「桜田温泉 山芳園」は伊豆といっても海には面していない。部屋からの景色も田園風景が中心となる。ただ、春は菜の花や桜並木が見事で、風景は悪くない。
また、田園というが、目の前の田はお宿でお米を作っていて、このお米を食事で食べられるだけでなく、販売もしている。このお米が貝掛温泉のそれに勝るとも劣らない(個人の感想)。
さて、入館するとゆったりした空気の漂う大女将が対応してくれる。まず行うのがタオル選びだ。(写真はイメージだが)大変たくさんのカラーのタオルが並んでいて、お好みを選べる。同行者はもちろん、お風呂で他の人とも重ならない工夫で、すごくおしゃれだ。
また、このタオルの品質がよくて、この辺にもお宿のこだわりを感じる。
お部屋はシンプルで、清潔感ある明るいもの。備品などのポップは手書きだが、気遣いとともにセンスを感じる。
たとえば、浴衣の帯は伸縮性があり、締めやすいものだが、それを100均あたりのヘヤゴムでまとめてあったりして、全体にシンプルながらスマートだ。
こうしたモダンでシンプルなところの一方で、玄関の佇まいやロビーの囲炉裏などは落ち着くもので、いいとこどりになっている。
さて、料理だが、地産のものにこだわった料理で、若旦那が調理している。どこのお野菜とか、どこのお塩といった産地も示されているが、料理はいずれもおしゃれに仕立ててある。
もちろん、味の方も抜群で嬉しくなる。今回、刺身は四種類出てきたが、お好みで醤油でなく、お塩でもどうぞ・・・と。
肉は出てこないが、メインのキンメの姿煮は、二人に一尾ついている。秘伝のタレで煮付けていて、とても美味しい。
それに加えて、元CAの若女将がソムリエで、料理にあったワインや日本酒なども紹介してくれる。いい意味で素朴な大旦那と大女将、モダンでスマートな若旦那と若女将、この対照的なコンビが最高のもてなしを実現している。
あえて、朝食も掲載したが、お品書きを掲示したスタンドは、小生も自宅で使っていた100均のタブレットスタンド。
その前に、お塩などをきれいに並べてある。
朝食は地元のアジの干物や、シラス入りのオムレツなどに加え、自家製のお豆腐も・・・いずれも食材へのこだわりが感じられ、満足そのもの。
そしてデザートについている桜葉クッキーを持ち出し、囲炉裏のところでサービスのコーヒーをいただく。
松崎は桜葉の生産日本一で、桜餅は有名だが、この桜葉クッキーもなかなか。お宿の価格的には、秘湯系のお宿としては、少し高めの設定だが、満足度は極めて高く、その意味ではコスパは抜群だ。
今回もお米を購入したが、若女将が車まで運び見送ってくださった。引き続き桜田温泉の大ファンである。
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