RPGゲームをしたくなるアニメ映画。だけど最後にはしたくなくなる・・・
直木賞作家宮部みゆきはゲーム好きだという。主人公ワタルの家庭や芦川ミツルの設定以外は全てドラクエなどのＲＰＧの世界そのもの。ゲーム好きが昂じて書いた作品なのでしょうけど、ただ敵を倒して成長するストーリーではないところがいいですね。
『ナルニア国物語』のように、戦って平和を勝ち取るといったファンタジーは20世紀に入ったら時代にそぐわない物語だと思うのですが、一方的な視点から描くゲームの世界は別物なのでしょう。自分さえ良ければ、他はどうなってもいい。とにかく勝てばいいんだから、どんどん敵を倒すことに専念すればいい。観ている多くの子供たちも、「頑張れ！そこで最後の願いを叶えろ！」と心の中で叫んでいたのかもしれませんが、そんな都合のいい結末にしてしまっては社会派の宮部みゆきの名が廃ります。冒険の部分はかなり端折られている雰囲気でしたが、主人公の心の葛藤部分はかなり時間を割いて、何が大切なのかを訴えてくる映画でした。ただ、もっとストレートに反戦メッセージを出してもよかったのでは・・・あれだと単なる強大な召喚魔法のようです。
ワタル少年の父親は家族を捨て、家族はボロボロ。そして母親が倒れ集中治療室へと運ばれる・・・そんなとき、転校生芦川の言葉を信じて、運命を変えるため幽霊ビルの階段の上の扉を開く。そして、不思議なヴィジョンと呼ばれる世界に足を踏み入れたワタルは「母親を助けたい」という願いを聞いてもらうために冒険を始めるのです。「見習い勇者なんてやだ～！魔道士がいい！」などと駄々をこねてましたが、風変わりな設定のRPGといったところです。
松たか子の声もよかったんですけど、途中、どうしても少年の声より大人の女性の声に聞こえてしまうので、もうちょっと頑張ってもらいたかったところ。それよりも常盤貴子が声を担当したハイランダーのカッツがよかった。最も迫力があったのは樹木希林でしたが、この声を聞いた純粋な子供たちは今晩悪夢にうなされるでしょう。そして、残念だったのが音響効果・・・スカイウォーカー・サウンドって日本映画をナメているのかもしれません。
それにしても客席には子供、子供、子供・・・終わってから「そんなに怖くなかったね」と言ったやつ！あとでお母さんに何の映画だったのか教えてもらいなさい！
評価：35点にしたかったけど、ここは5点満点なので
★★★・・
直木賞作家宮部みゆきはゲーム好きだという。主人公ワタルの家庭や芦川ミツルの設定以外は全てドラクエなどのＲＰＧの世界そのもの。ゲーム好きが昂じて書いた作品なのでしょうけど、ただ敵を倒して成長するストーリーではないところがいいですね。
『ナルニア国物語』のように、戦って平和を勝ち取るといったファンタジーは20世紀に入ったら時代にそぐわない物語だと思うのですが、一方的な視点から描くゲームの世界は別物なのでしょう。自分さえ良ければ、他はどうなってもいい。とにかく勝てばいいんだから、どんどん敵を倒すことに専念すればいい。観ている多くの子供たちも、「頑張れ！そこで最後の願いを叶えろ！」と心の中で叫んでいたのかもしれませんが、そんな都合のいい結末にしてしまっては社会派の宮部みゆきの名が廃ります。冒険の部分はかなり端折られている雰囲気でしたが、主人公の心の葛藤部分はかなり時間を割いて、何が大切なのかを訴えてくる映画でした。ただ、もっとストレートに反戦メッセージを出してもよかったのでは・・・あれだと単なる強大な召喚魔法のようです。
ワタル少年の父親は家族を捨て、家族はボロボロ。そして母親が倒れ集中治療室へと運ばれる・・・そんなとき、転校生芦川の言葉を信じて、運命を変えるため幽霊ビルの階段の上の扉を開く。そして、不思議なヴィジョンと呼ばれる世界に足を踏み入れたワタルは「母親を助けたい」という願いを聞いてもらうために冒険を始めるのです。「見習い勇者なんてやだ～！魔道士がいい！」などと駄々をこねてましたが、風変わりな設定のRPGといったところです。
松たか子の声もよかったんですけど、途中、どうしても少年の声より大人の女性の声に聞こえてしまうので、もうちょっと頑張ってもらいたかったところ。それよりも常盤貴子が声を担当したハイランダーのカッツがよかった。最も迫力があったのは樹木希林でしたが、この声を聞いた純粋な子供たちは今晩悪夢にうなされるでしょう。そして、残念だったのが音響効果・・・スカイウォーカー・サウンドって日本映画をナメているのかもしれません。
それにしても客席には子供、子供、子供・・・終わってから「そんなに怖くなかったね」と言ったやつ！あとでお母さんに何の映画だったのか教えてもらいなさい！
