恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

小説を検索しやすくするためインデックスを作りました

インデックス 茶倉譲二ルート…茶倉譲二の小説の検索用インデックス。

インデックス ハルルートの譲二…ハルくんルートの茶倉譲二の小説の検索のためのインデックス。

手書きイラスト インデックス…自分で描いた乙女ゲームキャラのイラスト記事


他にも順次インデックスを作ってます。インデックスで探してみてね。



サイトマップ






人気ブログランキングへ

悪意~その6

2016-10-05 07:47:33 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


悪意~その6


〈譲二〉
譲二「玲さん!なんでこんなことをするんだ!俺に恨みでもあるのか!」


自分でも驚くほどの大声で怒鳴った。

玲さんを百花ちゃんから引き離した時に、弾みで千切れたカフスボタンが床に転がっている。


百花ちゃんは俺の胸に顔を埋めて、震えていた。


しかし、玲さんは何事もなかったかのように平然としている。

艶やかな前髪が目にかかり、相変わらず美しい。

玲さんはその前髪を掻き上げた。


玲「恨み?…そうね…確かにアンタのことは恨んでるわ」


そう言うと、俺を鋭い目つきで見据えた。


譲二「どうして?お前の父親の店を俺が継いだからか?」

玲「それもあるけど…それだけじゃない」

玲「アンタはアタシの欲しい物を全部持ってる。その上アタシの大事な物も奪っていった…」

譲二「いったい何を言ってるんだ!」


玲さんは寂しげな笑みを浮かべた。


玲「前にこの店を父がやってたのを最近知ったって言ったわよね?」

譲二「ああ」

玲「あれ、嘘なの」

譲二「え?」

玲「本当は以前から知ってた。それに…店に来たこともあるのよ」

譲二「いつ?」


声が掠れてしまう。


玲「ずっと昔…。そう、あれは20歳になったばかりの頃だった。」

玲「何年も会ってない父さんがここで『黒船』って喫茶店をやってるってことを教えてくれた人がいてね。アタシ、懐かしくて、父さんに一目会いたくて来てみたのよ」

玲「久しぶりに会う父さんはちょっと老けてたけど、記憶にあるまんまの優しい父さんだったわ。」

玲「…だけどね、アタシが自分の息子だってことには全然気づかなかったわ。もちろん、アタシは声を出さなかったから、男だとは思わなかったんだろうけどね」


玲さんはしばらく黙った。


玲「アタシが席に着いたら、アンタが水を運んで来たわ」

譲二「⁈」

玲「最初はただのバイトかと思ってたけど…。アンタ、『譲二くん、譲二くん』て、父さんに随分可愛がられてたわよね?」

譲二「…ああ」

玲「アンタもコーヒー淹れたり、オーダー運んだり、楽しそうに働いてた。父さんはそんなアンタを目を細めて嬉しそうに見てたわ」

譲二「……」


いつの間にか、雨が降り出していたようだ。

雨粒が窓を叩き始めた。

 

その7へつづく


リュカ編は真相ルート

2016-10-04 09:01:14 | ナイトメアハーレム

リュカ編昨日からはじまったね。

これ見ると、リュカ編は真相ルートなんだって。



これでナイハレも終わりってことかな?

それとちょっと驚いたのは選択でもらえる好感度ポイント。


1話5章
ありがとうございます+5
いい場所?+4
別にいいです+3


出てくる選択肢の数が少ないということなのか?

今回早期クリア特典がないから、いつものようにダークエンドから行きたいところだけど、急に早期クリア特典♪なんて出ないよね?

シナリオチケットのセールとかしてるからなぁ、どうなんだろ?


