ふと暇がてら、昔買い込んだ時刻表復刻版を見ていて、一つ気になることが。
それは各国鉄路線の、輸送力逼迫の状況。
例えば、大阪万博の好景気、高度経済成長化の末期だった、1970年8月。
お盆と夏の行楽の最繁忙期。
当時は各通勤路線の輸送力増強を目的として、複線を複々線化したり、同じ線路を共用していた2つの路線を貨物線に振り分けたりするなどの、いわゆる「通勤五方面作戦」が途半ばの状態。
例えば、この頃は東京~大船間で東海道線と横須賀線で線路を共用していたし、総武線も常磐線も今のように複々線化はまだなされていなかった。
その中でも、比較的早く現在の3複線化が完成していた赤羽~大宮間。
東北新幹線開業前で、遠隔地へ駆ける遠距離列車が、通勤輸送の列車の合間を縫って走っていた時代。
そんな古き時代の上野~大宮間の下り列車に、どれほど多くの列車が詰め込まれていたのかを、朝から夕方までの前編、夕方から深夜帯の夜行列車発車にかけての後編に分けて、当時の時刻表を頼りに書き出してみよう。
上野~大宮間でどれほどの列車が詰め込まれているかが分かるように、大宮以北の進路を「東北線」「高崎線」と記してみたので、そちらも考慮に入れて当表をご覧いただければと存じます。
それではご覧いただきましょう。
◆印は臨時列車、季節列車です。
◆印で列車番号が6000番台、7000番台は季節列車、8000、9000番台は臨時列車です。
【注釈追加】午前中上野発となる以下の列車は、大宮始発になります。
8月11日~14日
東北線 521M 525M 6521M(霧降高原・塩原) 531M 535M 539M 541M 543M
高崎線 921M 929M 931M 935M 939M
東北線 0516 521M 日光
高崎線 0520 921M 籠原(G車つき)
東北線 0530 121レ 郡山
東北線 0545 8101レ ◆急行「まつしま51号」仙台
高崎線 0555 8701M ◆急行「佐渡51号」新潟
高崎線 0604 723M 長岡
東北線 0612 525M 宇都宮
高崎線 0627 327レ 長野(信越本線経由)
高崎線 0630 8601M ◆急行「軽井沢51号」中軽井沢(東京始発)
高崎線 0630 8301M ◆急行「信州51号」長野(注・運転日による)
東北線 0640 101M 急行「ばんだい1号」「いわて1号」喜多方・仙台・◆盛岡
高崎線 0648 1301M 急行「妙高1号」「志賀1号」妙高公園・湯田中
東北線 0655 6401D ◆急行「おが1号」秋田
高崎線 0700 701M 急行「佐渡1号」新潟
東北線 0704 101D 急行「八甲田1号」青森・久慈・盛
東北線 0707 6511M ◆急行「日光1号」日光
高崎線 0710 9311M ◆急行「信州61号」長野(指定席なし)
高崎線 0720 901M 急行「ゆけむり1号」「草津1号」水上・長野原
高崎線 0724 927M 籠原(休日運休・9月30日まで大宮始発)
高崎線 0726 7021M ◆特急「そよかぜ1号」中軽井沢(東京始発)
高崎線 0726 6021M ◆特急「あさま51号」長野(注・運転日による)
東北線 0730 11M 特急「ひばり1号」仙台
高崎線 0733 929M 高崎・小山(両毛線経由)・◆三峰口
東北線 0738 1D 特急「つばさ1号」秋田(東京始発)
東北線 0742 8503M ◆急行「なすの51号」「日光51号」黒磯・日光
東北線 0743 529M 小金井(8月31日まで大宮始発)
高崎線 0750 1021M 特急「はくたか」金沢(長岡経由)
東北線 0753 513M 急行「日光2号」「わたらせ1号」日光・高崎(小山分割)
東北線 0755 6521M ◆快速「霧降高原」「塩原」日光・黒磯
高崎線 0800 931M 前橋