評価：35点にしたかったけど、ここは5点満点なので
★★★・・
あ・・・ビデオも見ることができませんでした（汗）
なにしろ「ドラクエ」ばかりしてたので・・・
テレビもチェックし忘れです・・・あぁ、なんてゲーム好きな俺なんでしょ・・・
＞akabane0708様
TB、コメントありがとうございます。
この映画、原作はもっと長いものなのに、これだけ短くされるとメッセージなんかも伝わってきませんでしたよね。
長編モノの映画化が難しいことがここでも実証されてしまった感があります。
これからもよろしくお願いいたしま～す。
トラックバック打たせてもらいました。
前回も『マイアミ・バイス』でうたせてもらいましたが、今回はご挨拶せて頂ければと。
最新映画もかなりチェックされているようで、
とても参考になります。
また、来させていただきます。。
しんどくても頑張ってくださいo(^_^)o
情報ありがとうございます。
もしかしたら見るかもです。
連休中は家で溜まったビデオを消化しなければならないし、結構しんどい・・・
多分９時からなのではないでしょうか。
こどもの日です★
kossyさんは見ますか？
あれ？テレビで？
何chなんだろ・・・
てか、もう終わってるのかな？
待ちます。
俺はそのあたりの詳細を忘れてしまってます。
最近観た方のご意見を待ちましょう・・・
でも真実の鏡を使わないと戻れないはずじゃ・・・。
しかも時間制限ありますよねぇ・・・。
どういうことでしょうか？みなさんの意見を聞かせてください！！
なるほどって思いました！まぁ最後はみんな幸せな感じで終ったので良かったですよね。
私も成功だったと思います！
大切な仲間かぁ。
細かな台詞は忘れてしまってますが、彼を生かしておかないと少年の人生も何かを失ったままになるかもしれませんもんね。そのあたりは成功だったのかも。
未来をください！！」って言った中の”大切な仲間”
に入っていたからではないでしょうか？
みつるが生き返ったというのは真実じゃないのかもしれませんし、冒険であったみつるは違うみつるだったのかもしれません。ということで、はっきりした答えがない部分かと思います・・・
こちらこそお出でいただきありがとうございました。
舞台とコンサートは、俺はさっぱりわかりませんけど、よろしくお願いいたします＾０＾
映画と舞台とコンサートに行くのが大好きです(*´∀｀)
これからどうか仲良くして下さいませ。
この映画も評価はバラバラ。
宮部みゆきの言いたいことはよくわかるし、
アニメにして子供に伝えたい意気込みも伝わってきます。
しかし、やっぱり長い小説をそのまま2時間程度の映画にする難しさを感じてしまいますよね。かといって、これから原作を読む気力が俺にはない・・・（泣）
なかなか皆さん、厳しい評価ですね。。
たしかにあの映画を観ただけでは、なかなか主題がわからないかもしれませんね！
俺もあんまり深く考えずに見たので、深くは入ってきませんでしたが、よくまとまっているなあという感想を持ちました！！
なるほど。
「現実逃避せずに歩け」ですか。
俺なんか映画ばかり観てるから、かなり現実逃避気味ですわ。やばいかな・・・
テーマがそうなってしまうと、子供はまともに受け止めちゃいますよね～子供たちの感想を読みたい気もします。
特番でもやってましたけど（ウエンツが進行してた）、現実逃避と現実逃避せずに地に足をつけて歩けってのが主題だったんですねこの映画。
つまりビジョンが魅力的に見えれば見えるほど主題が効果的になるわけで……。
逆説的とでもいうのか、面白い試みだなとは思いました。
おかげで、素直に子供向けとはいえない映画になっちゃったんですけどね……。
それは漫画の世界で禁じ手といわれる手法です。
あ～あ、ミツルは死んじゃったかぁ～と思わせておきながら、小さいお子様たちが悲しむことを避けるために「えーい、生き返らせちゃえ！」と無謀な作戦に出ることがしばしば使われます。
大人は満足できないという大きな欠点がある手法なのです。
死んだんじゃなかったっけ?（妹も）
あのバスが出てきたときは会場でも爆笑でしたよね。
まぁ企業とタイアップしたアニメなら『魔女の宅急便』のほうが凄いとは思いますが・・・（笑）
お子様向けの絵なのに、映画のテーマがお子様にわかりにくいってのはバランスが悪いですよねぇ・・・どちらからも不評になるってのに・・・・
やっとココログが復活したので早速おじゃまします。
絵的にはお子様向け。
しかし内容はお子様の理解度にはちょっと厳しいかな？と感じています。
花王のメリットが協賛。バスの広告には笑ってしまいました。
「そういうことか」と（笑）
毎度どうもです。
新説ブレイブストーリーなんてのがあるのですか
