約束

母と会えなくなりもう2週間近くなりました。
慌ただしい毎日を送っています。
時間が経ち、よけいに会いたい気持ちが募ります。

母の最後の外出の城崎の帰りの車の中と外泊の翌日に母は、
珍しく念を押すようにうちの庭に咲いていた紫陽花の花が枯れたので
自分に切らせてほしいと言っていました。
自分に出来ることだから今度外泊した時までそのままにして置いてねと。
篠山に来た4月の下旬に車椅子で庭に出て
昨年咲いて枯れたそのままになっていた紫陽花の花を一つ一つ丁寧に切り取ってくれてました。
母は、綺麗になったと得意そうでした。

今朝、事業所になった自宅の中に入ってすぐのテーブルにハサミが１つ。
みんなに聞いても置いてないとの返事。
ハサミを見て母が言っていたお願いを思い出しました。
母の果たせなかった約束を一人で母の事を思いながら紫陽花の花を切りました。
もう一度、外泊を実現してあげれば良かった。
後悔する日々、それでも風がなにも応えず心地よく吹いていました。