日本の左翼政党のひとつ。「反新自由主義」「反小泉・反安倍」の急先鋒……のはずなのだが……?
どうも、この政党が頑張れば頑張るほど、「反小泉・反安倍」勢力は足を引っ張られ、結果的に政権与党が有利になってしまうという珍現象が起きているようだ。
これには、自他共に認める「反新自由主義」「反小泉・反安倍」の筆者ですら、疑問を抱かざるを得ない。
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22日に大阪・神奈川で行われた衆院補選は、2つとも安倍自民党(及びそれを支えた某宗教団体)の勝利という、「反新自由主義」「反小泉・反安倍」の立場をとる筆者のような人々にとっては残念な結果に終わった。
だが、しょげてばかりもいられない。まずは総括し、何が問題だったのかを見極めなければならない。
その中で、私が注目したのは、以下2つの記事であった。
*『民主党が10.22衆院補選の敗北から学ぶべき教訓』
2006.10.23(その1)森田実の言わねばならぬ[443]
http://www.pluto.dti.ne.jp/%7Emor97512/C02994.HTML
*『衆議院補選の敗北から何を学ぶか』(「反戦な家づくり」2006/10/22記事)
http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-216.html
2つの分析記事には、衆院補選の敗北を受けて、「民主党はどうすべきか」の他、「マスゴミ(もといマスコミ)は我々の敵である」という認識が示されている。
さらに注目すべきは、今回の選挙……いや、これまでの多くの選挙において、日本共産党が果たしてきたマイナスの役割についても言及している点である。
以下、前者記事から、一部を引用させてもらう(赤字部分は、筆者による色分け)。
>第五は、民主党は共産党批判を強めるべきである。自公対民主の対決において、共産党は、結果的にではあるが、自公連立勢力に味方している。共産党は、自民も民主も同じだといって民主党を攻撃しているが、結果的には自公連立勢力の勝利を助けている。共産党が自公連立政権を支えているのだ。民主党は共産党への批判を強めるべきである。
もうひとつ、後者記事からも一部を引用(赤字部分は、筆者による色分け)。
>二つ目に,共産党は何を考えているのか,ということ。常に言えることだが,負けて当然と言う意識に染まりすぎている。本当に勝つ気があるのならば,民主が出ようが社民が出ようが別候補をたてるのは,政党として当然だろう。
しかし,選挙のプロならば,そもそも勝ち目があるのかないのかは分かるだろう。そして,勝ち目のない選挙区で,自民と民主が接戦していれば,共産党が別候補をたてることでどちらを利することになるか,子どもでも分かる理屈だ。
この歴史の交差点とも言える重大な選挙で,分かっていながら安倍晋三にエールを送った共産党は,自分のしたことをよくよく自覚せよ。そんなつもりはなくとも,分かってやったことには責任がある。
以上、引用終わり。
全くそのとおりである。
日本共産党がどういうつもりなのかは、私にはわからないし、それを確かめるすべもない。しかし、共産党が(どう考えても勝ち目のない選挙区にまで)候補者を立てることによって、反自民(反小泉・反安倍)の票が分散してしまい、結果的に小泉・安倍自民党の勝利につながってしまうというのは、確かにあるようだ。
22日の選挙結果を見ても、そういう側面はあるのではないか?
神奈川16区では、自民党候補者の得票数が、民主党候補と共産党候補の合計得票数を上回っていた。だが、大阪9区では、実に惜しいところまで迫っている。
原田憲治 自新 111,226
大谷信盛 民新 92,424
藤木邦顕 共新 17,774
民主・共産の両候補の得票数を足してみると、当選した自民党候補にわずかな差しかないことがわかる。つまり、自民批判票を一本化さえすれば、対抗できる可能性は十分にあったのだ。少なくとも大阪9区に限って言えば。
さらに、同日行われた滋賀県栗東市長選の結果に注目したい。この選挙は、東海道新幹線の「南びわこ駅(仮称)」建設の是非など、争点も明確、市民の関心も高かったようだ。投票率も63.93%と、最近の選挙にしてはわりと高めだった。建設推進派の自民党推薦・国松正一氏と、反対派の民主党推薦・田村隆光氏と共産党推薦・杉田聡司氏とが争っていた。結果は以下の通り。
国松正一 12,082
田村隆光 11,053
杉田聡司 5,992
さて、読者の皆さんはもうおわかりだろう。
選挙後、嘉田由紀子・滋賀県知事が述べたように、「新幹線新駅建設反対派の得票率が6割近くあった」にも関わらず敗北、結果的に少数派だったはずの新駅建設推進派が勝利した。
それは同時に、反自民が本来多数派だったにも関わらず、自民党に敗北したということでもある。そんなバカなことになってしまった原因は、各候補者の得票数を見れば明らかだ。共産党が、勝ち目がないにも関わらず候補者を立てたため、結果的に反自民票が分散されたからである。
今回の栗東市長選だけではない。今までにも、このようにして自民党が勝利してしまった選挙を、私は今までにいくつも見てきた。
『反戦な家づくり』さんご指摘の通りだ。つまり、反自民票が共産党によって分散されてしまったせいで、反自民側が本来勝っていたはずの選挙でさえ、自民党に負けているのだ。
共産党及び、その支持者は一体、どういうつもりなのか。小泉・安倍自民党政権の「新自由主義(=市場原理主義)路線」が推進されてきたことにより、所得格差や勤労者の権利侵害などが深刻なレベルにまで進行しているというのに。政治・経済・軍事など様々な面における対米売国も深刻なレベルにまで進行しつつあるというのに。
この政党及びその支持者には、国民に対する責任倫理がないのか? 主義主張を大事にしたい、こだわりたいという気持ちもあるかもしれないが、ここまで来るともう「単なる自己満足でやっている」としか思えない。
あるいは、「実は、自民党と共産党指導部は裏でグルなのではないか?」という妄想さえ抱きたくなってくる。
私個人の考えを述べると、小選挙区制には大反対である。
しかしながら、現行制度は小選挙区制になっているのだから、その制度に合わせた方法・戦略でやるしかないではないか。それを、いつまでも中選挙区時代のやり方を続けていても意味があるのか?
ここは、(京都の一部の選挙区のように)かなりの確率で勝ちを見込める選挙区を除いて候補者を立てることを見合わせ、あとは比例区で票を増やすことに集中する。地方の首長選挙では、前々回の長野知事選みたいに、「反自民候補者を勝たせるためにあえて独自候補者を立てない」という判断も、場合によって行う。共産党にはそれくらいのことをしてもらわないと、「反自民」は足を引っ張られるばかりだし、それに共産党自身にとってもマイナスではないか。
共産党さんには、どうか考え直してもらいたい。
何が今、国民全体にとって大事かを。その上で、大胆な方針転換をしてもらいたいものだ。政治とは正論さえ吐いていればいいというものではない……そんなこと私よりもよくおわかりのはずだろう。
それすらできなければ、私が共産党に期待することはもう何もない。
いや、それどころか共産党を「我々の敵」として認識させてもらう。
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実を言うと、昔は共産党に投票していた時期もあったのだが……今では私は、そのことを非常に恥ずかしく、そして情けなく思っている。昔の、一時期のこととはいえ、我が甘ちゃんぶりに腹が立つ!
※ここのアニメGIFバーナーは、『雑談日記』のSOBAさんが作成されたものです。