週初めの日曜日、『くつやのマルチン』の話を聞きました。
そして、本棚からこの本を出してきました。
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前にもご紹介したかもしれませんが、トルストイの書いた民話からです。
『くつやのマルチン』です。
トルストイ 「愛のあるところ神あり」
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くつやのマルチンは、ちいさな町の ちいさなへやに すんでいました。
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へやには まどが ひとつしか ありません。
まどからは 道を あるく ひとの足だけが みえました。
マルチンは くつをみただけで、それが だれか すぐにわかりました。
どれも マルチンがぬったり、つぎをあてたりした くつだったのです。
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夜になると マルチンは しごとを かたづけて、
聖書を よみます。
あるとき マルチンは かみさまが おかねもちの家へやってきたところを
よみました。もし かみさまがうちへ やってきたら、わしは どうするだろうか。
マルチンはかんがえました。
それから ベットに はいりました。
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とつぜん 「マルチン」とよぶ声が みみのそばできこえました。
「マルチン、あした わたしは おまえのところへ いくよ」
マルチンは おきあがって 目を こすりました。
へやには だれも いません。
いまのは ゆめだったのでしょうか。
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つぎの朝はやく マルチンは だんろに やかんをかけると、そとを ながめました。
とおりは まだ からっぽです。
マルチンは お茶を のんで、パンを たべました。
それから しごとを はじめました。
ふと そとを みると すりきれたおんぼろぐつがみえました。
道路そうじのステファンじいさんです。
ステファンじんさんは さむそうに 手に いきをふきかけながら
道を はいていました。
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マルチンは まどを あけて よびました。
「おーい、じんさん。うちへ よってあたたまっておいきよ」
ステファンじいさんは よろよろしながら はいってきました。
「ほんとうに ありがとうよ、マルチン」
じいさんは だんろに あたり、あついお茶をおいしそうに すすりました。
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ステファンじいさんが かえっていくと、
マルチンはキャベツスープを だんろに かけ、しごとにもどりました。
つぎに そとを みあげると、あかちゃんをだいた おかあさんが
うすいふくで さむそうに ふるえています。
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マルチンは かいだんを かけあがって、そのおんなのひとに
やすんでいくように いいました。
そして キャベツスープを ごちそうし、
ふるいオーバーとおかねをすこしばかりあげました。
おんなのひとは なんども おれいを いって でていきました。
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マルチンはキャベツスープののこりを たべてしまうと、
また くつをぬいはじめました。
ときどき そとを みても、いつものように
町のひとが あるいているだけで、かみさまらしいひとは
ちっとも あらわれません。
とつぜん まどのそとから どなり声が きこえました。
りんごうりのおばあさんが おとこのこを つかまえて おこっています。
おとこのこは りんごを ぬすもうと したのです。
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マルチンは とんでいくと、ふたりのあいだに はいっていいました。
「まあ まあ ばあさんや、手をはなしておやりよ。
かみさまは わたしたちのやることを ゆるしてくださるんだ。
こどものやることくらい ゆるしてやろうじゃないか」
おばあさんが 手をはなすと、マルチンはおとこのこにいいました。
「さあ、ばあさんに あやまるんだよ。わるいことをしたのだからね」
おとこのこは ちいさい声で ごめんなさいと いいました。
それから おばあさんのかごをもってやり、いっしょにあるいていきました。
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マルチンは くらくなるまでに くつを せっせと ぬって
しあげてしまいました。
それから ランプを ともして聖書を よみはじめました。
そのとき へやのすみに だれかが いるようなきがしました。
でも くらくて はっきり わかりません。
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「マルチン、わたしが わかったかね」という声が きこえてきました。
「いったい だれだい」
「わたしだよ」
その声といっしょにステファンじいさんが あらわれて わらいかけました。
「これも わたしだよ」
あかちゃんを だいた おかあさんが すすみでました。
ふたりとも にこにこしています。
「これもわたしだよ」
りんごうりのおばあさんと おとこのこが わらいながら まえへ でてきました。
それから みんな ぼやけて きえてしまいました。
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そのとき マルチンに、かみさまが その日 ほんとうに
やってきたのだということが わかったのです。
マルチンのしたことは ただしかったのです。
マルチンはうれしくなりました。
そして 聖書を みると、そこには こう かかれていました。
わたしのきょうだいである
ちいさいもののひとりに したことは
すなわち わたしに したことである。
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水曜日からも皆さまをお待ちしております。
きまま舎 営業時間・場所のご案内
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ご注意ください。ごめんなさい。
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『一人でお店に入るのはちょっと~不安
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思われている方もご安心ください。
店主、かなりの引っ込み思案で臆病者
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その気持ちすっごく
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勇気を持ってピンポ~ンしてくださいね
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小さなお子様連れ大歓迎です。
ランチは水曜日・木曜日両日ともにあります。
ランチ800円で食後の飲み物つきです。
土曜日は飲み物付きで700円です。
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ご予約頂けると、予定がたつので助かります。
皆様のおこしをお待ちしています。
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