高崎線 0805 3001M 特急「とき1号」新潟
東北線 0808 8125レ ◆急行「あづま51号」福島・秋田(秋田行きは福島から定期普通列車427レ)
東北線 0811 531M 日光
高崎線 0816 1901M 急行「ゆけむり2号」「あかぎ1号」水上・前橋
東北線 0820 9015M ◆特急「やまびこ51号」盛岡
高崎線 0820 933M 籠原(「やまびこ51号」運転日は大宮始発)
高崎線 0823 3301M 急行「妙高2号」直江津
高崎線 0829 8901M ◆急行「草津51号」長野原
東北線 0832 515M 急行「日光3号」日光(東京始発)
東北線 0835 535M 小金井
高崎線 0840 3001M 特急「あさま1号」長野
高崎線 0844 8705M ◆急行「佐渡52号」(指定席なし)
高崎線 0847 935M 前橋
東北線 0853 1517M 急行「なすの1号」黒磯(G・指定席なし)
東北線 0900 13M 特急「ひばり2号」仙台
高崎線 0904 703M 急行「佐渡2号」新潟
高崎線 0910 903M 急行「ゆけむり3号」◆「草津2号」水上・長野原
東北線 0913 1103D 急行「いいで」◆「ざおう1号」新潟(磐越西線経由)・山形
東北線 0918 539M 黒磯
高崎線 0925 839M 新前橋(8月30日までは上野発0922)
東北線 0929 8401レ ◆急行「出羽51号」「ばんだい52号」新庄・会津若松
東北線 0932 541M 小金井
高崎線 0935 303M 急行「信州1号」長野
東北線 0945 1101M 急行「まつしま1号」◆「ばんだい52号」仙台・会津若松
東北線 0947 543M 宇都宮
高崎線 0955 905M 急行「ゆけむり4号」「あかぎ2号」水上・小山
高崎線 1000 3003M 特急「とき2号」新潟
高崎線 1004 601レ 急行「白山」金沢(信越本線経由)
高崎線 1007 941M 水上
東北線 1015 2021M 特急「はつかり1号」青森
東北線 1020 2511M 急行「なすの2号」◆「日光4号」黒磯・日光
高崎線 1023 8611M ◆急行「軽井沢52号」中軽井沢
高崎線 1026 943M 前橋(9月30日まで大宮始発)
東北線 1029 8127レ ◆急行「まつしま52号」仙台
高崎線 1042 907M 急行「草津3号」長野原
東北線 1045 545M 黒磯・日光
高崎線 1050 6801D ◆急行「鳥海1号」秋田(新潟~秋田間定期列車)
東北線 1100 15M 特急「ひばり3号」仙台
東北線 1110 8511レ ◆急行「なすの61号」(全車指定席)白河
東北線 1115 103M 急行「いわて2号」「ばんだい3号」盛岡・会津若松
東北線 1117 123レ 一ノ関
高崎線 1125 305M 急行「妙高3号」妙高高原
東北線 1128 8103レ ◆急行「まつしま53号」仙台
東北線 1128 8103レ ◆急行「いわて51号」盛岡(注・運転日による)
高崎線 1131 945M 新前橋
高崎線 1138 8613M ◆急行「軽井沢53号」中軽井沢(全車指定席)
高崎線 1148 8301レ ◆急行「信州52号」「こうみ」長野・小海
東北線 1154 547M 黒磯・日光
高崎線 1205 335レ 直江津
東北線 1215 3D 特急「つばさ2号」秋田
高崎線 1218 9613レ ◆急行「軽井沢グリーン号」軽井沢(全車G車指定席)
東北線 1225 6113M ◆急行「まつしま2号」仙台(郡山からは毎日運転)
高崎線 1230 909M 急行「信州2号」「志賀2号」長野・湯田中
東北線 1236 8501レ ◆急行「しらかわ51号」白河
高崎線 1245 909M 急行「ゆけむり3号」「軽井沢」水上・中軽井沢
