日本を守り抜く?

どこかの政府は「この国を守り抜く」として、防衛費の大幅増強を決めている。頭の悪い小生には、先制攻撃と反撃の違いがよくわからない。

 

　とはいえ防衛費の増額について、このブログで云々するつもりはない。ここで取り上げたいのは、日本って、侵略される国なの? という・・・素朴な疑問だ。

　かつてどこかの首相が、明日にも北朝鮮からミサイルが飛んでくるぞ、とばかりに「国難突破解散」と銘打ち、国会を解散したことがあった。

 

　国難を突破するための解散って、意味がよくわからないが・・・では、仮に北朝鮮がミサイルを飛ばしたとしよう。小生の疑問は、「何のために? 」だ。

　そんなこと聞くと与党支持者などから、「理屈じゃない、実際飛んできてるだろ」と言われそうだが・・・

 

　では理屈なしにかの国が攻めてくるの? と。日本は狭いように見えて、海岸線も長く、人口も多い。占領するにはなかなか大変な国だ。

　何より、占領するメリットや目的は? と考えてほしい。勇ましいパレードやミサイル発射映像から、「何をしてくるかわからない、恐ろしい国だ」と我々は刷り込まれていないか。

 

　右の表は、年ごとに北朝鮮が発射したミサイルの実績。拾ったネタなので、細かいコメントは避けるが・・・

　客観的な事実として民主党政権の間は一発も飛んできていない。カウントミスか、それとも・・・この表の評価は皆さんにお任せしよう。

 

　さて、イギリスのエリザベス女王の葬儀に、かの国は招待されている。そんな国が、日本を占領することのメリット・デメリットを考えずに、いきなり攻めてくるかしらん。

　あ、その一方で安倍氏の国葬では、日本はミャンマーの軍事政権代表を招待している。もちろんエリザベス女王の方には招待されていない。しかも政府与党の中にはミャンマーから勲章をもらっている方も・・・つまり日本はミャンマーの軍事政権を支持している?

 

　話を北朝鮮に戻そう。かの国が日本のEEZ内にミサイルを落としたことがあったかしらん? 東北を大きく飛び越えていったり、北海道の沖に落ちたことはあるが・・・仮に北朝鮮の沖10kmに落ちても、日本のニュースでは「日本海に落下」と言われるのだ。

 

　同様のことを中国にも当てはめて考えよう。日本にとって最大の貿易国で、中国にとっても日本は美味しい相手国だが、資源もなく、一人当たりGDPが世界28位の国を占領して、美味しいのだろうか。

 

　かつて日本は、世界でもトップレベルの豊かな国だったが、いまでは欧米はもちろん、アジアでも、シンガポールには到底追いつかないほど差がついているし、少なくとも部長級の給料ではタイにも負けている。

　今年あたり、一人当たりGDPでも韓国に抜かれようかという・・・一番の問題は、その立ち位置を多くの日本人が認識していないことだ。

 

　かつてはこの国も、占領して美味しい国だったのかも知れない。落日の一途のこの国を、攻めるメリットってあるのだろうかと。

　あっ、この30年ほとんど停滞した結果、美味しくなくなったことで、日本は攻められるリスクが減ったということ?

 

　そうか、「この国を守り抜く」って、そういうことだったのか・・・(汗)　と皮肉めいた自虐を・・・

　繰り返しになるが、小生「日本が攻められてもよい」とか、「絶対に攻めてこない」などというつもりは、さらさらない、念のため・・・