恋、ときどき晴れ

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小さく芽生えた嫉妬の心~その2

2015-04-23 07:18:56 | アリサ

この話はハルルートの譲二さんの「それぞれの道」の7年間の空白期間を埋める話をと考えて書き始めたものです。
ところが、書いて行くうちにハルルートの譲二さんの話からは外れ、全く違う結末のお話になってしまいました。
それで、upしたものかどうか悩みました。

二次創作の二次創作だし…。
ヒロインは娼婦だし…。
譲二さんは壊れてるし…。
不快に思われる方もいるかもしれません。

でも、一時お話をかけなくなった時期に書けるものを書こうと書き始めたのがこの話で、そういう意味では私を助けてくれた話とも言える。
アクセス数が減ってるということは読む人も少ないわけで、ひっそりとupするのならいいかなと思い公開します。
性描写もそれなりにあるので、18禁にしようかとも思ったけど、そもそもネットではそれを確かめるすべもないし。
だから、こういう話はダメという人は避けてくださいね。

上にも書きましたが、ハルルートの譲二さんの話から派生した物語なので、読んでない方は『それは突然の告白から始まった…』から『それぞれの道~その1~その5』あたりまで読んでもらえると、どうして譲二さんが壊れているのか…とかが分かると思います。

 

 

☆☆☆☆☆

小さく芽生えた嫉妬の心~その2


〈アリサ〉
ふと気づくとあたしも眠り込んでしまってたようだ。

時計を見るともう深夜だったので、帰り支度をするため起き上がろうとした。

だけど、あたしはジョージに抱きしめられたままなのに気づいた。

しかも足も絡めてきて動けない。

あたしがもがいて逃れようとすると、悲痛な声がした。


譲二「行かないで…」


え? もしかして起きているの?

そっとジョージの顔を覗き込む。

いや、眠ったままだ。


譲二「行かないで…、美緒」


あたしに言ったんじゃないんだ…。

なぜだか、失望を感じて、あたしはジョージの絡んだ腕をほどき逃れ出た。

そうだよね。

娼婦のあたしに夢中なわけじゃない。

あたしはミオとかいう女の代わりなんだ。

そして、それが例えようも無く悲しい。


 商売だ…商売。ちゃんと割り切ろう。


〈譲二〉
カーテンから漏れる光で目が覚めた。

反射的に隣をみる。

…美緒の姿はない…。


夢か…久しぶりに美緒を抱きしめながら眠ったと思ってたけど…。

そうだ…思い出した。

あれはアリサだったんだ…。

アリサと出会って…、身体の方は随分楽になったけど…。

心は空洞のままだ。

美緒…。


☆☆☆☆☆

会議の後、兄貴に声をかけられた。


紅一「お前、この頃女でもできたのか?」

譲二「え? なんでそんなこと聞くんだ?」


俺はうろたえたことを顔に出さないように気をつけながら答えた。


紅一「最近、時々外泊してるそうじゃないか」

譲二「ああ、単にあの家でいると息苦しくなって、他で泊まりたくなるだけさ…」

紅一「まあいい…。また見合い話が来てるからな。変な噂にだけはならないようにしろよ」

譲二「もう見合いはいいだろ。何度しても同じだよ」

紅一「今度は取引先の専務の娘さんだ。失礼のないようにな」

譲二「なんでそんな話を持ってくるんだよ!」


しかし、兄貴は俺の抗議を軽く流すと時計を見ながら次の仕事へと去って行った。


その3へつづく