国保の海外療養費を詐取容疑＝住吉会系組長ら４人を逮捕―警視庁
2012年11月13日 12時20分
海外の病院で支払った医療費の一部が支給される国民健康保険の海外療養費制度を悪用し、自治体から約２００万円をだまし取ったとして、警視庁組織犯罪対策４課は１３日、詐欺容疑で、指定暴力団住吉会副会長で住吉一家土支田組長の並木実容疑者（６８）＝東京都板橋区四葉＝ら４人を逮捕した。同課によると、並木容疑者は容疑を認め、３人は否認しているという。
ほかに逮捕されたのは、同組幹部の桑原良平（６８）＝埼玉県朝霞市根岸台＝、助田優（６５）＝東京都西東京市ひばりが丘北＝、保正康典（４３）＝江戸川区中央＝の３容疑者。
同課は１０月下旬、損害保険会社から海外旅行保険金をだまし取ろうとしたとして、詐欺未遂容疑で、同組幹部ら５人を逮捕。組織的に「旅行中に食中毒になった」などとうそを言い、自治体や損保会社から保険金などを不正に受け取り、資金源としていた可能性があるとみて実態を解明する。
逮捕容疑は２００９年２月、タイで食中毒になり病院で入院し治療を受けたとする書類を偽造し、保険の払い戻しを申請。同年４〜６月、居住する東京都や埼玉県内の市や区から国民健康保険の海外療養費として、計約２００万円を不正受給し、だまし取った疑い。
