小馬太郎兵衛@タコのイカ踊りぃっ!!

ブログの老後をユラユラ楽しむ悦楽ブログって言ったけどさ、もう一発くらい狙ってもいいのかな。やってもいいかな?

ディープインパクト年内引退へ

2006-10-11 21:59:24 | 競馬の話をしようか
驚きとショック 池江調教師が寂しげに会見(共同通信) - goo ニュース
今年限りでの引退が決まった競馬のディープインパクトを管理する池江泰郎調教師は11日、東京都府中市の東京競馬場内で記者会見し「びっくりしたのと同時に、ショックを受けた。こういう馬には二度と巡り合うことはないだろう」と寂しげに心境を語った。

池江調教師によると、この日朝、凱旋門賞から帰国後初めて同馬の調教を東京競馬場で軽めに行った後、北海道にいる金子真人オーナーから電話で年内引退を伝えられたという。

今後の出走レースについては天皇賞・秋、ジャパンカップ、有馬記念のG1、3レースを視野に入れ調整していく。同調教師は「(出走レースは)馬の状態を見ながらになる」と話した。


世間的には「衝撃の引退」なんて報道されているが、ファンからしてみたら、全然衝撃でもなんでもないんですが。
むしろこうした功績ある馬が、若いうちに現役生活を終えて種牡馬生活に入ることなど珍しくもなんともなく、下手に現役生活を長くして晩節を汚した馬などごまんと存在しているから、早いうちに引退させてやって、いい仔馬をこしらえて欲しいなあ…というのが正直なところ。
別にディープインパクトを批判するつもりはまるでないのだが、もともとこのディープフィーバーにしたって、凄い馬なのは確かだが、「なんとか競馬にニューヒーローを」と企んだ中央競馬とマスコミで造られたものであることは、心ある競馬ファンなら誰しも見抜いていることで、ディープフィーバーによって、競馬自体が盛り上がっているのならこちとら悪い気は全くしないが、一般人は競馬を見に来たのではなく、ディープを見に来ていたのだ。それ自体は歓迎されるべきことだが、肝心の母屋が盛り上がらぬことには本末転倒も甚だしかろう。本当に世間で競馬が盛り上がっているとするならば、先日千葉マリンに「マリーンパワー号」がお披露目された時でも、もう少し話題が盛り上がっていても良かったのだが、悲しいかな世間の目は、競馬、それも大多数の客が見に行けない平日開催の地方競馬に目が向くことなどなかったし、まあそれはある意味健全な空気でもある。そもそもディープと船橋競馬を同列に語ること自体に無理があるわけで。
これはJRAも作戦を大いに間違えた。
80年代末期からの競馬ブームは、確かに「競馬は知らないけれど、オグリキャップと武豊なら知っている」というファンが大挙してなだれ込み、しかもそこで、若い世代を中心に「競馬って『意外と』面白いじゃん」という流れになって、競馬ブームが造られていった。
ところが今の人たちは、おいらも含めて、あの当時ほど金回りがいい人たちばかりではないし、80年代末期から90年代の競馬ブームを支えてきた人たちが、仕事について偉くなり、家庭を持って競馬どころではなくなった。おいら自身も「あの頃は毎週のように競馬場に通っていた」という人たちの話を、相当数聞いております。
JRAが長期的な視点に立って企むのなら、こうした人たちを、家庭ごと競馬場に回帰させるべきだったし、ディープが出てきた時は、おいらも「これはあの頃のファンを呼び戻すチャンスでは」と思っていたのだが、悲しいかな右肩下がりの売り上げ(というより、90年代の売り上げが異常すぎた)に功を焦る余り、ディープフィーバーを造り出すことには成功したけれど、ディープを見に来た人を競馬場に呼び戻すことは、出来なかった。おそらく「ディープを見に来た人」という層は、ディープが引退したら、競馬場には来なくなるだろう。そうしたいわば「浮遊層」に、いかに競馬場に来て馬券を買ってもらうかということを放り出してきたツケが、今後に回らなければよいのだが。だからこそ「ディープフィーバーはクソ」と批判してやまないクチも多数存在するわけで。中には某「ネット競馬界の大御所」みたいに、論理的な根拠も何もなく、ただ「アンチ武豊」「アンチヒーロー」「権力には楯突くのがかっこいい」という理由だけで叩いてアホ面を晒している痛すぎる野郎もいるのだが。そんな野郎が「プロの競馬ライター」なんぞを目指しているというのだからお笑いぐさである。

引退すると決まった以上、あとはおそらく「顔見世興行」なのだろう。陣営も「秋の天皇賞を目標」というとんでもないプランを打ち出しているが、検疫云々は関係なく、本当に関係者が「晩節を汚さぬよう」考えているのなら、最低限ジャパンカップまで休ませるべきである。検疫を東京競馬場の国際厩舎で受けているということで、輸送などの問題はクリアできるのかも知れないが、それまでにはるばる欧州まで輸送された疲労の蓄積が残っているのは、素人目に見たってそう思うのは当たり前で、一部では、凱旋門賞を凡走したハリケーンランが今週走るから、ディープだって走ったっておかしくないんだ…と言われているが、欧州内の遠征と、極東から欧州まで往復するのとはわけが違うだろと。人間でさえ、通勤時間が10分と2時間では、残る疲労がまるで違うというのに。
競馬評論家の大川慶次郎氏がご存命だったら、秋の天皇賞出走プランを一喝していたに違いない。

年内に2走するのか3走するのかは、今のところ分かりかねる。
とにかく無事に走って、華々しく引退して欲しい。
できればいい仔が、またターフに華を添えてくれることを、心から願っている。

  
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2 コメント

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そうですねえ… (小馬太郎兵衛)
2006-10-12 01:00:45
秋天にどうしても出すというのなら、有馬記念をラストにして欲しいですね。

フランス帰りで秋3戦なんて、とても世界の馬を預かってきたトレーナーのやることとは思えないんですが…。
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おっしゃるとおりですね (三四郎)
2006-10-11 22:23:53
頼むから秋天出走だけは勘弁していただきたいです。

ナリタブライアンの宮杯出走並みに馬鹿げているのではないでしょうか。

私個人的には、初出走となるJC→去年負けた有馬→引退がベストではないかと。特に府中では1回(ダービー)でしか走っていないので。

あと、例えば日曜のフジのスーパー競馬の面々なんかにも、ディープの今後のローテに対してはどうか正直な意見を述べてもらいたいものです。



大川慶次郎さんなつかしいなあ。

私は「犬川と丼崎」のコーナーも好きでした。

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