近所の赤い花。椿か山茶花(さざんか)か。
椿と山茶花の見分け方。山茶花は花弁がバラバラになって散る。椿は花弁がバラバラにならずまるごと散る。『椿三十郎』(黒澤明)をご覧になった方はお分かりである。
大晦日の生田。(20241231 写真と共に追記)
今年は腸活の年だった。
腸活で最も大切なことは「睡眠」だと思っている。
いかに腸にとって良いものを食べようと十分な睡眠をとっていなければ腸の状態は悪くなる。
心身の疲労がとれなければそのしわ寄せはその人の体の弱いところにくる。それが繰り返されることによって弱いところは何らかの病気になる。私の場合はそれが大腸だということだ。
もともと若い頃から体調が悪いと大腸が不調になった。過敏性大腸炎の症状が出たり消化不良が続いたりした。
小学生の頃には夏の盛りに石巻のエンドーチェーンに入るとキンキンの冷房でお腹がピーピーになった。(いつでもはないが。)高校3年の9月頃に食べたものがほとんど消化されずに排泄される症状が続き憲ちゃん(父)に相談して精密検査に連れていってもらったことがある。その時は異常無しで結局いつのまにか回復した。余談だがこの時のことで今思えばということが二つある。一つはその時の症状が今でいえば「オーバートレーニング症候群」に当たるということ。アメリカのテレビドラマ『ベン・ケーシー』で言えば「神経と筋肉の疲労の症候群」ではないか。もう一つは父である憲ちゃんに何度も病院についてきてもらったこと。今にして思えば幸せな時間であったということだ。何となく父を独り占めしているような気分があった。
5年程前から大腸の内視鏡検査で大腸ポリープが見つかり切除してもらってきた。今年もこの12月に一つ見つかって切除してもらったばかりだ。
大腸ポリープは放置するとがん化する可能性があるので大腸がんの卵みたいなものである。
人間の体はがん細胞すなわち突然変異した細胞が常に生まれているのだがそういう異常な細胞を除去し修復してもいる。しかしそういう除去し修復する能力は徐々に低下する。加齢や疲労(睡眠不足)や発がん性物質の摂取によりそれは助長される。
「病気になる」ということは「老いる」ということ同義に近いと思う。「老いる」は「古くなる」と言い換えてもいい。人間も古くなれば心身の働きが悪くなり朽ちていく。そういうものだ。
アンチエイジングという言葉がある。ネットで検索するとグーグルのAI(最近それに頼ることが往々にしてあるが)は「加齢による身体の機能的な衰え(老化)を可能な限り小さくすること、言い換えると、「いつまでも若々しく」ありたいとの願いを叶えることです。」と答える。後半はちょっとちがうような気がするが前半は合っていると思う。人は少なくとも「若返る」ことはできない。老いが進むのをゆっくりにすることができるだけだ。
だからいくら調活をしたところでポリープができやすくなった私の体がポリープのできにくい体になるとは思わないことにしている。そうなるべく努力はするがポリープのできにくい体になることはないと覚悟している。そういう覚悟が必要だと考えている。
アンチエイジングによって私たちは健康に暮らせる時間を延ばすことができるかもしれない。ただ長生きしても活動的でない生活はあまり意味があるとは思えない。だから活動的な長生きが理想ということになろう。
人間は長生きしたいかどうかとは別にどういう生き方をしたいかという問題がある。健康な状態で活き活きと活動していたいと思う一方自分の生活を成り立たせるために睡眠不足を押して働いたり自分の趣味のために睡眠不足を押して活動したりすることがある。生きるとは矛盾する行動をとることだ。しかしがんのリスクが明白である現在においては私は極力睡眠を優先するようにしている。命あっての物種だから。
そういうわけで腸活(睡眠)を極力優先した結果今年は読書も映画鑑賞も日本酒鑑賞も最小限に留まった。
下は腸活朝食メニュー。米粉パンのトースト(発酵あんこと豆乳カスタードクリーム+カシスジャムとオレンジマーマレード、ツナトースト)、野菜ジュース、グレープフルーツジュース(共にレモン果汁入り)、カフェオレ。
* * * *
腸活中なのに酔った勢いでポチってしまった日本酒頒布会の定期便が毎月届くので今宵ばかりはオチョコで一杯ずつ飲むことにする。チビリチビリと。そして後は料理酒に。それと奥入瀬土産の奥入瀬ビールも小グラス1/3は飲もう。ジャパネットたかたのお節とともに。
それでは良いお年を。
20241231 大晦日の花と腸活
付記1 今年のベスト
〇読書…『雪国の春』(柳田国男 角川ソフィア文庫)
奥入瀬の旅中菅江真澄(すがえますみ)の名を度々目にし帰宅後ツン読状態だった本書を読むとたいへん面白く「遠野物語」なども読み直し今後「海南小記」等の柳田の著作にも当たろうと思っている。
※ 島木健作の「一枚の油絵」(「随筆と小品」所収)をはじめとした作品群も非常に興味深かった。
〇日本酒…「蒼川」(〔そうせん〕、鳩正宗酒造(青森県十和田市))
日本酒は種類にして10本程度であるが印象に残ったのは「奥入瀬 森のホテル」のディナーで飲んだこれ。ほんのりシトラスとベリー系の香りにしっかりした米の味わい。その中に桑の実のようなナッツの味わいが個性的。濃度はミドルとリッチの間ぐらいだが後切れも良かった。「鳩正宗」の蔵が地元飲食店向けに醸すPB(プライベートブランド)なので地元でないと飲めないかもしれない。ネーミング「蒼川」は「蒼い川」すなわち「奥入瀬川」ということで成程と思った。
〇映画…10本程だが次の三本。
①「Coda コーダ あいのうた」(2021 米)
②「愛は静けさの中に』」(1986 米)
①と②は共に「ろうあ」者のお話であるが所謂「しょうがい者」ではなく生き生きとした普通の人間のドラマとして描かれている点が好感を持てた。そして①のお母さん役が②のヒロインてあると後で知りそのサバケっぷりが痛快だった。
③「裁かるるジャンヌ」(1928 仏)
ジャンヌ・ダルクの異端審問裁判の様子とその後の火刑までを描く。脚本が史実に忠実である一方その映像表現は強烈でサイレントだが忘れられない一本。
付記2 ジャパネットたかたのお節は11月中に予約すると1万円引きで買える。(「生そば」4食分付き。)
付記3 今年のお気に入り (17曲 約120分)
付記4(20251231 追記) 私が腸活に際して進んで食べるものと食べない(もしくは極力避ける)もの。
・進んで食べるもの…みそ汁。納豆。梅干し。豆乳。てんさい糖。
・食べない(もしくは極力避ける)もの。…小麦粉を使ったもの。脂(あぶら)っこいもの。刺激物(辛い物、ブラックコーヒー、アルコール)。
※ 何が大腸に良くて何が良くないかは人によって異なる。
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