ひとつは、小泉自民党の大勝により、小泉自民党の市場原理主義路線がさらに加速されるひとつのきっかけとなった日として。
ふたつめは、ごく一握りの強者・富裕者と、その他圧倒的多数の弱者からなる社会の形成を決定づけた分岐点の日として。
3つ目は、マスメディアが政治権力に巧妙に利用された事例のひとつとして。もしかしたら、ヒットラーやスターリンのメディア利用の事例と同じように……。
9月11日、衆議院選挙の投票が終わり、開票速報が各テレビチャンネルで放送された時点でこの文章を書いている。
私は本当に恐ろしくなってきた。
なんと、「政権与党の自民・公明が獲得議席数300を越す歴史的大勝利しそうな勢い」だという。
これは、メディアをも利用しながら巧妙に世論をつかんだ小泉・自民党の戦略が見事に成功したからだろう。
しかし、だ。「何でこうなるの!? みんな、ちょっとおかしいんじゃないのか!?」と言いたくなる。
はっきり言ってミエミエのパフォーマンス選挙に、ホイホイとはまって、各候補者の政策や理念、政治家としての資質などといったものより、メディアに出てくるイメージで選んでいたのではないか?
小泉政権の4年間。それは(昨日の日記にも書いたが)、「構造改革」の美名の下に、一部のエリートと勝ち組だけを活かし、それ以外のその他大勢は「前者に奉仕するだけの下僕のような存在」に押しやろうという路線だけは貫いてきた。今回の勝利によって、この動きは、今後さらに加速するものと思われる。 つまり、エリートでも勝ち組(金持ち)でもない圧倒的多数の庶民は、さらなる増税・負担増や低福祉、機会の減少などの形で泣かされることになるのだが……。不思議なことに、どう見てもエリートでも勝ち組でもなさそうな人たち、つまり小泉政権が続くと更に泣かされることになりそうな人たちまでが、小泉自民を支持・応援した。私には、マスメディアをも使った小泉自民の世論操作にまんまとはめられたようにしか思えないのだが。
それとも日本の有権者は、エリートや勝ち組の人ばかりなのだろうか? これは……ありえない。それとも、「私はエリートだ」とか「私は勝ち組になれる」という自信家ばかりなのだろうか? あるいは、「小泉さんとエリート様のためなら、自分の生活や将来が犠牲になってもかまわない」と考える、自己犠牲精神の強い聖人君子ばかりなのだろうか? もし、本当にそうだというのなら、もう何も言うことはないのだが……。
とにかく、これでますます加速するだろう。
一部の勝ち組・エリートと圧倒的多数の負け組(弱者・貧者)で構成される社会の形成が。「一億総負け組時代」時代への移行が。
注)著名なエコノミストである森永卓郎氏は「年収300万円時代」などという言い方をしているが、「一億総負け組時代」という方が、適切なのではないか、と思う。何故なら、300円の年収を得ることすらなかなか難しくなるかもしれないだろうから。現に、3流企業サラリーマンの私などは「一応正社員なのに年収300万円にも満たない、しかもボーナスなし」という惨状だ(泣
そのような時代が到来することを見越して、今からでも自分なりの生活防衛術を考え、身につけておいた方がいいだろう。
それともうひとう。今回わかったこと、そして今後ともよく覚えておいた方がいいことがある。
それは、「大手マスメディア(大新聞・テレビ局など)は、もやは我々庶民の味方ではない」ということだ。政府寄りと言われる読売だけでなく、しばしば左寄りと言われている朝日までもが、「改革を止めるな」の小泉節に同調してたもんなあ。
考えてみればある意味当然で、大新聞やテレビ局の人間って、ほとんどが高給の「勝ち組サラリーマン」だからだ。つまり、小泉路線で得をする側の人たちなのだ。
我ら金持ちでもない庶民は、その点も十分理解した上で、自分なりの情報獲得と分析の術も持たなくてはならない。
いやはや、本当に我々は大変な時代を迎えようとしている。
とりあえず、参考までに森永卓郎氏の著書でも読むか?
PS:9月11日夜の日記として書いたつもりが、書いているうちに日付が変わってしまったよ……。
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