りの正楽が登場。例によって、なんともいえない間の語りと、すばらしい作品で場内を巻き込む。さすがにヒザをやらせたら・・・という感じ。
そして、トリで再び菊之丞の登場。これまたネタ出しで「妾馬」だ。笑わせておいて、しんみりさせるという、落語の美味しいところてんこ盛りの噺。
それを菊之丞らしい、軽快さと微妙な艶で聞かせてくれる。やや八五郎としてはきれいすぎるのは、本人がきれいだからいたしかたなしか。
だが、八五郎の心情などが、きれいに描けていて、ついついわかっていても引き込まれる。さすがに菊之丞である。
すっかり堪能して、大満足・・・菊之丞がまだ若いことを再認識しながら、これからも・・・と。
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