東北線 1249 549M 日光
高崎線 1251 8711レ ◆急行「ゆけむり51号」小出
東北線 1302 17M 特急「やまびこ」盛岡(東京始発)
高崎線 1305 2005M 特急「とき3号」新潟
東北線 1308 8517M ◆急行「なすの52号」黒磯
東北線 1311 7513M ◆急行「なすの3号」「日光52号」黒磯・日光
高崎線 1316 731M 長岡
東北線 1320 1011M 特急「やまばと1号」山形
東北線 1325 551M 黒磯
高崎線 1330 1003M 特急「あさま2号」長野
東北線 1333 1401M 急行「ざおう2号」山形
高崎線 1336 7023M ◆特急「そよかぜ2号」中軽井沢(東京始発)
高崎線 1340 8703M ◆急行「ゆけむり52号」「草津52号」石打・長野原
高崎線 1340 8703M ◆急行「佐渡53号」新潟(注・運転日による)
高崎線 1350 2011D 特急「いなほ」秋田(羽越本線経由)
東北線 1356 2525M 急行「なすの4号」宇都宮(9月30日まで黒磯行)
高崎線 1400 705M 急行「佐渡3号」新潟
高崎線 1406 949M 前橋
東北線 1410 555M 黒磯
東北線 1415 1013M 特急「あいづ」会津若松
高崎線 1417 911M 急行「ゆけむり6号」「草津4号」水上・長野原
高崎線 1425 951M 水上
東北線 1430 6105M ◆急行「いわて3号」盛岡(仙台からは毎日運転)
高崎線 1435 2303M 急行「妙高2号」妙高高原
東北線 1439 8413レ ◆急行「ざおう51号」米沢
東北線 1444 557M 宇都宮
東北線 1500 19M 特急「ひばり4号」仙台
高崎線 1505 2007M 特急「とき4号」新潟
高崎線 1507 8615M ◆急行「軽井沢54号」中軽井沢(東京始発)
高崎線 1508 953M 高崎(8月の週末及び9月末までは大宮始発の日有)
東北線 1515 6107M ◆急行「まつしま3号」仙台
東北線 1524 559M 黒磯・日光
高崎線 1528 955M 高崎
高崎線 1536 309M 急行「信州3号」長野
東北線 1540 1M 特急「はつかり2号」青森
東北線 1547 1103M 急行「まつしま4号」「ばんだい4号」仙台・喜多方
東北線 1554 125レ 福島
高崎線 1608 957M 渋川
東北線 1612 561M 宇都宮
高崎線 1620 913M 急行「あかぎ3号」「草津5号」桐生・長野原
東北線 1630 21M 特急「ひばり5号」仙台
東北線 1634 1711M 急行「つくばね」勝田(水戸線経由・小山は通りません)
高崎線 1641 961M 新前橋
高崎線 1647 1005M 特急「あさま3号」直江津
高崎線 1650 707M 急行「佐渡4号」新潟
東北線 1655 565M 宇都宮
東北線 1700 1015M 特急「やまばと2号」山形
東北線 1702 567M 小金井(土・休日運休。日によって発車時刻・着発線変更有)
高崎線 1709 965M 新前橋
東北線 1714 569M 黒磯
高崎線 1718 2967M 前橋(沼津始発)
東北線 1722 571M 小金井(G車あり)
高崎線 1726 969M 籠原(土曜・休日運休、臨時列車運転日は時刻変更有)
東北線 1726 8415レ ◆急行「おが51号」大館(繁忙時は品川始発)
東北線 1734 573M 宇都宮
高崎線 1740 973M 小山(両毛線経由)
高崎線 1745 975M 高崎
東北線 1753 577M 黒磯
いやあ…。
こうして、現在の池袋~大崎間の山手貨物線、今でいう埼京線と湘南新宿ラインも真っ青の過密ぶり。
