捨てられない

生前のモモちゃんとヒナは首輪をつけていました。

　　

ピンクの首輪はモモちゃん

赤の首輪はヒナの物です。

未だに捨てられません。

ヒナが亡くなったとき

「首輪ってこんなに硬かったんだ」

「こんな物をつけてたのか」と

可哀想に思い

モナと小春にはつけませんでした。

今となっては二つの首輪はモモとヒナの

形見になっていますが

モナの物は使っていたオレンジ色のケースだけ。

小春もまたケージと

療養中に使っていたプラケース。

そして療養記録と

タオルが二枚

療養記録は6枚目の途中で

終わってしまいました。

タオルは体重を測るときに掴むのに

傷に優しい物をと

小春父さんが買ってくれたものです。

少し血液が付いていたりしますが

小春が闘ってきた匂いがします。

洗ってしまうとその匂いが消えると思い

洗えないままではありますが

捨てることはできず

形見のようになっています。


タオルについた血液の跡も匂いも

徐々に薄れつつあり

時間の経過を感じると同時に

寂しさを覚えずにはいられません。

それでも小春の頑張りだけは

忘れずにいようと思います。