ゴールデンウィークに入った、4/28(木)~30(土)の3日間、栃木県「ツインリンクもてぎ」にて、INDY JAPANが行われました。
このレースは、アメリカで人気が高いモータースポーツ、インディシリーズの第4戦。
17戦行われるシリーズ中で貴重な、アメリカ外でのレースの1戦。
F1大好きな俺の初めてのインディ観戦、楕円形をぐるぐる回るだけで一体何が面白いの?
そんな気持ちを抱きつつ、いただいた招待券でツインリンクに向かうのだった。
入場券がレース期間中3日間の通し券だった為、まずは29日の予選を見に行った。
昼ちょっと前にツインリンクに到着。
駐車料金が2,000円と言う高さにまず驚く。
しかも明日の決勝は3,000円と書いてる。
ツインリンクを運営するホンダさん・・・取り過ぎだろ。
予選は自由席と言うこともあり、正面スタンドの最上段に位置取りし、のんびりビール飲みながら観戦。
席に着いた時にはフリー走行中であった。
いきなり目の前に現れる、300kmオーバーのインディマシン。
そのスピードの大いに驚く。
あれに人が乗ってるの?
怖ーッ。
予選が始まるまで時間があったので、メイン入場口広場にある出店を見て歩く。
野球やサッカーなどに比べると、食事や飲み物はとても安く感じる。
また、ダイキャスト製のインディのミニカーは370円と一つ欲しくなるところだった。
トークショーを行うステージが設置されているのだが、そこでは日本テレビのアナウンサーとタレントさん達が番組収録中。
出川、TAKE2の片方・田中美佐子の旦那、そして中山エミリが出演していたのだ。
予選は1台1台が2ラップして、最速のタイムを取る方式。
ストップウォッチを持って行ったわけではないが、ちょっと目にも早いマシンは分かった。
日本期待の松浦選手は、惜しくもシフトミスでタイムロス。9番グリッドでのスタートとなった。
この予選も本当に盛り上がった。
その主役は22歳の女性ドライバー、ダリカ・パトリック!
驚きのタイムを叩き出すと、終盤まで予選1位を確保。
このままポールなのか!?って期待が大きくなったが、最終的には惜しくも2位。
決勝への期待を持ちつつ、予選は終了した。
コースから帰る途中、ステージでトークショーをやっていた中山エミリが言った一言で会場が凍りつく。
“そう言えば・・・虎之助選手がいない気がしますが”
解説者の方が、ビシリと言い放っていました。
“実力がない者はチームにはいられません。今は日本にいます。(怒)”
決勝当日も天気は快晴。
今日も日焼けしそうなのだ。
昨夜調べたところ、会場内の駐車場は前売で完売しているとの情報。
会場外の臨時駐車場から無料シャトルバスが出ているらしいので、そこを目指す事にした。
駐車料金は2,000円との事。
まあ、会場内へ3,000円で停めるよりいいか。
それにしても、臨時駐車場の場所が・・・河川敷臨時駐車場って。
川原に車停めるのに金取るのかーい!
自宅から1時間半ほどの距離を北に向かうと栃木県の茂木だ。
順調に近づくも、もう少しでツインリンクと言う場所で渋滞に遭遇する。
すると、左側にドライブインが臨時駐車場をやっていた。
2,000円だと言うので、そこに停めて歩く事にした。
渋滞で並ぶ車の列の横を歩く。サーキット正門まで15分。
更に正門から30分近く歩いた場所にコースがある。
真夏のような太陽に照らされ、思わぬ場所でハイキング。
いやぁ疲れたよ。
予選でも2万人近く入っていたそうだが、決勝のこの日は数倍の人混み。
チケット確認のゲートを一歩入ると、そこがメイン入場口の広場だ。
各メーカーのブースに加え、ホットドックの売店などが目白押し!
11時になっていたが、まずはパドックツアーに参加。
これも招待券に付いていたサービスで無料なのだ。
ツアーと言っても、自由にパドックを歩けるらしく、11時半までと言うチケットを首からぶら下げ、パドックへの階段を下りる。
コース下を潜る様に深く掘られたトンネルを暫く歩くと、そこがパドック裏。
出走準備で忙しい各チームのマシンを間近に見られ、また歩いていると頻繁にドライバーとも擦れ違う。
残念ながらインディのドライバーはまったく予備知識なし。
なので、誰が誰なのかまったくわからなかった。
サインも気軽に応じてくれていたので、ちょっと惜しい事しちゃったかなと後悔。
パドック裏にもホットドック等の販売車が来ていたので、食事を買ってしまう事にした。
店構えが美味しそうだったので、ホットドックを注文。
しかし、すこぶる手際が悪い店で、一抹の不安が過ぎる。
パドックから観客席に向かうべくトンネルを歩いている時、ホットドックをかじってみた。
・・・・。
予感は当たり、激マズだった。
会場に響き渡る声にハッとした。
J-WAVEでおなじみ、DJ-TAROさんだ!
先日番組内にて電話で話せた方なので、それだけで親近感は3倍(当社比)になってる。
“俺も来てるよ~♪”
心の中で挨拶しておきました。
ピットとドライバーで交わされる会話を聞く事が出来る無線機。
これの貸し出し券が付いていたので、ホンダのブースに足を運んでみた。
すると、この券は抽選券で、当選しないと借りられない事が判明。
抽選場所がとても遠い場所にあったので、面倒なので借りるのは諦める事にした。
有料でも貸し出せばいいなとは思ったんだけど、そんなサービスはないのかな?