臨時列車には、時刻表に記されている運転日も書ければより臨場感が増すのだけれど、さすがに見づらくなってしまうので運転日は割愛。っていうかピーク時はほぼ全て運転されると思っていただければ。
列車の一部に「東京始発」「沼津始発」とあるけれど、この頃はまだ東京直通や東海道線直通を一部の列車で行っていた頃なんですな。
今は神田付近は完全に東北新幹線の路盤に転用されてしまっているけれど、当時は東海道線と東北線が、京浜東北線南行の線路の横で複線で繋がっていた。
この線路は1970年代中盤に切られてしまうのだけれど、30余年の時を経て、今新たに「東北縦貫線」と称して、上野口と東海道線の直通運転を行おうというのだから、時代は巡るものである。
特筆すべき…というか注釈を予め入れておかなければならないのは、17時26分発の臨時急行「おが51号」に触れている「繁忙時は品川始発」というもの。この表記は後編になるとゾロゾロ出てきます。
これは品川から上野に東京経由でやってくるわけではなく、品川から山手貨物線を経由して直接大宮に向かってしまうので、東京や上野では乗車できない。
なぜこの列車が品川始発なのかといえば、上野~大宮間の線路容量もさることながら、お盆の最繁忙期は上野駅が遠距離旅行客でごった返して捌ききれないため、ターミナルとしては余力がある品川に少しでもお客を振らせて、上野駅の旅客案内に少しでも余裕を持たせようというもの。
こうした遠距離の臨時列車を上野から増発する関係で、割を食ったのがローカル電車。
上の表の中に(日によって大宮始発)、或いは(発車時刻、着発線変更有)と書かれているのはそのためで、大宮始発に変更される列車の場合、設定されている臨時列車と発車時刻が近かったりと、なんとなく理由が推測できるものもあって面白い。
今の時代なら、「いつも利用している列車を大宮から出すとはなんたることか」と、怒鳴り込みの2つや3つは間違いなく受けるところ。しかも今と違って東北線も高崎線も、ローカル列車が割り込む余地はほとんどないといってよく、ローカル列車も毎時1本か2本の時代に、上野で待ちぼうけを食らうシーンもおそらく相当数あったには違いないと思うけれど、それでも騒ぎにすらならなかった時代の話である。
これだけ列車が過密状態でありながら、寸分の隙を見つけては、上野に着いた長距離列車を、「それっ」とばかり隙間を縫って車庫まで回送を出さなければならないのだから、実際はもっと過密になっているはずである。
当時は夜行列車全盛期。
遠距離輸送は、夕方から本番を向かえ、ますます激しくなります。
後編は…そのうちやります(^^;)
(※以降後編はこちらへどうぞ。)
それは各国鉄路線の、輸送力逼迫の状況。
例えば、大阪万博の好景気、高度経済成長化の末期だった、1970年8月。
お盆と夏の行楽の最繁忙期。
当時は各通勤路線の輸送力増強を目的として、複線を複々線化したり、同じ線路を共用していた2つの路線を貨物線に振り分けたりするなどの、いわゆる「通勤五方面作戦」が途半ばの状態。
例えば、この頃は東京~大船間で東海道線と横須賀線で線路を共用していたし、総武線も常磐線も今のように複々線化はまだなされていなかった。
その中でも、比較的早く現在の3複線化が完成していた赤羽~大宮間。
東北新幹線開業前で、遠隔地へ駆ける遠距離列車が、通勤輸送の列車の合間を縫って走っていた時代。
そんな古き時代の上野~大宮間の下り列車に、どれほど多くの列車が詰め込まれていたのかを、朝から夕方までの前編、夕方から深夜帯の夜行列車発車にかけての後編に分けて、当時の時刻表を頼りに書き出してみよう。
上野~大宮間でどれほどの列車が詰め込まれているかが分かるように、大宮以北の進路を「東北線」「高崎線」と記してみたので、そちらも考慮に入れて当表をご覧いただければと存じます。
それではご覧いただきましょう。
◆印は臨時列車、季節列車です。
