「七福神」の話

幸運を招くということで、「七福神」がよく飾られています。
私も自宅には「七福神」、事務所には恵比寿、大黒様の置物を飾っています。

実は七福神、日本由来の神様は恵比寿様だけです。では他の神様は？

仏教の影響から、インドの神様が大黒天、弁才天 （弁財天）、毘沙門天
中国の神様が福禄寿、寿老人。中国に実在した僧侶である布袋和尚の７人です。

大黒天は日本の神、大国主命と混同され、七福神の中で最も親しまれている神ですが、原型はインドのヒンドゥー教の破壊の神、シバ神と言われています。

「打ち出の小槌」を持って大きな頭巾を被り、二俵の俵の上に乗っています。
「打ち出の小槌」槌（つち）は土（つち）に通じ、土は作物を生み出す。その土はすなわ
ち田。宝は土（田）から出てくるという意味で「農業の大切さ」を教えています。
大きな頭巾は、「それ以上、上を見ないためで、謙虚であるべき」との教え、二俵の俵は二俵で我慢せよという「知足（足るを知る）」の教えなのです。

恵比寿さんは釣竿を持ち、鯛を抱えています。その姿は、「暴利をむさぼらぬ清廉の心を象徴」しているといいます。
網を使って一気に漁をするのではなく、先を見越して竿で少しずつ釣をする。地道さが商売人には大切で、商売繁盛に繋がるとの教えです。

神以外、僧侶である布袋和尚がなぜ七福神選ばれたのか、それは大きな腹をして福福しい顔をしていたので、福徳の神とされ選ばれたといいます。

今は肥満が嫌われています。しかし七福神を見て気付くと思いますが、昔は太っている事が庶民のあこがれだったようです。
今お腹が出て太っている事を気にしている方、世が世なら私があこがれの対象の体型で、少し時代が悪かったと自己満足しましょう。

「謙虚」に「足るを知り」、「地道に焦らず」志を持って行動すること、「七福神」を見るとき、そのような意味を理解して拝みましょう。