雨が続くので、本を読んでいる。
それも、よりによって村上春樹。
今までは、どうしてこんなのが売れるんだろう、と思って読んでいた。
今改めて読み返してみると、思ったよりもいい。
まずは「街とその不確かな壁」。
「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」は好きだったので、あぁ似た感じだなと思った。
第二部と第三部はいらない。(これは「ねじまき鳥~」や「1Q84」なんかもそう。長すぎる!)
結末を3つ用意するのはずるい。
イエロー・サブマリンの少年を「街」に残すというのは問題では?
「あとがき」も余計。
でも、彼は高校生のデートを書かせたら、天下一品だね。(読んでて恥ずかしいけど)
単行本になっていない「街と、その不確かな壁」も読みました。
国会図書館からコピーを取り寄せて。
う~ん、いいんじゃない。
これを書き直すくらいでよかったのに。
これで、結末は4つになった。
いよいよ「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」。
若い頃は、「ハードボイルド・ワンダーランド」の方が好きだったけど、今は「世界の終わり」の方がいい。
前者はいらないかも=「街と、その不確かな壁」
それにしても、主人公に安らぎを与えてくれる女性は、必ず最後に電話かけてくるんだよね。(ノルウェイもカフカも)
で、「風の歌を聴け」に戻ってみました。
いや~、これがよかった。
若い頃は大っ嫌いだったのに、この歳になるといい。
村上春樹の全てが詰まっている。
たぶん、言いたいことは当ブログと同じ。(DJの叫び)
性体験とか、若い頃に邪魔していたものがなくなった。
これは「三四郎」も同じ。
今度は「海辺のカフカ」。
これがまたいい。
カフカだの、ジョニー・ウォーカーだの、カーネル・サンダースだのが嫌だったけど、重苦しい内容を軽くしてくれてるのかも。
ナカタさんいいね。
ホシノくんが、最初は新しいキャラクターだったんだけど、最後はいつものハルキくんになってたよ。
さ~て、いよいよ「ノルウェイの森」であります。
もう二度と読むことはないと思っていたが、読んでみた。
そしたら、まあいいじゃん。
売れすぎだとは思うけど。
ワタナベくんも永沢さんもオレ、13歳の女の子もオレ。(カフカくんが退治したもの)
これまた「蛍」の長さでよかったね。
第3章で終わると最高。
ハツミさんまで死ななくていいのに。
直子はキズキ、ワタナベはピンチヒッター、それを演じてれば直子も参るよ。
「ヤル」ということがドコからなのか、ドコまでならセーフなのか、定義してくれた小説。(吉本隆明的に)
4月の阪神遠征で、たまたま春樹くんの育った辺りをウロチョロしてた。夙川。(読めんかった)そん時会った奴も、時を同じくして「ノルウェイの森」を再読していた。向こうは英語だけど。村上春樹はZippoだね。若い内は気恥ずかしい。