◆印で列車番号が6000番台、7000番台は季節列車、8000、9000番台は臨時列車です。
【注釈追加】午前中上野発となる以下の列車は、大宮始発になります。
8月11日~14日
東北線 521M 525M 6521M(霧降高原・塩原) 531M 535M 539M 541M 543M
高崎線 921M 929M 931M 935M 939M
東北線 0516 521M 日光
高崎線 0520 921M 籠原(G車つき)
東北線 0530 121レ 郡山
東北線 0545 8101レ ◆急行「まつしま51号」仙台
高崎線 0555 8701M ◆急行「佐渡51号」新潟
高崎線 0604 723M 長岡
東北線 0612 525M 宇都宮
高崎線 0627 327レ 長野(信越本線経由)
高崎線 0630 8601M ◆急行「軽井沢51号」中軽井沢(東京始発)
高崎線 0630 8301M ◆急行「信州51号」長野(注・運転日による)
東北線 0640 101M 急行「ばんだい1号」「いわて1号」喜多方・仙台・◆盛岡
高崎線 0648 1301M 急行「妙高1号」「志賀1号」妙高公園・湯田中
東北線 0655 6401D ◆急行「おが1号」秋田
高崎線 0700 701M 急行「佐渡1号」新潟
東北線 0704 101D 急行「八甲田1号」青森・久慈・盛
東北線 0707 6511M ◆急行「日光1号」日光
高崎線 0710 9311M ◆急行「信州61号」長野(指定席なし)
高崎線 0720 901M 急行「ゆけむり1号」「草津1号」水上・長野原
高崎線 0724 927M 籠原(休日運休・9月30日まで大宮始発)
高崎線 0726 7021M ◆特急「そよかぜ1号」中軽井沢(東京始発)
高崎線 0726 6021M ◆特急「あさま51号」長野(注・運転日による)
東北線 0730 11M 特急「ひばり1号」仙台
高崎線 0733 929M 高崎・小山(両毛線経由)・◆三峰口
東北線 0738 1D 特急「つばさ1号」秋田(東京始発)
東北線 0742 8503M ◆急行「なすの51号」「日光51号」黒磯・日光
東北線 0743 529M 小金井(8月31日まで大宮始発)
高崎線 0750 1021M 特急「はくたか」金沢(長岡経由)
東北線 0753 513M 急行「日光2号」「わたらせ1号」日光・高崎(小山分割)
東北線 0755 6521M ◆快速「霧降高原」「塩原」日光・黒磯
高崎線 0800 931M 前橋
高崎線 0805 3001M 特急「とき1号」新潟
東北線 0808 8125レ ◆急行「あづま51号」福島・秋田(秋田行きは福島から定期普通列車427レ)
東北線 0811 531M 日光
高崎線 0816 1901M 急行「ゆけむり2号」「あかぎ1号」水上・前橋
東北線 0820 9015M ◆特急「やまびこ51号」盛岡
高崎線 0820 933M 籠原(「やまびこ51号」運転日は大宮始発)
高崎線 0823 3301M 急行「妙高2号」直江津
高崎線 0829 8901M ◆急行「草津51号」長野原
東北線 0832 515M 急行「日光3号」日光(東京始発)
東北線 0835 535M 小金井
高崎線 0840 3001M 特急「あさま1号」長野
高崎線 0844 8705M ◆急行「佐渡52号」(指定席なし)
高崎線 0847 935M 前橋
東北線 0853 1517M 急行「なすの1号」黒磯(G・指定席なし)
東北線 0900 13M 特急「ひばり2号」仙台
高崎線 0904 703M 急行「佐渡2号」新潟
高崎線 0910 903M 急行「ゆけむり3号」◆「草津2号」水上・長野原
東北線 0913 1103D 急行「いいで」◆「ざおう1号」新潟(磐越西線経由)・山形
東北線 0918 539M 黒磯
