先月、友人が賞賛した話題の「愛の流刑地」を観た。
奇しくも裁判の場面が幾度か登場。このところ「人を裁くこと」についているのは世相の反映だろうか。
渡辺淳一の作品は、文庫本を全て揃えるほどのめり込んだ時期がある。もう30年も前、高校生の時だ。当時の彼の作品は医学や医療現場をバックテーマにした儚い恋愛小説が多く、知的好奇心と青い感受性を刺激してくれた。
大学に入ると急激に興味が薄らぎ、「失楽園」で彼の名前が再び浮上しても関心は戻らなかった。彼の作品で映画化されたものは一つも観ていない。
ところが、メディア業界で堅い仕事をしている友人が、「日経の連載『愛の流刑地』は毎日読んでいた」といつになく熱を入れて話す。さらに、「今回の映画は、政治評論家までがこぞって賞賛している。きっとこれまでにない愛の極限を描いた映画に違いない」と。
彼がそこまで言うのも珍しい。それで、観ることにした。
「冒頭から過激な濡れ場がある」と聞いていたが、行為の最中に首を絞めて絶命させたというセンセーショナルな扱いを除けば、ごく自然な愛の形だった。死を交差させると過激に映るかもしれない、が、映画からは過激さではなく、情愛という甘美な心地良さから逃れられない人間の悲しさが伝わってきた。
二者択一を迫られたとき、どちらも選択できない状況に追い込まれた人間は、どう動くのか。
情愛に限らない。どうしようもない選択を迫られることが人生にはある。金、名誉、地位・・・自己コントロールを失わせる誘惑が巷には溢れている。
同じ二人の主演する「やわらかい生活」の方が、すっきりと自分に入ったのは何故だろう。
映画を観終わった後、「愛の~」では強いスコッチを飲み、「やわらかい~」は温かいソバ茶を飲んだ。どうでもいいことなのですが。
↓口直しに、こちらをご訪問ください。
奇しくも裁判の場面が幾度か登場。このところ「人を裁くこと」についているのは世相の反映だろうか。
渡辺淳一の作品は、文庫本を全て揃えるほどのめり込んだ時期がある。もう30年も前、高校生の時だ。当時の彼の作品は医学や医療現場をバックテーマにした儚い恋愛小説が多く、知的好奇心と青い感受性を刺激してくれた。
大学に入ると急激に興味が薄らぎ、「失楽園」で彼の名前が再び浮上しても関心は戻らなかった。彼の作品で映画化されたものは一つも観ていない。
ところが、メディア業界で堅い仕事をしている友人が、「日経の連載『愛の流刑地』は毎日読んでいた」といつになく熱を入れて話す。さらに、「今回の映画は、政治評論家までがこぞって賞賛している。きっとこれまでにない愛の極限を描いた映画に違いない」と。
彼がそこまで言うのも珍しい。それで、観ることにした。
「冒頭から過激な濡れ場がある」と聞いていたが、行為の最中に首を絞めて絶命させたというセンセーショナルな扱いを除けば、ごく自然な愛の形だった。死を交差させると過激に映るかもしれない、が、映画からは過激さではなく、情愛という甘美な心地良さから逃れられない人間の悲しさが伝わってきた。
二者択一を迫られたとき、どちらも選択できない状況に追い込まれた人間は、どう動くのか。
情愛に限らない。どうしようもない選択を迫られることが人生にはある。金、名誉、地位・・・自己コントロールを失わせる誘惑が巷には溢れている。
同じ二人の主演する「やわらかい生活」の方が、すっきりと自分に入ったのは何故だろう。
映画を観終わった後、「愛の~」では強いスコッチを飲み、「やわらかい~」は温かいソバ茶を飲んだ。どうでもいいことなのですが。
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私の人生は「失楽園」「愛の流刑地」そのまんま-なのです・・・・・真剣にまだ生きていますが。
と書いたらなんと答えてくれるのでしょうか?
強いスコッチを飲みながら語りたいですね・・・・
アッハハハハ。
どうしようもない選択を迫られたら、私はサイコロを転がし奇数が出たら進み、偶数が出たら立ち止まります。どちらも行動・実行する力は同じだからです。