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学生の頃から三人とも風変わりで、趣味も違えばサークルも違う。B君が選んだのは、このお店でも高額で希少なマイセンのカップである。A君とC君は、性格も行動も好みも正反対のように見えたし、運命的とかしょっちゅう何かテーマを見つけては論争し合っていた。だが、珈琲カップには頓着する素振りもなく、マスターが選んだウェッジウッド、ジャスパーのカップで満足していた。これもイギリスの高級品らしいが、珈琲カップの気持ちからすると、お客さんに選んで欲しいと思っていたに違いない。
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棚にも一杯どれもこれもみるからに高級なカップで、恐る恐るではないがしっかりと手にもって、お洒落な心地を堪能した。
珈琲カップは、冷めにくいように厚めで、珈琲を引き立てる白っぽいものがいいと、マイカップはそんなこだわりを持っていたが、外国の優雅なカップでゆったりと味わうのもありなんだろう。
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