児玉時計店 ブログ

時計・メガネ・宝飾・補聴器 取り扱っております。
古い時計の修理もご相談ください。

スモールワールド リンガーS     3/3

2023-11-30 | 修理
取り外したベルと人形の部分。

台座にはクラックが入っていましたが

奥まで及んでいて分離していました。

ベルと人形を外します。

人形各部には

長年の埃がこびりついています。

台座にも埃が堆積していました。

キレイに埃を取り除いた後、割れた個所を修復して

漏液により下地の出てしまった台座を塗装し仕上げました。

腐食がひどかったベルも、キレイに磨き上げ

クリーニングした人形と共に台座にセットし、

ケースに取りつけます。

ムーブメント交換を行った時計部分を

ケースに取り付けます。

丁番を閉めても

しっかりとロックが掛かるようになりました。

こちらも漏液により

腐食してしまった振り子。

振り竿から振り玉を外し、

腐食を除去、

金色に塗装仕上げを行いました。

本体に振り子を取り付けて

完成!!

からくり機構は作動しませんが、
振り子式のインテリアクロックとして
お使いいただけるようになりました。

スモールワールド リンガーS     2/3

2023-11-29 | 修理
時計部分に取りかかります。

文字板には外れた各針が散乱しています。

木製ベゼル・ガラス縁・ガラスを外します。

元のムーブメントは修理不可能なので

新たにセットするのは単三電池仕様のムーブメント。

新しいムーブメントに合わせてベースの板を加工し

取り付けます。

文字板側にして

各針をセットします。

ガラスとガラス縁を取り付けます。

腐食で輝きの無くなっていたガラス縁も
磨き上げたので金色が戻りました。

木製のベゼル部分を取り付けます。

時計部分のロックピンは

落下の衝撃で曲がっていました。

ピンを取り外し、

ベースの痛んだ木部を再建修正しました。

元通りにピンとヒートンを取り付けます。


つづく。

スモールワールド リンガーS     1/3

2023-11-28 | 修理
壁から落下してしまったと持ち込まれた

リズム時計の “スモールワールド リンガーS” 。

ムーブメントから歯車まで飛び出していました。

ケースの横板は

時計部分と共に外れて

横板自体も割れてしまっています。

幸い欠片も残っていたので修復します。

裏側の化粧板を外して

リンガーの特徴でもある

ベルと立体的な人形の

からくり部分を外していきます。

内蓋を外すと、振り子ユニットが出てきます。

中にはクモ(?)や

長年にわたり堆積したホコリが積もっていました。

電池ボックスには漏液の痕がありました。

漏液により使用不可となった回路等を取り外します。

損傷を受けてなかった

電池ボックスを使い

振り子ユニットは使えるように

リード線を引き直しました。


つづく。

スモールワールド メネットV     3/3

2023-11-25 | 修理
電池の漏液により汚れの多い振り玉。

分解してキレイに洗浄いたしました。

振り竿部分。

こちらは漏液により金属部分が腐食し

緑青が発生していましたので

緑青を取り除き、金色部分を塗装仕上げしました。

年数がたったモデルのため補修部品が廃番なので

時計ムーブメント部分は、

新規に単三電池仕様のムーブメントを取り付けます。

曲がりのあった分針は

曲がりを修正し、

取り付けます。

時計部分をケースに留める丁番には

サビが発生していたので

サビを取り除き、塗装仕上げを行い

時計部分をケースに組み付けます。

振り子を取り付けて

完成!!

メロディとからくり機構は作動しませんが
振り子が動く、掛け時計としては機能するようにできました。

スモールワールド メネットV     2/3

2023-11-24 | 修理
メネットV のつづき。

振り子駆動ユニットを取り外します。

外した後のケースにも漏液の痕がありました。

こちらは外したユニットの裏側、

回路付近に漏液が付着しています。

振り子を提げる部品の上部と

下部にも漏液のカスが付着しています。

新品の振り子回路(画像下)が

入手できたので交換し、

新しい電池ボックスと配線をつなぎます。

ケースの汚れをキレイに落とし

振り子駆動ユニットを取り付けていきます。

不要のリード線をまとめます。

新たに電池ボックスをセットする箇所に

補強の板を切り出して塗装し、取り付けます。

振り子駆動ユニットが取り付きました。

内蓋は

電池ボックスにあたるところを

カットして、

取り付けました。


つづく。