イラク自衛隊派遣の目的・・・それは飯を食って、記念撮影することだった!
(綿井監督トークショー付きにて鑑賞)
「ニュース・ステーション」や「NEWS23」などのイラク報道でお馴染みのフリージャーナリスト綿井健陽氏が自ら撮った123時間に及ぶ映像を再編集し、TV未公開部分をも含めて102分の映画を作った。戦争ドキュメンタリー映画は何本も観てきましたが、これほどまで市民に密着し、心を通わせたものは少ないでしょう。しかも被害に遭ってるのは民間人ばかり。戦争の一番の犠牲者は弱い一般市民であることが痛いほど伝わってきました。
心に響くイラク人の言葉、「日本人はなぜこの戦争を支持してきたんだ?」。日本がイラク戦争を支持したという事実はイラク全土に知れ渡っている。綿井氏はもっとも痛い部分を突かれ弁明するが、その言葉は字幕にも書かれなかったようだ。日本人というだけで、地元の人たちに嫌われはじめると取材も苦労が絶えなかったと思います。そんな中での取材の敢行。病院内の映像では爆風で脚がちぎれたり、脳みそが飛び出した頭を押さえたり、内臓がはみ出したりと、直接的な映像こそなかったのですが、子を失った親の慟哭や悲痛な叫びが胸に響いてきました。
不発弾を触って腕を失った子供。子供からすれば、平和な生活に突然やってきた戦争。大人の視点で見れば、イラン・イラク戦争、湾岸戦争と、戦争が永遠に続いて、家族を失う悲劇としか映らない。そして、「人間は戦争をするために生まれてきたのではない」という言葉が重くのしかかってきます。一方、米兵に対するインタビューではマイケル・ムーアも真っ青になるくらいダイレクトな質問をする綿井氏。そりゃ、末端の兵士には答えられないでしょうに・・・
日本では衆議院総選挙の真っ只中。「フセインは大量破壊兵器を隠している」と主張し、米ブッシュ政権を支持し続けてきた政治家たちは、論点をすべて郵政民営化にすりかえて頑張ってるところなんですね。ブッシュ支持の政策を貫いたおかげで、元来親日派だったイラク人が日本人を敵視するようになったことなどは、多分、彼らにとってはどうでもいいことなのでしょう。
綿井氏のトークショーでは貴重な意見も聞くことができました。イラクにおける医療などの重要な援助をもっとも頑張っているのは、軍隊ではなくNGOなのだと・・・そして軍隊を派遣している国のNGOはゲリラに狙われやすく、フランスのように派遣していない国ほど狙われずに活躍できるとのこと。自衛隊さえ派遣しなければ、若者が拘束されることもなかったろうに・・・
★★★★★
・公式サイト
・綿井健陽のチクチクPRESS
(綿井監督トークショー付きにて鑑賞)
「ニュース・ステーション」や「NEWS23」などのイラク報道でお馴染みのフリージャーナリスト綿井健陽氏が自ら撮った123時間に及ぶ映像を再編集し、TV未公開部分をも含めて102分の映画を作った。戦争ドキュメンタリー映画は何本も観てきましたが、これほどまで市民に密着し、心を通わせたものは少ないでしょう。しかも被害に遭ってるのは民間人ばかり。戦争の一番の犠牲者は弱い一般市民であることが痛いほど伝わってきました。
心に響くイラク人の言葉、「日本人はなぜこの戦争を支持してきたんだ?」。日本がイラク戦争を支持したという事実はイラク全土に知れ渡っている。綿井氏はもっとも痛い部分を突かれ弁明するが、その言葉は字幕にも書かれなかったようだ。日本人というだけで、地元の人たちに嫌われはじめると取材も苦労が絶えなかったと思います。そんな中での取材の敢行。病院内の映像では爆風で脚がちぎれたり、脳みそが飛び出した頭を押さえたり、内臓がはみ出したりと、直接的な映像こそなかったのですが、子を失った親の慟哭や悲痛な叫びが胸に響いてきました。
不発弾を触って腕を失った子供。子供からすれば、平和な生活に突然やってきた戦争。大人の視点で見れば、イラン・イラク戦争、湾岸戦争と、戦争が永遠に続いて、家族を失う悲劇としか映らない。そして、「人間は戦争をするために生まれてきたのではない」という言葉が重くのしかかってきます。一方、米兵に対するインタビューではマイケル・ムーアも真っ青になるくらいダイレクトな質問をする綿井氏。そりゃ、末端の兵士には答えられないでしょうに・・・
日本では衆議院総選挙の真っ只中。「フセインは大量破壊兵器を隠している」と主張し、米ブッシュ政権を支持し続けてきた政治家たちは、論点をすべて郵政民営化にすりかえて頑張ってるところなんですね。ブッシュ支持の政策を貫いたおかげで、元来親日派だったイラク人が日本人を敵視するようになったことなどは、多分、彼らにとってはどうでもいいことなのでしょう。
綿井氏のトークショーでは貴重な意見も聞くことができました。イラクにおける医療などの重要な援助をもっとも頑張っているのは、軍隊ではなくNGOなのだと・・・そして軍隊を派遣している国のNGOはゲリラに狙われやすく、フランスのように派遣していない国ほど狙われずに活躍できるとのこと。自衛隊さえ派遣しなければ、若者が拘束されることもなかったろうに・・・
★★★★★
・公式サイト
・綿井健陽のチクチクPRESS
リトルバーズ―戦火のバグダッドから晶文社このアイテムの詳細を見る |
仕事の都合で綿井さんのトークショーを見に行けなかったんですが、『Littile Birds』は必ず観ようと思ってます。
金沢、 KOHRINBO 109 4F シネモンドで今週金曜(9/16)まで1日2回上映していますので、皆さんも是非。
行きたかったのですが時間がとれず、残念。
渡井監督の真摯な映像に心揺さぶられました。
映画は音楽がかなり占有してる私にとって、音楽が全くないのにこれだけ感動したのは、多分初めて。
トークショーのレポート、ありがとうございました。
臨場感があって行った気分!謝謝!
金曜日までですね。
お仕事の都合がつけばいいのですが・・・
1週間だけの公開というのも難しいですよね~
金沢の方、ぜひ見てください
>mimia様
もう1ヶ月前からトークショーのチケットを買っていました。
こういう機会はなかなかないですもんね。
音楽といえば、イラクの少女二人が踊ってるシーンに使われてましたけど、あの踊りが可愛かったです♪
今度は本も読んでみようかな・・・
いけないと思います。
今回のイラク戦争もアルカイダ側に中国やその他の国
が武器の援助を行い、戦争を長引かせる行為をしてい
るかもしれない。一度戦争が起こると、当事国だけで
はなく、第3国も介入してくる。
戦争とは当時国の思惑だけでは動かないものです。
その中で一番犠牲になるのは、侵略されている国の国
民です。
この戦争で一番勉強になったのは戦争は起こさない。
そして戦争を起こされたら絶対に負けてはいけない。
それを止めることが難しいのも事実。
日本で二度と悲惨な戦争を起こさないようにしなければ・・・
凄まじい映画でしたよね。
最近の戦争はとにかく空爆で叩く!
これが現実。
相手を選んで攻撃なんてしない・・・
そういう事実を世界に公表するのはやはりジャーナリスト。軍所属のカメラマンには到底無理。
政府には謝罪してもらいたいですねぇ・・・