悪意~その5

2016-10-04 06:39:32 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


悪意~その5


〈百花〉

「玲さん、今日はちょっと変です…」


玲さんはフッと笑った。


玲「そお? アタシはいつもこんな感じなのよ。それより…」


玲さんは急に真剣な顔になった。


玲「ねえ、百花。アタシのことどう思ってる?」

百花「どうって…」

玲「アタシのこと好き?」


切れ長の目で見つめられるとドキドキした。


百花「玲さんのことは好きですよ…」

玲「百花が言ってる好きはlikeね…。お肉が好き、お花が好き、コーヒーが好き、玲さんが好き…」


百花「…」

玲「そうじゃなくてね…。アタシは百花のことが女として好きよ」

百花「!!!」

玲「百花はアタシのこと男としてどう思ってる?」

百花「玲さんは…玲さんです。それに私には譲二さんが…」


玲さんは私の手を掴むと強引に隣に座らせた。

そして私の肩に手を回すと抱き寄せる。


百花「玲さん…やめてください!」

玲「いいじゃない、減るもんじゃなし」

百花「いや…」

玲「アンタだって、もう処女じゃないんでしょ? だったらちょっとは彼のいない間に楽しんだっていいんじゃない」


そう言うと私の耳たぶに口づけた。


百花「いや…やめて…」


玲さんの唇は軽いキスを繰り返しながら、そのまま首筋を伝っていく。


譲二さんにされた時には、あんなに甘くて気持ちがいいのに…。

他の男性にされると不快感で身が竦む。



私は玲さんから逃れようと身悶えしたが、玲さんはガッチリと私を捕まえて離さない。


見た目は華奢で女性のようなのに、どこにそんな力があるのかと思うほど、強く私を押さえつけた。


百花「放して…」

玲「百花……好きよ」


そして覆いかぶさると、その美しい唇が強引に私の唇を塞ぐ。

アルコールと煙草の臭いが口の中に広がった。


私はもがいてなんとか玲さんのキスから逃れた。


百花「やめて…」


玲さんはあの妖艶な微笑みを浮かべながら囁いた。


玲「前からアンタとは男と女の関係になりたいって思ってた。それにね…アンタの彼氏よりずっといい気持ちにさせてあげるわ…」


玲さんの手が私の胸に伸びた。

 

 

その6へつづく


悪意~その4

2016-10-03 06:32:08 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


悪意~その4


〈譲二〉
寄り合いが始まる前の雑談時には、竜三郎さんの危惧したとおり玲さんの店のことを当てこする人がいた。

譲二「夜の店の方のマスターはまだ慣れないので、不手際があれば俺に言ってください。」

店主1「そのマスターは組合には入らないの?」

譲二「まだ始めたばかりですから…また本人とも相談してみます」

店主1「組合に入った方が税金の相談なんかも受けられるしね。勧めてあげるといいよ」

店主2「若い人が増えるのはいいことだからね。マスターもあんまり気にしない方がいいよ。色々言う人は何しても言うんだから」

譲二「はい。ありがとうございます」


☆☆☆☆☆


寄り合いは思った通り長引いている。

イライラしながら、座っていた。


マナーモードにしている携帯が震えた気がして、確認してみた。

不在着信が何件か入っている。

りっちゃんだ。


俺は会長さんに断って、席を外し、電話をかけ直してみた。


譲二「りっちゃん、どうかした?」

理人「あ、マスター。仕事中だった?」

譲二「いや、今日は商店街の寄り合いがあってね」

理人「なあんだ。それで、クロフネ夜の部も休みにしてるのか」

譲二「え? 玲さんの店は開いてるはずだよ」


☆☆☆☆☆



〈百花〉
食事の後、課題をしながら譲二さんを待った。

なかなか帰って来ないな~。


トントン、とノックの音がした。


(譲二さんかな?)


百花「はい」


扉を開けると玲さんが立っていた。



百花「玲さん、どうしたんですか?」

玲「今日はお客さんが入らないから、もう店じまいすることにしたわ」


ん? ちょっとアルコール臭い…。


百花「玲さん、酔ってるんですか?」

玲「そうよ…。でね、アンタともう少しお喋りしたいなって思ったの…。ちょっと入れてくれる?」

百花「え…、でも」


玲さんは半ば強引に部屋に入って来た。

そして私のベットに座り込む。


百花「あの…、お水を汲んできましょうか?」

玲「水なんていらないわ…。それより百花もここに座りなさいよ」


なんだか、いつもと違う…。

 

その5へつづく