スタンドは1コーナー近くのスタンド上部の席。
昨日のメインスタンドは背もたれが付く素晴らしい席だったが、指定の今日は木製の席だった。
階段近くだったが、人が通るとこちらも動く席。
セットについてきたクッションシートがなぜ入っていたのか納得する。
ちなみにこのホンダ応援シートには、キャップ・旗・クッションシート・チケットホルダー・耳栓が付いてきていたのだ。
大会公式ソングを歌う大黒摩季さんのミニライブが行われ、最後に歌ってくれた“ららら”で盛り上がり、その勢いのまま渡辺貞夫さんの演奏、そして国家吹奏だ。
君が代に続き、アメリカ国家を演奏すると上空に爆音が近づいてくる。
ウオッ!これは・・・航空自衛隊のアクロバットチーム・ブルーインパルス!
凄い演出に盛り上がってくると、いよいよスタートの時間。
“Start Your Engine!”
のコールで一斉にエンジンスタート、ウォームアップランに入ります。
F1と違って、インディはローリングスタート。
マーシャルカーが先頭を走りペースを保ち、次の週でスタートと言う瞬間にピットに戻ります。
するとポールを取ったマシンが駆け引きをしながら1周を回ってくるとそのままスタート!
爆音を響かせながら22台のマシンが200周の戦いへとスタートしました。
スタート直後からクラッシュが連続、その度にマーシャルカーが入ってレースは中断します。
しかし、この中断はその時の順位のまま、走ったまま行われます。
結果、差が出ていた各社の距離が一気に縮まり、またそこからスタートとなるので、レースが何度でも楽しめると言う面白さがありました。
また、楕円のオーバルコースで行われるインディの面白さは、観客席から全てのコースが見える事だと発見!
気を抜く時間がないので、見ている方もまったく飽きません!
気を抜ける時間は、クラッシュした車が出て、フルコースコーションでマーシャルカーが入っている時間。
その隙を狙って、こちらもトイレを済ませます。
しかし考える事は皆同じようで、トイレでは男達が大勢ピットイン!
レースは150周直前に再びフルコースコーション。
このタイミングは時間のロスが少なくなり、各車ピットインとなりました。
しかし、燃料満タンで50周程度がリミットのインディカーにとって、200周でゴールのこのレース、ギリギリのタイミングでのピットとなりました。
トップを快走するシボレーのシェクター、それを追うホンダのトニー。
燃料が心配なものの、賭けに出た両者の夢は198周目で終わってしまった。
ストレートを駆け抜けたシェクターが、目の前の1コーナーでスローダウン。
燃料切れで終わってしまう。
それを追いかけていたトニーは燃料切れでゴールできないと判断、残り2周と言う悔しい周回でピットインとなり、優勝争いから脱落。
この燃料勝負となった争いを抜け出たのは、全開では燃料がもたないと判断し、アクセル開度を70%程度に抑えて燃費をよくしたダン・ウェルドンでした!
これで2年連続のもてぎ優勝と言う、とてもクレバーな走り。
ホンダの地元であるもてぎに、優勝をもたらしてくれました。
ゴールはなんとアクセルターンでグルグル回りながらやると言うパフォーマンス。
ビクトリーランで一周するも、その周回で燃料切れとなり、観客席正面に戻ってくるのにはマーシャルカーで引っ張ってもらうというオマケ付でした。
最高に盛り上がったインディ。
いやぁ、想像以上に楽しかった!
来年も絶対に来ようと誓いましたぞ。
さすがアメリカ、楽しめるようにレースが出来ていると実感した週末でした!
インディの特徴を少し。
まずは車。
エンジンとシャーシー(車体)を作っているメーカーが少ない!
エンジンでは、ホンダ・トヨタ・シボレーの3社。
シャーシーは、ダラーラとパノスの2社。
チームではこの中からエンジンとシャーシーを購入する。
つまりマシン差が出ないと言うところにありますね。
ドライバーとチームの技術力で差が出るのですが、そもそも差がないマシンなので、レースは混戦になりますね。
※ちなみにタイヤはファイアストン(ブリヂストン)1社
レース運営の面。
フルコースコーション・・・クラッシュや部品が落ちていたりすると、危険回避の為にマーシャルカーが入って、レースが中断します。
これがそれまでの差を一気に解消するので、またレースが面白くなる。
再スタートは面白かったなぁ。
リーダーの車は、ペースを作れますよね。
なので、リスタート直前のコーナーで、スピードを緩めたり加速したりして、ライバルのタイミングをずらすんですよ。
性格が出ているようで、面白かったな。
F1は人とマシンとメーカーが世界最高峰を目指す競技。
インディは、差がない条件の中、人が作り出すエンターテイメント。
ざっくり言うとこんな感じなのかなと言うのが感想です。
テレビで見るならF1、サーキットで見るならインディ。
そんな感想を持ちました。
最後に・・・。
観戦直後から左耳で耳鳴りがします。
セットに付いていた耳栓・・・やっとけって事ね。
来年は装着する事にします。(涙)