定年に間に合わない？琴欧州

このところすっかり相撲など見ていないでいたら、ここへ来てブルガリア出身の琴欧州という力士がメキメキ頭角を現し、この秋場所も盛り上がったようだ。小生も久しぶりに千秋楽の相撲をテレビで見た。

　２場所連続準優勝の琴欧州は優勝決定戦で完敗したものの、「今日は落ち着いて取れたからいいんだ」と満足げだった。だが、押尾川審判部長は、「全勝優勝だったら（大関昇進は）考えられなくはなかったんだ」とコメントがあったとか。
　おいおい、まだ大関にもなっていない新関脇に、いきなり全勝優勝って、求める水準が・・・まあ、まだ入門して日も浅いので心配する必要はない。

　今朝のニュースでも、次に二桁勝てば・・・なんて横綱審議委員会でやっていたらしい。と思ったら、その琴欧州が定年に間に合わないという記事が・・・
　えっ、若く見えたが、あいつ実はとんでもない年だったのか？って一瞬ビビッた（笑）。よく記事を読んだら、次のとおりだった。

　ブルガリア出身でありながら、「日本でも親孝行はできる」と直接、入門を口説いた佐渡ケ嶽親方が育ての親。来場所定年を迎える親方にとって、今場所は最後の東京場所。大関昇進が、「親方の定年に間に合わない」と、琴欧州もしんみりしていた。
　なあんだ・・・親方の定年かあ、と思いつつ、今日びこんなことを言う日本人は少ないぞ。日本人より日本人かも・・・琴欧州いいじゃないか。

　ときに、外国人力士が席巻している最近の大相撲だが、佐渡ケ嶽親方といえば、早くから外国人力士のスカウトには注力していた。
　カナダ人のジョン・テンタというレスラーをスカウトしたときも話題になった。彼は、琴天太から琴天山と改名し、いいところまでいきかかったが廃業してしまった。

　そんな、一方で琴欧州は文字通り親方孝行な弟子になったわけである。
　人気面でも急上昇中。千秋楽の花道では多くの女性ファンが、朝青龍ではなく琴欧州に花束をプレゼント。これを「ありがとう」と、琴欧州が一歩下がって優しく受け取る光景は、今までの相撲界ではなかったことだ。

　今も町を歩くと、「大相撲のベッカムだ！！」と呼ばれる。本人は「それだけは勘弁」と頭をかく。親孝行にレディーファースト、実力もついた。「角界のベッカム」という見出しが消える日も近い。
　うーん、気に入ったぞ！頑張れ琴欧州・・・ただ、このベタな四股名だけはなあ（汗）