かはたれのジエン

イタチの最後っ屁 ・・・なので、コメントにも屁を垂れるしかできませぬ

ノルウェイの不確かな海辺

2023年07月19日 | よしなしごと 

はいほー

 雨が続くので、本を読んでいる。
 それも、よりによって村上春樹。

 今までは、どうしてこんなのが売れるんだろう、と思って読んでいた。
 今改めて読み返してみると、思ったよりもいい。

 まずは「街とその不確かな壁」
 「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」は好きだったので、あぁ似た感じだなと思った。
 第二部と第三部はいらない。(これは「ねじまき鳥~」や「1Q84」なんかもそう。長すぎる!)
 結末を3つ用意するのはずるい。
 イエロー・サブマリンの少年を「街」に残すというのは問題では?
 「あとがき」も余計。

 でも、彼は高校生のデートを書かせたら、天下一品だね。(読んでて恥ずかしいけど)

 単行本になっていない「街と、その不確かな壁」も読みました。
 国会図書館からコピーを取り寄せて。
 う~ん、いいんじゃない。
 これを書き直すくらいでよかったのに。
 これで、結末は4つになった。

 いよいよ「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」
 若い頃は、「ハードボイルド・ワンダーランド」の方が好きだったけど、今は「世界の終わり」の方がいい。
 前者はいらないかも=「街と、その不確かな壁」
 それにしても、主人公に安らぎを与えてくれる女性は、必ず最後に電話かけてくるんだよね。(ノルウェイもカフカも)

 で、「風の歌を聴け」に戻ってみました。
 いや~、これがよかった。
 若い頃は大っ嫌いだったのに、この歳になるといい。
 村上春樹の全てが詰まっている。
 たぶん、言いたいことは当ブログと同じ。(DJの叫び)
 性体験とか、若い頃に邪魔していたものがなくなった。
 これは「三四郎」も同じ。

 今度は「海辺のカフカ」
 これがまたいい。
 カフカだの、ジョニー・ウォーカーだの、カーネル・サンダースだのが嫌だったけど、重苦しい内容を軽くしてくれてるのかも。
 ナカタさんいいね。
 ホシノくんが、最初は新しいキャラクターだったんだけど、最後はいつものハルキくんになってたよ。

 さ~て、いよいよ「ノルウェイの森」であります。
 もう二度と読むことはないと思っていたが、読んでみた。
 そしたら、まあいいじゃん。
 売れすぎだとは思うけど。
 ワタナベくんも永沢さんもオレ、13歳の女の子もオレ。(カフカくんが退治したもの)
 これまた「蛍」の長さでよかったね。
 第3章で終わると最高。
 ハツミさんまで死ななくていいのに。
 直子はキズキ、ワタナベはピンチヒッター、それを演じてれば直子も参るよ。
 「ヤル」ということがドコからなのか、ドコまでならセーフなのか、定義してくれた小説。(吉本隆明的に)

4月の阪神遠征で、たまたま春樹くんの育った辺りをウロチョロしてた。夙川。(読めんかった)そん時会った奴も、時を同じくして「ノルウェイの森」を再読していた。向こうは英語だけど。村上春樹はZippoだね。若い内は気恥ずかしい。

 


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