16日からシネマリーンでも公開している
「出口のない海」を観てきました。
太平洋戦争の末期、海軍が開発した人間魚雷「回天」に乗った
若者達の姿を描いた物語。空では神風特攻隊が知られていますが
海での特攻はこの「回天」…魚雷を人が操縦できるように改造し
脱出口も無いこの人間魚雷は発射すれば、もう戻る事は出来ない…。
主人公並木(市川海老蔵)は高校野球の優勝投手、明治大学に進学し
大学野球でも活躍するも、肩を壊し思うような球を投げられなくなっていた。
戦争が日ごと激しさを増す中、自ら海軍に志願し、また自ら生きては帰れない
任務に家族や恋人への思いを胸に出撃していく…。
原作は横山秀夫(半落ち)監督も「半落ち」を映画化した佐々部清のコンビ。
出演は市川海老蔵、伊勢谷友介、上野樹里、柏原収史、塩谷瞬(パッチギ!)
という若手に個性派の香川照之、ベテラン三浦友和、古手川祐子が脇を固めた上
脚本はなんと山田洋次と「うなぎ」冨川元文という超豪華な顔ぶれ!
おまけに主題歌が竹内まりやと来たもんだっ!
これってどう考えても、スゴイ映画ではないかっ!?!?
と一映画ファンの胸は高鳴る一方!
しかし内容は。ものすごい淡々とした流れで
ラストは ええっ!? という感じ(笑)
良い意味でも悪い意味でも、裏切られた映画でした
正月に「男たちの大和」というこれもまた悲しい死に向かう海上特攻の
映画がありましたが、それではもうタダでさ涙腺弱いのに
もう泣かされまくりでしたが、この映画は「泣くだろう」と思っていたのに
全然泣けなかった…。決して「泣く」=「良い映画」だとは思いませんが
見入って感情移入していればジーンときて泣いてしまうもんです。
ある程度のバロメーターにはなります。
しかし、泣けないけど、不思議に後を引く映画でした…
潜水艦ですから大和の様な派手な戦闘シーンなどは無いですが
印象深いシーンなどがあり、まだ自分自身この映画の感想を
総括できてないのが本音です。もう一度観れば感想も書けそうです…。
いろいろ書きたい事や「どうして?」って事はたくさんありますが
まだ公開も間もないので、もう一度ゆっくりみてから再度感想を
書いてみたいと思います。
ストーリーには全然関係なくネタバレない所でちょっと一言
シックリこない3連発。
出撃が決まって実家に一時帰省し次の日駅で恋人と最後の別れのシーン
「おれ!美奈子(上野樹里)ちゃんが好きだ!」
このセリフはどうもイマイチしっくりこない。もう帰れないとわかってて
愛の告白はまぁ…わかるけど…。
あまり比べるのは良くないけど、どちらかと言えば「男たちの大和」で
出撃前に実家に戻った神尾青年が妙子(蒼井優)と最後にバスで別れるシーンは
「好きだ」も言えないで、行ってしまう。一生懸命手を振りあう2人に思わず
ジーン…。・゜・(ノД`)となったものです。鳴かぬ螢が身を焦がすなのです(笑)
あと高校野球優勝投手で大学野球で活躍する程の腕なのに、どうもイマイチ
キャッチボールなどの野球してる姿がシックリこない(笑)
同じくラストの上野樹里が畑仕事してるんだけど鍬の使い方が恐ろしくヘタ…。
どう見ても都会のお嬢ちゃんが初めてもった鍬を何とか動かしてるって感じ
ってかそのままか(笑)
まぁ、いろいろあるけど、やはりもう一度観てからですね~。
「出口のない海」公式WEBSITE
「男たちの大和」公式WEBSITE