3週間前の事。
お昼過ぎに事業所でピンポーンとインターホンがなり、誰かなぁとドアを開けると
なんと男性の外人さんがニコニコ顔で立ってる。
焦った私が思った事、見なかった事にしよう…。
完全にフリーズした私の心の声
(そうだこれは、疲れすぎてきっと外人さんの幻を見ているに違いない。
この人から見て、きっと私は、映画の「テルマエ・ロマエ」の阿部寛さんが言ってた
「黄色い平たい顔族」に見えている?
いや、私は、またまた猛暑の弁当販売で南国の人に負けないくらいに
真っ黒クロスケやから「真っ黒クロスケの平たい顔族」?に見えているに違いない。
どうしてそんな事を真っ先に真面目に考えてしまってる私?
そんな事より、英語、英語や。
あかん、緊張してしかも苦手な英語、全く思い出せない〜(泣))
ヘラヘラ笑うしかないと思ってたら
その外人さんがなんと丁寧な日本語で「ここは、カフェですか?ご飯食べられますか?」
「ごめんなさい〜今日は、カフェやすみね~」と日本語に英語発音のおバカ丸出しの私。
お話しを聞くと、サムさんと言うお名前で近所のキャンプ場へ歩いて行く途中でご飯を食べていないとの事。
中に入ってもらい、お弁当の残りのおかずで即席ランチを食べていただいた。
サムさんは、まだ20代前半の若者さん。
母国で禅寺に出会い日本語が好きになられ一年間かけて日本の色々な場所で日本語にふれあえる旅をされているそうだ。
これからキャンプ場と言われてたので「熊出るかも~大丈夫?」
「熊出たら怖いね~」と笑ってる~、いやホンマに危ないって。
話しを聞いた代表さんもサムさんが食料に困ったら大変だと
仕入れの買い出しにサムさんと一緒にスーパーまでドライブ。
私は、その間に必死に手作り「あけみ(鬼)ヤンマ」を作る。
オニヤンマ君は、高くて買えなくて自分用に作って使ってる。
これ、マヌケな顔してるけど結構虫除け発揮してくれてる。
きっとサムさんの虫除けになってくれるはず。
だけど、そもそもサムさんの母国で「鬼」って言葉あるのかなぁ?
なんとかカッコ悪いけど、即席あけみヤンマをサムさんもらってくれた。
その晩、私も代表さんもサムさんが熊や虫に襲われずキャンプを無事に終えているか心配するばかり。
翌日、カフェにまたサムさんが来てくれた。
よくよく話しを聞いてみると、実は、ご近所の施設に滞在されていて
昨日は、買ったテントのお試しだけでキャンプ場に行って
その後また滞在先に戻られたとか。
なんともお恥ずかしい、てっきりテントを張り日本中を旅してると早合点してました。😂
前日のあけみヤンマをお守りにする代わりにとサムさんから
母国のコインをいただきました。
私もこのコインを大切なお守りにします。
本当にありがとうサムさん。
翌週もサムさんが来てくれて日本語でいっぱいお話しをしました。
サムさんは、日本人の人と直接関わりながら日本語をもっともっと楽しみたいと
これからの旅もワクワクしながら進まれるそうです。
サムさんがマップのクチコミに投稿してくださっていて、
本当に嬉しくて涙が出ました。
たぶん、嬉しいだけじゃなくて寂しくなる気持ちもあったかな。
日本人より丁寧で優しい日本語を話す若いサムさん。
サムさんの旅が人生の貴重な財産にきっとなられる事、
無事に楽しんでくださる事を毎日願っています。