さて、3種類のライン・アンプの聴き比べをしてみた。
(1)SATRI-IC + 2SK117(ソース・フォロア送り出し)
(2)C3m + WE407A(カソード・フォロアー)+ 金田式安定化電源(誤差増幅はWE408)
(3)ペルケ氏設計の回路を拝借したWE407の差動回路 + 金田式安定化電源(誤差増幅はTR)
(1)録音現場のモニターから出る音はこんな感じなのだろうと思わせる音。
Vocalなどは、リバーブの掛け方まで見えるようだ。低域のバスドラや、エレキ・ベースの
音の立ち上がりも良い。高域も伸びている。欲を言えば、雰囲気が欲しい。
現時点では我が家のリファレンスだ。もし、いじるとしたら I/V変換のVRの後段に来る
送り出し用のバッファだろうか。今は、簡単に2SK117によるソース・フォロアーだ。
上下対象回路など試す価値があるかも知れない。
(2)雰囲気は、これが一番だ。が、音が低域に偏っている。低域が出過ぎでベースや、
バスドラの切れが悪い。が、これを解消すれば いわゆる「音」は、これが一番良い。
(3)中庸の音だ。安定感がある。このまま予備のアンプとして残しておこう。
ということで、(2)をなんとかしてみようと思った。雰囲気の再現性を残したまま、
なんとか、低域のボケと出過ぎを改善しようと試みた。
まず、現状では、回路的には無帰還アンプだ。利得が約10倍(20dB)。これではゲインがあり過ぎて
使いづらいので、出力側に 抵抗によるアッテネートが入っている。ここで約3分の一のゲインに
落としてある。パワー・アンプでも無帰還だと 低域が出過ぎて締まらない音になる。
ここでNFを掛けてやるのが常道だ。なので、ライン・アンプでも効果がありそうなので
P-G帰還を施すことにした。これでゲインは利得3倍くらいのアンプになった。
音はというと、SATRI-IC の音と、切り替えを何度もやってみた。結果としては
低域の出過ぎは解消されたようだ。音のキレは、今日の時点では試せないので
わからないが、だいぶん改善されたように思える。
明日に期待しよう。
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