死者14名を出した抗争に一区切り 道仁会と九州誠道会を手打ちに追い込んだ暴力団社会のある事情/伊藤 博敏
現代ビジネス 6月13日(木)8時5分配信
「血を血で洗う抗争」がようやく終焉か---。
福岡県に本部を置く道仁会(久留米市)と九州誠道会(大牟田市)が、抗争終結を宣言した。
ともに幹部が6月11日、久留米署に出向いたのだ。
九州誠道会は、これ以上、世間を騒乱させることは本意ではなく、「当会を解散する事が一般社会の不安を取り除く唯一の手段であると確信」したとして、「解散届」を提出した。
これを受けて道仁会も、「同じ過ちを繰り返さぬ事を固く決意致し、現状事態の収束に至ることと決定致しました」と、「宣誓書」を提出した。
両会の抗争の激しさは、ハンパではなかった。
*** マシンガンや手榴弾を手に計47件の抗争 ***
発端は、道仁会二代目の松尾誠次郎会長の引退に伴う跡目争いだった。
06年7月、決着がつかずに分裂して九州誠道会が発足。
その翌年の8月18日、道仁会の大中義久三代目会長が、九州誠道会幹部によって射殺され、抗争は一気にヒートアップした。
これまでに47件の抗争事件が発生、一般人を含めて14名が死亡している。
マシンガンや手榴弾まで用いられる激しさは、拳銃などで抗争相手の玄関や窓を威嚇射撃するところから始まる他地区の抗争を凌駕する。
それだけに福岡県などこれまでに抗争の舞台となった4県の公安委員会は、昨年12月、 「警戒区域内での暴力団事務所への出入りや、5人以上、集まったことが確認された場合の即、逮捕」を盛り込んだ「特定抗争指定暴力団」に指定した。
これは、2012年10月に施行された改正暴力団対策法に基づくもので、指定されたのは全国初。縄張り内での集合が禁止された効果は大きく、「終結宣言」も「規制の効果」と指摘されている。
警察当局の行政や金融機関などに働きかけた「暴力団排除」は、暴対法施行から20年を経て、徐々に実を結ぶようになった。
「暴対法だけでは、暴力団排除は機能しなかった。法改正を重ね、暴力団構成員と準構成員の認定作業を進め、行政に働きかけて公共工事から締め出し、金融機関と組んで証券口座や銀行口座を開けなくし、暴力団排除条例の全国施行で、一般人が暴力団と親密に交際することを禁じた。さらに、改正暴対法で『集まれば即逮捕』の強権を警察に与えた。そうした積み重ねが、暴力団員を激減させている。今回の終結宣言もその流れのなかで起きた」(警察庁関係者)
*** 暴力団は総会屋と同じように消えていく ***
暴力団構成員は、食えない時代となっている。企業のなかに、暴力団関係者の痕跡が残っているだけでも取引は停止される。銀行口座が開けないから、地上げ、株上げといった得意分野で腕をふるうこともできない。
約8万人だった暴力団員(準構成員も含む)の数は、昨年1年で7000人も減り、今後も減り続ける。「食えない」のだから当然で、1万人いた総会屋が絶滅したように、暴力団を締め付ける法規制と条例は、やがて彼らを絶滅種にするだろう。
そうした"本気"を感じ取っていた広域暴力団が、暴力団抗争の象徴的存在の道仁会VS九州誠道会の争いを終息させようと、水面下で動いていた時期がある。
警視庁関係者の証言---。
「道仁会と親しいのは、住吉会の幸平一家です。また、九州誠道会は浪川政浩会長が、山口組の山健組と親戚関係にある。両団体の幹部が、稲川会の立会いのもとで、道仁会と九州誠道会の代理となって会談したことが何回かあった。三大暴力団が、話し合いの場に臨で、『これ以上、警察を刺激するな』と、両団体に圧力をかけた」
この「極道サミット」は、一昨年末から昨年半ばまで、何度か開かれたが、すぐには実を結ばなかった。
暴力団の"任侠道"に照らせば、九州誠道会は"親"に弓を引いた存在である。しかも大中三代目は抗争で死亡したが、浪川会長は健在で、バランスを欠く。
この状態で終息を図ろうと思えば九州誠道会の解散しかなく、その"調整"に時間がかかった。
福岡県警は、警戒を解く考えはなく、「解散は偽装」の可能性も視野に、両会の今後を見守るという。また、本部は九州でも、浪川会長ら幹部は、東京にいることが多い。
同会の周辺関係者が、不動産、金融、映像、芸能、飲食などの事業を行っているためで、警視庁は「トップは手打ちしても、末端の抗争は続くかも知れない。浪川周辺の監視はやめられない」(捜査員)と明かす。
ただ、基本は終息である。どちらかが潰れるまでやるんじゃないか、という観測すら流れていた道仁会と九州誠道会の争いは、暴力団の"総意"と警察の長年の"熱意"によって"手打ち"に向かった。
この傾向は、これからも続く。
*** 九州で暴力団の終わりが始まった ***
警察当局が、行政や企業を巻き込んで行ってきた「基本的人権の侵害」には、かつて人権派弁護士やマスコミから批判があった。
しかし現在、そうした声は聞こえず、「侵害されるのが嫌なら暴力団をやめるべき」ということで一致。
助け舟がなく、食えない状況のなかで、抗争を続ける根気もカネもなくなってきたというのが正直なところだろう。
九州誠道会の「解散届」と道仁会の「終結宣言」は、「暴力団の終わりの始まり」を、またひとつ証明した。
◎解説記事わかりやすい・・・。あーざす
あっしわ昨日の新聞記事を今日みて・・おどろいた・・・。す。
自宅帰還検索・・・再度
いずれにせよ、代紋が・・消えると言うことわ・・・大変なことだとおもう・・。
からだをカケタ侠な、方々・・・。
帰還、復帰、更生 の 場は・・
いずれにせよ・・・
いきる、いかされる・・・・
ことわ・・・
一本道でわいかず・・・すまされない・・・。
伊藤記者様の・・書き方ナニゲに、きにいりました