KAWORUの山日記~今日も雲の上!

百名山や日本アルプスの旅の記録

2100年太陽系の旅 その2

2000-02-01 00:00:00 | 星空の案内

◆火星を出発した宇宙船は、木星軌道との間に広がる小惑星帯を通過します。これから訪れる木星や土星などは地球の10倍もある巨大なガス状惑星で地面がありません。大気の下は液体水素の海なので、上空から表面を眺めるだけになります。太陽系で最大の惑星、木星には土星のようなリング、そして表面には地球3個分もある巨大な台風(大赤斑)が見えています。木星の周囲をまわる火山衛星イオや氷衛星エウロパに着陸すれば、噴煙を上げる火山見物やアイススケートが体験できます。

◆土星は木星の次に大きな惑星で、紫外線で見ると美しいオーロラが観察できます。土星のリングは無数の氷のかけらでできていますが、これは水割りを作るのにもちょうどいい大きさです。水星より大きい土星の衛星タイタンは、地球の1.5倍もある窒素の大気におおわれています。ここは生命誕生前の原始地球そっくりです。ここまで地球から光の速さで1時間の距離です。望遠鏡が発明されるまで、人々は肉眼で見えるこの土星が太陽系で最も遠い天体と考えていました。

◆さらに地球から2時間半の距離まで飛ぶと奇妙な星が見えてきました。寝ころがって自転するへそ曲がりの惑星、天王星です。これは巨大な天体が衝突したのが原因と考えられています。この惑星には99年現在で21個もの衛星が見つかっていて、太陽系で一番の大家族です。海王星の衛星トリトンは太陽系で一番寒い星(-235度C)で、氷の噴煙を吹き上げる不思議な火山があります。天王星と海王星もガス状惑星で、メタンガスからできたダイヤモンドがあるといわれています。

◆最遠の惑星、冥王星とその衛星カロンは「宇宙戦艦ヤマト」に登場する二重惑星(イスカンダルとガミラス)そっくりです。この冥王星は月より小さいのにもかかわらず一人前の惑星で、248年もかけて太陽を1周しています。冥王星は地球から光の速度で5時間以上も離れています。ここから見る太陽は夜空に輝く星の一つにすぎませんし、地球は望遠鏡がないと見つかりません。現在は9つの惑星しか知られていませんが、この時代には冥王星より外側にもいくつかの惑星や小天体が発見されているでしょう。さらに太陽系の果てにある彗星の巣(オールトの雲)を探検するのも面白そうです。


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