児玉時計店 ブログ

時計・メガネ・宝飾・補聴器 取り扱っております。
古い時計の修理もご相談ください。

K18デイデイト 12ポイント

2019-03-29 | 修理
オーバーホールのご依頼をいただきました、
こちらのロレックス。

K18イエローゴールドのケースで、

ベゼル部に12ポイントのダイヤ入り。

裏ブタを開けて、

機械を取り出し、

ムーブメントの分解に掛かります。

三番車の軸受け部、サビと油のカスが見えます。

受けを外して、

ホゾ部を拡大するとご覧の通り。

同じように、

穴石側にもサビと劣化した油がこびり付いています。

香箱も開けて、

ゼンマイを取り出し洗浄、

再度、巻き込みます。

各輪列を組み立てて、

自動巻き部分を取り付けます。

デイデイトなので、曜日のディスクも動かす構造。

仕上がったムーブメントを、

ケースに取り付けます。

キズの入った外装は、

ポリッシュしてきれいに。

バンドを取り付けて、

完成!!



KING SEIKO 25石

2019-03-28 | 修理
キングセイコー、手巻き25石。

44系のムーブメントですが、
キャリバーナンバーの表記が無い希少な初代モデルです。

オーバーホールでお預かりいたしました。

バンドを取り外し、

裏ブタを開けて、機械をチェックします。

このキャリバーで特徴的な
秒規正レバーが折れているのを発見。

本来は下の画像のような形で機能する部品ですが、

もう一点、四番車に付く秒規正板も見当たりません。

ケースから機械を取り出すと同時に、
内部から四番車秒規正板は出てきました。

文字板を外してみると、
カンヌキ押エがオシドリと噛み合っていない状態でした。

ヒビが入り、折れていたのが原因でしたが、

当店ストックに貴重な純正部品の

カンヌキ押エが見つかりました。

輪列側を分解していきます。

香箱受にも石を配置した25石ならではの作り。

香箱は分解して、ゼンマイの古い油を洗浄します。

組み上がったムーブメント。

カンヌキ押エとオシドリもシッカリとかみ合い、
針合わせも確実に操作できるようになりました。

長年の使用でキズの入った風防は、

ポリッシュしてクリアに。

リューズ部分にこびり付いた汚れも、

きれいに取り除きます。

仕上がったムーブメントをケースに収め、

メダリオンの状態も良好な裏ブタを取り付けます。

秒針規正は出来なくなりましたが、
貴重なキングセイコー復活です。

雰囲気の良いメッシュバンドを元通りに取り付け、

完成!!

ロンジン角型 手巻き     2/2

2019-03-26 | 修理
ロンジンのつづき。

バネ棒が固着していたので、
古いバンドを切断してケースと分離します。
カスがボロボロと落ちます。

ケースと裏ブタの接合部には汗の侵入した痕跡の
緑青や赤サビが噴き出していますので、取り除きます。


ケース内側。


裏ブタ3時方向。


裏ブタ12時方向。


裏ブタ9時方向。


裏ブタ6時方向。


きれいになった外装に、

組み上がった機械を取り付けて、

完成!!

新品のワニ皮バンドを取り付けると、

ロンジンらしい品格が蘇えりました。

ロンジン角型 手巻き     1/2

2019-03-25 | 修理
オーバーホールでお預かりいたしました、

ロンジンの紳士用手巻きウォッチ。

皮バンドがスルメみたいに

塩が噴き出し干乾びてしまっています。

裏ブタを開けて、機械を取り外します。

外装の状態から、かなりのサビが予想されましたが、

ムーブメントのサビは比較的少ない様子。

軸受けには劣化した油の固着が見受けられます。

ゼンマイの入った香箱も、

分解して洗浄、注油します。

サビの発生したネジは、

ポリッシュ仕上げします。

パッキンの溶けてしまったリューズ部分は、

溶けたパッキンと腐食を取り除き、

チューブ、リューズ共に新品のパッキンをセットし、

組み上がったムーブメントに取り付けます。


つづく。

アンチテンション

2019-03-23 | タレックス
カズオ カワサキのアンチテンションモデル。

レンズを取り付ける枠の部分が別体で、
レンズに応力が掛からない構造の先駆け的メガネフレームです。

当店でもお買い上げいただきましたお客様から、
掛け心地も良く評価の高いフレームした。

絶版になってからかなり経つのですが、
限定で再生産されたものを入手されたお得意様より、

TALEXモアイカラーの遠近両用で
レンズのご注文をいただきました。

加工準備して、

カップをセット、

近視の度数が強いお客様、レンズもかなりの厚みです。

加工機にて加工、

ナイロールフレームなので、

レンズ外周に溝も掘ります。

磨り上がったレンズから、

カップを外し、

レンズ枠部分に取り付けます。

更にフレーム本体にセットして、

完成!!

メガネを複数お持ちのお客様も、

一目置く名フレームです。