見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

善光寺の売り方

2008-11-15 12:55:26 | 信州の風景
「善光寺の経営努力」の話を友人から聞いた。
善光寺に関したもの書きをしている彼女が、今ある善光寺は先人たちの涙ぐましい努力の賜物なのだと言った時、いくつか思い当たるものがあった。
言われてみれば、著名な開祖が開いた総本山でもなく、万人の知る歴史的現場でもない信州山奥の「善光寺」に、全国から年間600万人の善男善女が訪れるというのは不思議と言えば不思議である。



彼女によると、善光寺参拝客を増やすために、古の僧侶たちが、全国安行して善光寺を売り込んだのだとか。
今で言う、パブリシティとアウトリーチである。
善光寺に詣でたいと思わせるような魅力と付加価値を創造する知恵を絞ったのだろう。
そういえば、当たり前のように感じていた善光寺の各行事だが、
人々の意識に浸透させるだけの経営努力の賜物とするとあっ晴れである。

■善光寺のご利益■  善光寺HPより

○本尊「一光三尊阿弥陀如来像」

『善光寺縁起』によれば、御本尊の一光三尊阿弥陀如来様は、インドから朝鮮半島百済国へとお渡りになり、欽明天皇十三年(552年)、仏教伝来の折りに百済から日本へ伝えられた日本最古の仏像といわれております。
御本尊様は絶対秘仏で、今日そのお姿を拝むことはできません。

○お朝事

日の出とともに本堂で始まる「お朝事(あさじ)」は、善光寺全山の僧侶が出仕して勤める厳かな法要で、365日欠かさず行われています。
お朝事の開始時間は、日の出に合わせて分単位で変わります。内陣券をお求めいただきますと、間近でご参列いただけます。

○お数珠頂戴

お朝事の前後には、法要の導師を務める善光寺住職(男性のお貫主さま、女性のお上人さま)が本堂を往復する際、参道にひざまずく信徒の頭を数珠で撫でて功徳をお授けになる「お数珠頂戴」の儀式があります。


○前立本尊御開帳

数え年で7年に一度(現在は丑と未の年)、秘仏である御本尊様のお身代わりとして、まったく同じお姿の「前立本尊」様を本堂にお遷しして全国の人々にお参りいただく盛儀です。4月から5月にかけて行われ、平成十五年(2003年)の御開帳には628万人の方が参詣されました。


○御印文頂戴(ごいんもんちょうだい)

善光寺如来のご分身といわれる三判の宝印「御印文」を、僧侶が参詣者の頭に押し当てる儀式です。
落語『お血脈』でも有名な善光寺御印文は、体に押すと極楽往生が約束されるといわれ、古くから「ごはんさん」という愛称で親しまれています。1月7日~15日に行われます。

○三十一種の年中行事

「びんずる廻し」をはじめ、多種多様な行事を実施


先日、「還暦特別祈願」という広告を善光寺で見た。
団塊の世代の方々が、ぞくぞく還暦を迎えている今を捉えた善光寺の逞しさを感じる。


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