
流れたる演歌聴き入るおでん酒
箸でスッと切る大根おでん酒
飴色のだいこん諭すおでん酒
寅さんのゐさうな暖簾おでん酒
難しい話はよせよおでん酒
頑固なる親爺の味やおでん酒
とろとろと煮えし牛筋おでん酒
洗面器持ちし湯帰りおでん買ふ
縮まりし味の玉子のおでんかな

おでん鍋妻と一杯四畳半
昨夜は酔ってもう9時前に寝たから今朝は3時前に起き出した。
寒い朝だ。浅利の中華スープにして温まった。浅利の砂抜きが上手に出来ていて美味しかった。
四川省のお爺さんの店で修行した日々が懐かしく思い出された。
昨日も夕方に、出かけたら時雨が来た。どうも同じ時間にやって来る。今日はどうだろう。
子どもの頃、おそ松くんに出て来るチビ太がいつもおでんを手に持ってるのを見たのが、おでんの初めだ。
でも家でおでんをしたのはずっと後になってからだ。練り物は、煮たのはあまり好きではなかった。祖母が町の親戚の、練り物してるところから時々、新聞紙に包んで貰って来てた中に、串に3つ四角い天ぷらが刺してる物があって、それはカレー味でとても美味しかった。チビ太がいつも持ってる串は、タコとコンニャクと、丸いのは練り物かな?あの、タコを食べてみたくなって屋台のおでん屋を覗いて見たことがある。けっこう高いものだった。玉子は、煮込んだ色が初めは馴染めずに白いままのを食べてたけど、いつしか黄身まで味の染み込んだものを好むようになった。大根も。大根は、大根によって、少しほろ苦さのある、たまらなく美味しく煮えるものがある。家で煮るとき、そういう大根に当たると嬉しい。