高崎線 0925 839M 新前橋(8月30日までは上野発0922)
東北線 0929 8401レ ◆急行「出羽51号」「ばんだい52号」新庄・会津若松
東北線 0932 541M 小金井
高崎線 0935 303M 急行「信州1号」長野
東北線 0945 1101M 急行「まつしま1号」◆「ばんだい52号」仙台・会津若松
東北線 0947 543M 宇都宮
高崎線 0955 905M 急行「ゆけむり4号」「あかぎ2号」水上・小山
高崎線 1000 3003M 特急「とき2号」新潟
高崎線 1004 601レ 急行「白山」金沢(信越本線経由)
高崎線 1007 941M 水上
東北線 1015 2021M 特急「はつかり1号」青森
東北線 1020 2511M 急行「なすの2号」◆「日光4号」黒磯・日光
高崎線 1023 8611M ◆急行「軽井沢52号」中軽井沢
高崎線 1026 943M 前橋(9月30日まで大宮始発)
東北線 1029 8127レ ◆急行「まつしま52号」仙台
高崎線 1042 907M 急行「草津3号」長野原
東北線 1045 545M 黒磯・日光
高崎線 1050 6801D ◆急行「鳥海1号」秋田(新潟~秋田間定期列車)
東北線 1100 15M 特急「ひばり3号」仙台
東北線 1110 8511レ ◆急行「なすの61号」(全車指定席)白河
東北線 1115 103M 急行「いわて2号」「ばんだい3号」盛岡・会津若松
東北線 1117 123レ 一ノ関
高崎線 1125 305M 急行「妙高3号」妙高高原
東北線 1128 8103レ ◆急行「まつしま53号」仙台
東北線 1128 8103レ ◆急行「いわて51号」盛岡(注・運転日による)
高崎線 1131 945M 新前橋
高崎線 1138 8613M ◆急行「軽井沢53号」中軽井沢(全車指定席)
高崎線 1148 8301レ ◆急行「信州52号」「こうみ」長野・小海
東北線 1154 547M 黒磯・日光
高崎線 1205 335レ 直江津
東北線 1215 3D 特急「つばさ2号」秋田
高崎線 1218 9613レ ◆急行「軽井沢グリーン号」軽井沢(全車G車指定席)
東北線 1225 6113M ◆急行「まつしま2号」仙台(郡山からは毎日運転)
高崎線 1230 909M 急行「信州2号」「志賀2号」長野・湯田中
東北線 1236 8501レ ◆急行「しらかわ51号」白河
高崎線 1245 909M 急行「ゆけむり3号」「軽井沢」水上・中軽井沢
東北線 1249 549M 日光
高崎線 1251 8711レ ◆急行「ゆけむり51号」小出
東北線 1302 17M 特急「やまびこ」盛岡(東京始発)
高崎線 1305 2005M 特急「とき3号」新潟
東北線 1308 8517M ◆急行「なすの52号」黒磯
東北線 1311 7513M ◆急行「なすの3号」「日光52号」黒磯・日光
高崎線 1316 731M 長岡
東北線 1320 1011M 特急「やまばと1号」山形
東北線 1325 551M 黒磯
高崎線 1330 1003M 特急「あさま2号」長野
東北線 1333 1401M 急行「ざおう2号」山形
高崎線 1336 7023M ◆特急「そよかぜ2号」中軽井沢(東京始発)
高崎線 1340 8703M ◆急行「ゆけむり52号」「草津52号」石打・長野原
高崎線 1340 8703M ◆急行「佐渡53号」新潟(注・運転日による)
高崎線 1350 2011D 特急「いなほ」秋田(羽越本線経由)
東北線 1356 2525M 急行「なすの4号」宇都宮(9月30日まで黒磯行)
高崎線 1400 705M 急行「佐渡3号」新潟
高崎線 1406 949M 前橋
東北線 1410 555M 黒磯
東北線 1415 1013M 特急「あいづ」会津若松
