番楽特攻隊長(こっき)

富根のいろいろ!
感じるままに、楽しんで!

あけましておめでとうございます。久々に“番楽特攻隊長”始動。

2014-01-06 10:02:28 | 番楽
こっきです。

「富根」という分館報第92号に掲載された番楽の紹介文を紹介します。

 番楽は、山岳修行をする修験者(山伏)があみ出したもので、修行のできない冬期間に麓の村々を回り、祈祷を行いつつ披露し伝えたといわれています。
舞には四隅を順に舞います。場を踏み鳴らす所作があります。それは獅子舞の歯を打ち鳴らして魔除けをすることと共通しているようです。

 富根の番楽は川井村(北秋田市川井)から伝えられたととも伝えられています。宿場町だった富根に米代川を下る筏の筏師が伝えたともいわれいます。
いずれにしても、明治九年の大火で古文書を含む番楽用具一式を保管していた富根村役場も全焼してしまい、重ねて川井村の番楽もすでになくなっていることから、ルーツをたどり事はかないません。
番楽伝来を寛政五年(一九七三年)としているのは、番楽謡の本に「寛政五癸丑八月」と年号が記されていたことに拠ります。

 富根の番楽は本来豊作感謝の舞で、豊作の年だけ奉納し、凶作の年は舞うことはなかったそうです。稲刈りが始まる数日前に村民一斉の作休みがあり、昭和初期までは奉納に三日費やし、盛大に行われたようです。

現在披露している舞には、式舞「露払い(荒舞)、鳥舞、千歳舞、翁舞、三番叟舞」
            女舞「朝飯舞、機織舞、蕨折舞、汐汲舞」
           武士舞「鈴木舞、信夫舞、さぎり舞」
            神舞「山ノ神舞、恵比寿舞、大黒舞」
           道化舞「根子切(3番)」
           奉納舞「三島節舞」があります。

昭和初期にはこのほかに十四,五番あったようです。
どの舞にも「幕出」「中歌」といった詞章があります。特に女舞にはそれぞれ長い物語があり、三日間費やしたのはすべてを披露していたからでしょうか。
囃子方は太鼓、笛、鉦で構成し、ときには舞台叩きが加わることがあります。棒で舞台を叩き舞手を鼓舞します。囃子(拍子)は七種類あり、本舞拍子、くずし拍子、荒舞拍子で一つの舞を構成します。


次回は、我々番楽の現状をお届けします。