◆牡羊座は冬の夕方の南の空に現れる星座で2等星、3等星、4等星の3つの星でできた小さな三角形が目印です。一番明るい星ハマル(羊の頭)は地球からの距離約80光年。約2千年前は「春分の日」にこの星座に太陽が輝いていました。当時、太陽の通り道にそって12の星座(黄道12星座)が作られたのですが、この牡羊座が第1位の星座とされました。
◆ギリシア神話によると、テッサリヤの王妃ネフェレーは前の夫のもとに残してきた2人の子供の命があぶないと知ると、神々の王ゼウスに救いを求めました。2人の兄妹が殺されようとするちょうどその時、金毛の羊が2人を背に乗せて、大空高く飛び去りました。途中、妹のヘレが海へ落ちてしまいましたが、無事にコルキスにたどり着いた兄は国王に親切にむかえられます。そして、感謝のしるしとしてその金色の毛皮を王におくり、国の宝になりました。のちに、彼のいとこのイアソンがこの毛皮を奪いにやってくるのが有名な「アルゴ遠征隊」です。牡羊座は、海に落ちたヘレを心配そうに見下ろしている羊の姿とされています。