高崎線 1417 911M 急行「ゆけむり6号」「草津4号」水上・長野原
高崎線 1425 951M 水上
東北線 1430 6105M ◆急行「いわて3号」盛岡(仙台からは毎日運転)
高崎線 1435 2303M 急行「妙高2号」妙高高原
東北線 1439 8413レ ◆急行「ざおう51号」米沢
東北線 1444 557M 宇都宮
東北線 1500 19M 特急「ひばり4号」仙台
高崎線 1505 2007M 特急「とき4号」新潟
高崎線 1507 8615M ◆急行「軽井沢54号」中軽井沢(東京始発)
高崎線 1508 953M 高崎(8月の週末及び9月末までは大宮始発の日有)
東北線 1515 6107M ◆急行「まつしま3号」仙台
東北線 1524 559M 黒磯・日光
高崎線 1528 955M 高崎
高崎線 1536 309M 急行「信州3号」長野
東北線 1540 1M 特急「はつかり2号」青森
東北線 1547 1103M 急行「まつしま4号」「ばんだい4号」仙台・喜多方
東北線 1554 125レ 福島
高崎線 1608 957M 渋川
東北線 1612 561M 宇都宮
高崎線 1620 913M 急行「あかぎ3号」「草津5号」桐生・長野原
東北線 1630 21M 特急「ひばり5号」仙台
東北線 1634 1711M 急行「つくばね」勝田(水戸線経由・小山は通りません)
高崎線 1641 961M 新前橋
高崎線 1647 1005M 特急「あさま3号」直江津
高崎線 1650 707M 急行「佐渡4号」新潟
東北線 1655 565M 宇都宮
東北線 1700 1015M 特急「やまばと2号」山形
東北線 1702 567M 小金井(土・休日運休。日によって発車時刻・着発線変更有)
高崎線 1709 965M 新前橋
東北線 1714 569M 黒磯
高崎線 1718 2967M 前橋(沼津始発)
東北線 1722 571M 小金井(G車あり)
高崎線 1726 969M 籠原(土曜・休日運休、臨時列車運転日は時刻変更有)
東北線 1726 8415レ ◆急行「おが51号」大館(繁忙時は品川始発)
東北線 1734 573M 宇都宮
高崎線 1740 973M 小山(両毛線経由)
高崎線 1745 975M 高崎
東北線 1753 577M 黒磯
いやあ…。
こうして、現在の池袋~大崎間の山手貨物線、今でいう埼京線と湘南新宿ラインも真っ青の過密ぶり。
臨時列車には、時刻表に記されている運転日も書ければより臨場感が増すのだけれど、さすがに見づらくなってしまうので運転日は割愛。っていうかピーク時はほぼ全て運転されると思っていただければ。
列車の一部に「東京始発」「沼津始発」とあるけれど、この頃はまだ東京直通や東海道線直通を一部の列車で行っていた頃なんですな。
今は神田付近は完全に東北新幹線の路盤に転用されてしまっているけれど、当時は東海道線と東北線が、京浜東北線南行の線路の横で複線で繋がっていた。
この線路は1970年代中盤に切られてしまうのだけれど、30余年の時を経て、今新たに「東北縦貫線」と称して、上野口と東海道線の直通運転を行おうというのだから、時代は巡るものである。
特筆すべき…というか注釈を予め入れておかなければならないのは、17時26分発の臨時急行「おが51号」に触れている「繁忙時は品川始発」というもの。この表記は後編になるとゾロゾロ出てきます。
これは品川から上野に東京経由でやってくるわけではなく、品川から山手貨物線を経由して直接大宮に向かってしまうので、東京や上野では乗車できない。
なぜこの列車が品川始発なのかといえば、上野~大宮間の線路容量もさることながら、お盆の最繁忙期は上野駅が遠距離旅行客でごった返して捌ききれないため、ターミナルとしては余力がある品川に少しでもお客を振らせて、上野駅の旅客案内に少しでも余裕を持たせようというもの。
