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ノエルが記憶を取り戻して赤い月が昇るところまでは、ダークエンドと同じ。
ヒロインはノエルのところに残ることを伝える。
「元の世界にも大切な人がいるのでは?」
と問うノエルに
「私が一番大切なのはノエルさんだから」とヒロインは告げる。
所変わってルシアの屋敷。
ノエルはヒロインを連れてオズワルドに会いに来ている。
どうして、オズワルドがノエルを裏切ったのか…真実を知りたいと。
ここはダークエンドのと大きな違いですね。
ダークエンドのノエルは一番大切なヒロインを失って自暴自棄になり、真実よりもオズワルドと刺し違えて死ぬことを選んだ。
シークレットエンドのノエルは、ヒロインという大切な人を得て昔大切な人だったオズワルドがなぜ裏切ったのか真実を知りたくなった、というわけです。
オズワルドの話
討伐軍が攻めてきた時、熱を出したノエルの側にいなかったオズワルドは、ノエルを助け出しに行こうとした。
ところが、仲間の一人が「ノエルはもう逃げたよ」と避難した場所も教えてくれた。
そこでオズワルドはその場所へ行ってみたが、ノエルはいなくて、元のテントに探しに行ったがすでに討伐軍に囲まれ、オズワルドも捕まってしまった。
あのオズワルドが臆病風にふかれて大切な人を置いて逃げるわけはないですものね。
ヒロインを手に入れて、心も優しくなってるノエルはもちろん、オズワルドと和解します。
屋敷を去る時、「◯◯さ~ん」とヒロインに抱きつこうとしたクルトをノエルが阻止するところは可笑しかった。
ラストはヒロインの手作りの夕食が食べたいからと魔法の鍵を使って、ミカエルの屋敷に戻ることに。
鍵を手にしたノエルに抱きしめられるヒロインのスチル。
これはね。ルシアの屋敷とミカエルの天空城はとても離れていて馬車で数日かかる。
魔法の鍵は場所を記憶させたもので、一瞬で帰れるけど、回数に限りがあるからめったに使わないとノエルが説明していたもの。
ノエルルートでも使うのはヒロインを人質にして屋敷に帰る時とラストのこの時だけです。
ミカエルルートでもノエルは、ヒロインの料理を食べている間はミカエルからの呼び出しに応えないくらい虜になってる。
ノエルルートでもヒロインの料理はノエルがヒロインを好きになる一つの要素になってるみたい。
さて、ダークとシークレットをひとまず済ませた。
リカルドルートの予告が出てるので、なんとか間に合ったかな。
この話はハルルートの譲二さんの「それぞれの道」の7年間の空白期間を埋める話をと考えて書き始めたものです。
ところが、書いて行くうちにハルルートの譲二さんの話からは外れ、全く違う結末のお話になってしまいました。
それで、upしたものかどうか悩みました。
二次創作の二次創作だし…。
ヒロインは娼婦だし…。
譲二さんは壊れてるし…。
不快に思われる方もいるかもしれません。
でも、一時お話をかけなくなった時期に書けるものを書こうと書き始めたのがこの話で、そういう意味では私を助けてくれた話とも言える。
アクセス数が減ってるということは読む人も少ないわけで、ひっそりとupするのならいいかなと思い公開します。
性描写もそれなりにあるので、18禁にしようかとも思ったけど、そもそもネットではそれを確かめるすべもないし。
だから、こういう話はダメという人は避けてくださいね。
上にも書きましたが、ハルルートの譲二さんの話から派生した物語なので、読んでない方は『それは突然の告白から始まった…』から『それぞれの道~その1~その5』あたりまで読んでもらえると、どうして譲二さんが壊れているのか…とかが分かると思います。
☆☆☆☆☆
大切なひと~その1
〈譲二〉
目が覚めて無意識に隣を探る。
……誰もいない。
起き上がってベッドの上を確認する。
俺一人しかいない…。
美緒の名前を呼びながら部屋を出る。
そこはいつの間にかクロフネの二階だった。
ドアを開けて美緒の部屋に入る。
奇麗に整った部屋には誰もいない。
俺は美緒の名前を呼びながら階段を下り一階に行く。
店にも、厨房にも美緒はいない。
風呂場やトイレも覗くが誰もいない…。
俺一人だ…。
美緒…行ってしまったのか…。
☆☆☆☆☆
「ジョージ、大丈夫?」
俺を呼ぶ声と腕を揺する優しい手で目を覚ました。
アリサ「ジョージ、大丈夫?」
譲二「ああ…」
アリサ「なんだかうなされてたよ…。すごい寝汗」
アリサはすぐにタオルを取って来て俺の首筋や背中を拭いてくれる。
譲二「ありがとう…」
女と一緒に寝ながら、自分一人残される夢を見るなんて…ざまあないな…。
タオルで俺の身体を一生懸命拭いているアリサを抱きしめた。
アリサ「どうしたの?」
譲二「ごめん…」
アリサ「あやまらなくてもいいんだよ…」
アリサは優しく抱きしめてくれた。
この頃独り寝が怖くて、セックスしない夜もアリサに一緒に寝てもらっている。
美緒が出て行った夜のことが思い出されて、眠りにつくのが恐ろしいのだ。
それでもアリサと一緒なのにさっきのような夢を見てはうなされる。
譲二「ごめん…」
アリサには…なぜ俺が謝るのか、きっとバレているのだろう。
こんなにアリサに頼っているのに……、未だに美緒のことが忘れられない…。
その2へつづく