京都の闇に魅せられて(新館)

再び、京都国立博物館『鳥獣戯画と高山寺』展(笑)





 どうも、こんにちは。
 日本人の多くが知っている『鳥獣戯画(鳥獣人物戯画)』
 あの『鳥獣戯画』の甲・乙・丙・丁の全4巻が、何年にもわたる修復作業の後はじめて公開されているのが、今年の10月7日から11月24日まで京都国立博物館にて開催される「国宝鳥獣戯画と高山寺」という特別展覧会です。

 11年5日の記事で、その展覧会に行ったレポートを書きましたが……今月某日、再び行ってきました(笑)。
 この展覧会、「前期」と「後期」がありまして、「前期」で4巻のそれぞれ前半部分が、「後期」でそれぞれ後半部分が展示されるのです。
 以前に行ったのは「前期」の方で、今回は「後期」の方です。
 それにしても「2回以上来場させるように仕向けるとは、商売うまいな」などと思ったりしましたが、まあこれ以上は野暮なことは言いっこなしにしましょうか(笑)。



 早朝の京都国立博物館。





 前回訪れた時には、およそ2時間ほど長蛇の列に並ぶ続けることになってしまったので、今回は朝一番にと思って、早朝から並ぶことにしたのです。

 しかし……。








 ご覧の通り、開館時間の1時間以上前から、入り口より行列が出来ていました。
 
 連日、長蛇の列が出来ているというこの展覧会ですが、朝早く、開館時間より前から来てもこんな感じですから、いかにこの展覧会が、『鳥獣戯画』の人気が凄いか、を表していますね。
 一緒に並んでいた人たちの中にも、複数回『鳥獣戯画』を観に来られた方もおられました。その方のお話に寄れば、休日などには4~5時間ほど並ばされることもあって、この日はまだマシな方だったとか。
 なおこの日、展覧会から帰る時に観たら、2時間以上の行列が出来ていました。






 しかしそれでも。
 朝早くから並んだおかげで、比較的早く中に入ることが出来ました。








 中に入るとやはり『鳥獣戯画』が、特に甲巻の人気が圧倒的という感じでした。
 甲巻の前には、もの凄い人混みが。

 ただ、展示会場には『鳥獣戯画』以外にも高山寺に関する名宝の数々が展示されていたのですが、それらの方は『鳥獣戯画』4巻と比べますと、閑散としていたような……。
 いえ、かの有名な『鳥獣戯画』を見ようと夢中になるのもわかるのですが、せっかく他にも注目すべき面白い名宝があるのに、そちらの方もよく観ないまま通り過ぎるのはちょっと惜しい気がします。

 例えば、華厳宗祖師とされる義湘(ぎしょう)の伝記物語に関するものとか。
 以下の写真はそのひとつ、『華厳宗祖師絵伝(けごんしゅうそしえでん)』の一場面です。





 これは、新羅における華厳宗の祖で、『鳥獣戯画』を所蔵していた高山寺を開山した明恵(みょうえ)上人(1173~ 1232年)の大先輩にあたる高僧・義湘(ぎしょう、625~702年)の伝記を描いたとされる絵巻です。
 ただし、さすがに実物は撮影させてもらえないので、この写真は会場の販売コーナーで買った絵はがきからですが。
 唐に留学した若き日の義湘と彼に恋した娘・善妙(ぜんみょう)との物語が描かれています。
 留学先の唐で義湘は、港町に住む長者の娘・善妙と出合い、告白されます。しかし出家者である義湘は、その恋心を受けることができませんでした。
 義湘が留学を終えて帰国する際、それを知った善妙は、義湘のためにと取り揃えていた仏具を持って港へと急ぎますが、義湘を乗せた船は既に出航した後でした。
 その時善妙は、仏具を海に投げ入れ、さらに自ら海に身を投げ……何と、竜に変身してしまいます。竜になった善妙が義湘の船を守護したおかげで、義湘は無事に帰国し、学んだ教えを広めることができました。
 この物語から、善妙は仏教の守護神とされ、今回の展覧会では、この絵巻物の他、守護神となった善妙の像(善妙神像)も展示されていました。


 いかがでしょうか。
 『鳥獣戯画』だけでなく、よく見ると他にも面白いものがたくさん展示されています。
 せっかくの機会ですから、それらの宝物もゆっくり観られることを勧めます。



 ただ、そうは言っても。
 やはりほとんどの方にとって、メインは『鳥獣戯画』を、特に甲巻を観ることなんでしょうね。

 さすがに実物を観ることはできませんでしたが、会場の販売コーナーで買った縮小タイプの絵巻物から撮影した場面の一部を以下に。







 以下は「前期」で公開されていた前半の一部ですが。










 次は「後期」で公開されていた後半の一部を。





 殺人事件の現場検証(注:冗談です)。





 「おまえが犯人だな、待て!」(注:これも冗談です)





 すみません。名作をダシにして、ついしょうもないことを言ってしまいました。
 しかし、こんなしょうもない冗談のひとつでも叩きたくなるほど、楽しい気持ちにさせてくれる作品です。

 蛙の仏様の前で読経する猿のお坊さん。





 ユーモアや少しの怪しさも感じさせます。
 私は大好きですね、こういうのが(笑)。

 ちなみに、この縮小タイプの絵巻物は、甲・乙・丙・丁の4巻とも完売していました。
 一巻4000円以上するのですが、そんなものが完売してしまうとは、熱心なマニアとか、『鳥獣戯画』の大好きな人がたくさん居るのですね。
 もちろん、私のそのうちの一人ですが。
 

 2回目ですが、今回も楽しんできました。
 この「国宝鳥獣戯画と高山寺」は今月24日までですが。
 またこういう企画をやってほしいですね。
 例えば、何年か前に行ったような、面白い絵巻物を展示するイベントとか。






 それでは今回はここまで。
 
 そろそろ紅葉シーズンになりますので、『霊場魔所の紅葉シリーズ』とか、紅葉の記事でも書いていきたいと思います。


 では、また次回。




『京都妖怪探訪』もよろしく!




*『京都国立博物館』の公式HP
http://www.kyohaku.go.jp/jp/index.html



*『高山寺』のHP
http://www.kosanji.com/




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岩上安身責任編集 ? IWJ Independent Web Journal



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