こうした遠距離の臨時列車を上野から増発する関係で、割を食ったのがローカル電車。
上の表の中に(日によって大宮始発)、或いは(発車時刻、着発線変更有)と書かれているのはそのためで、大宮始発に変更される列車の場合、設定されている臨時列車と発車時刻が近かったりと、なんとなく理由が推測できるものもあって面白い。
今の時代なら、「いつも利用している列車を大宮から出すとはなんたることか」と、怒鳴り込みの2つや3つは間違いなく受けるところ。しかも今と違って東北線も高崎線も、ローカル列車が割り込む余地はほとんどないといってよく、ローカル列車も毎時1本か2本の時代に、上野で待ちぼうけを食らうシーンもおそらく相当数あったには違いないと思うけれど、それでも騒ぎにすらならなかった時代の話である。
これだけ列車が過密状態でありながら、寸分の隙を見つけては、上野に着いた長距離列車を、「それっ」とばかり隙間を縫って車庫まで回送を出さなければならないのだから、実際はもっと過密になっているはずである。
当時は夜行列車全盛期。
遠距離輸送は、夕方から本番を向かえ、ますます激しくなります。
後編は…そのうちやります(^^;)
(※以降後編はこちらへどうぞ。)
とにかく幼少の頃なので大宮から北、東北や信州・北陸方面は未知の世界であり、又北の方に親戚も居ないので縁がなかったけど、バラエティーに富んだ列車の乗客には本当に羨ましく思いました。
さて、当時の時刻表を見ると本当に凄まじいですよね!行き先もバラエティーに富んでいて青森や秋田、金沢はもとより、湯田中や三峰口等のローカル私鉄にまで上野から直通していたのには恐れ入ります。上野→大宮間ですが、ピーク時は実は全てが同じ線路を走っていた訳でもなく一部が赤羽からポイントを渡って貨物線にシフトされてた列車もありますが、そのポイントは今でも健在ではありますが、流石に湘南新宿ラインが過密になって来るとその渡り線は使いにくいでしょう。
たまに昔を懐かしんで浦和へ行ってみると昔はEF15が牽く雑多な貨物列車がバンバン走っていた線路に今ではE231系がメインとなり、佇まいは変わってなくても、列車の姿が余りにも変わりすぎ、やはり時の流れには逆らえませんね!
あの時代、できることなら夜まで張り付いていたかったです(笑)。
あの時代でも、赤羽から貨物線にシフトされた列車があったんですか!でも線路容量を考えたらそうなりますよねえ…。
旧型客車の普通列車には、一度でいいから揺られてみたかったですねえ…。
上野駅は「あけぼの」が登場した1970(昭和45)年10月改正で高架の11・12番ホームが完成しましたが、この改正以降も急行の品川始発山手貨物船経由、115系ローカル電車の大宮始発の措置は続けられていたのですね。
コメントありがとうございますm(_ _)m
御明察の通り、上野駅ホームが増設されても、それが帰省ラッシュ時のピーク時の客を捌けるには程遠い状態でしたので、その後も山手貨物線迂回の品川発車、ローカルの大宮始発・終着や常磐線の松戸始発、日暮里終着などは続けられました。1974年ごろまでは続いていたはずです。
そのかわり日中に多いのは中距離の急行電車で、その辺りの人たちは今より便利だったかもしれません。名前のついた電車がきてくれるのはうれしいものですし、華やかなダイヤです。
しかし国鉄の経営悪化は始まっていたと聞くので、どこまで合理的な経営だったのかとも考えてしまいます。
いらっしゃいませ。コメントありがとうございます。
2年前のいわゆる「ヨンサントオ」改正で特急が大増発されていたとはいえ、まだまだ急行も庶民の足として大活躍していたころですが、やはり輸送力は相当逼迫していたように思います。この頃の急行の混雑率はどれほどだったんでしょうね。そのあたりは私もリアルタイムでは存じ上げないので何とも申し上げられませんが(笑)。