文科省の前事務次官の前川氏が自ら証人喚問も受けるとまで言って、文書の存在は事実と言っている加計学園問題。
これに対する政府および与党の対応はご承知の通り。官房長官は、あくまでこの文書は怪文書のたぐいで、文科省内では、その存在は「確認できなかった」と。
文科省の「確認できなかった」という言い方は、役人用語で、「なかった」ではなく、「確認できなかった」というのが真実を表しているという記事も見たが・・・
26日の朝のNHKニュースでは、加計学園の特区については、民主党政権時にスタートがあったというのが流れていた。またぞろお得意の民主党へのブーメランを意図した内容だ。
この一連の問題への報道姿勢は明らかに局によって大きく異なっていて、局ごとの取り扱いの差について取り上げた記事を紹介しておこう。
どこかの国の首相は、「野党は印象操作で、自分や与党の印象を悪くしようとしている」と言っているが、読売新聞での前川氏の出会い系バー通い報道にはどういう意味があるのか。この情報は、官邸サイドからのリークというのが(週刊新潮等で)すでに公になっている。
これについては、こちらに記事があるが、安倍首相側近の官邸幹部は、「官邸が流したのか」という記者の質問にこう言い放ったという。引用させていただく。
「読売の記事にはふたつの警告の意味がある。ひとつは、こんな人物の言い分に乗っかったら恥をかくぞというマスコミへの警告、もうひとつは、これ以上、しゃべったらもっとひどい目にあうぞ、という当人への警告だ」
これには唖然とした・・・まさしく官邸によるマスコミへの恫喝そのものだ。
こんな民主国家はない・・・ってか民主国家ではない。すでにいくつかの局ではこれを受けて、無視を決め込んでいるが、国民のためのマスコミはどこに行ったのか・・・
少なくともすでに退任した事務次官の個人的な問題を天下の大新聞が報道する意義は小生にはわからない。
さらに官房長官はことさらに前川氏の人格攻撃を執拗に続け、こんないかがわしい男の言うことを信じるのかと言っているが、こちらの記事にあるように、そもそも質問に対してまともに答えていない。
そうそう、こんな男の言うことを・・・といえば、以前話題になった山尾議員のガソリン代問題もそうだった。
山尾議員のそれは地球何周分のガソリン代などと炎上し、安倍支持者からは「ガソリーヌ」なんていまだに書かれているが、忘れてはいけないことがある。
「山尾議員の選挙区の広さから見て、きわめて不自然」と言ってのけた官房長官だが、自身の選挙区はさらに狭く、しかもそれでいて山尾議員と同等のガソリン代を毎年支出しているのだ。
その時に、その点について記者から質問を受けた彼は、「政治資金規正法に沿って適切に処理しています」とだけ回答していたことを覚えている。
与党支持者は山尾議員を責めるなら、官房長官も責めないと政治的公平性が保てないのでは・・・と。
こうした記事を思うまま書いていて、これまた与党攻撃だと思う人はいるだろう。感じ方や、どこを支持するかについては小生はこだわらない。
ただ、偽証罪に問われる証人喚問まで受けると、自らいう人の言葉と、マスコミのトップを呼びつけて恫喝までする人の言葉のどっちを信じるかと言われれば・・・だ。
加計学園という固有名詞もさりながら、ここまで力ずくで押し切ろうとする姿勢には嫌悪感しか覚えない。
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