映画では、年齢的にはお子様向けだと思ったのですが、終わってみると回りにいたお子様たちが不満げだったのを覚えています。どうしてそうした選択肢を選んだとか、学校の国語の時間に問われるような・・・頭の悪い子にはわからなかったりして、ちょっと可哀想です。
最初は松たか子も問題ありませんでしたね～やっぱり悲鳴とか叫ぶときとか、女の子っぽくなりましたね。しょうがないのかなぁ・・・
自分は原作のブレイブストーリーの方じゃなく、コミックバンチで連載されている『新説ブレイブストーリー』の方を読んでいたので、やや年齢を下げたような本作の出来にはちょっと物足りなさのようなものを感じました。
松たか子は確かに上手かったですけど、やはり時折女の子っぽい声に聞こえてしまいますね。でも声変わりもしていない小学生の声って所を考慮に入れると、やっぱり合ってるのかな？とも思ってしまいます(？□？;)
なるほど。
ミツルくんはかなり謎の人物だったのですね。
やっぱり簡単に人を生き返らせてはだめですよね～70年代、80年代には多いプロットだったけど、今の社会を考えると・・・
ゲームでは生き返ったけど、現実はやっぱり・・・といった展開がよかったかも。
もちろん、妹が生き返ったりしてなかったです。
その辺は、お子ちゃま向けに作られているのでしょうね～。
ただそれを「人生はリセットできる」と子供が受け取ってしまったら、どうなのかなぁ～って感じですね～。
あちこちで散々な評価ですねぇ～
RPGは好きなのですが、主人公に感情移入できないと楽しめないんですよね。
何がいけなかったのか・・・やっぱり端折り過ぎってところが一番なのかもしれません。
ゲームは売れるんでしょうか・・・
映画にする必要性はなかったですよね
本とＲＰＧの世界で留めとくべきでした。
薄っぺらいといえばそうですけど、この手の映画にしては最後の決断が今までの勧善懲悪ものとは違うかな～ってところが良かったかもしれません。
３点でも甘いですか・・・汗
全然満足できない映画でした(・_・;)
あまりにも薄っぺらい映画じゃありませんでしたか？何も残らない・・・
「銀色の髪のアギト」からまだ半年しか経っていませんでした。あまり量産すると質が落ちることの証明なのかもしれませんね。部分的に3DCGを使ってましたけど、ヘンテコな大魔神だけでした。
これじゃとても世界に誇れない日本アニメになってしまうところでした。
まぁ、それなりに宮部みゆきしてたってことで・・・
これを観てから宮崎駿の作品を観るとジブリがいかにすごいかわかりますね。
けど原作はなんだか面白そうな気がしてきました、厚いけど。
俺は試写会だったのでサンプルもらっちゃいました！
３回くらい使えるかなぁ・・・
なるほど、そこまでの配慮がありましたか。
最近のこどもの考えに関する記事のせいで、大好きな「風の谷のナウシカ」だって子供にいい影響を与えるのかどうか不安になってしまう今日この頃。
いじめ問題は最初だけでしたからねぇ・・・あの転校生が人を殺しすぎるってところもメッセージに反するし。むずかしいところです。
＞ＧＡＫＵ様
やっぱりラストでずっこけますよね・・・
運命は結局別のところにあるんじゃないかと疑ってしまいそうです。
父親が帰ってくるとどうなってたかなぁ。
運命ってどこかで複雑になっていて・・・説明するのも大変ですよね（笑）
私もkossyさんと同様、彼が出てくるのはどうかと思いました。辛い現実も受け入れて、自分の足で歩いていこうと決めたワタルの決意が水の泡。
「なーんだ、しっかり助けてくれるんじゃん」ってな具合で、これで父親が帰ってきたりしたらもう最悪でした。まるでＤＢ、漫画の世界です（実際アニメですが。）
子供用なので、評価はお子様に聞くしかないけれど、「リセット」症候群にはなら無いでしょ。 実際に死んだ場面も見せては居ませんし、転校生も顔は隠していました。 かなり配慮して作られていたと思います。また、反戦より、いじめ問題とか暴力とか人に優しくすることかを織り込むほうが望ましいと思います。
途中で帰ろうと思ってた映画だったら、何点評価になるのでしょうか？
自分だけの欲望が人を不幸にするといったメッセージは子供にはわかりにくいけど、多分お母さん方が丁寧に教えてあげるのでしょうね・・・
だけど、ラストシーンにおいて、「人生はリセットできる」といったテレビゲームの問題点が肯定されているともとれるんですよね。「死んでも生き返る」とか、リセットとか、その点を改善してほしかったです。
それならばいっそのこと反戦メッセージを！と思ったわけです。
むしろ、自分だけの欲望は人を不幸にしてしまうこともあるんだという事を主流においていたのでそれで十分だと思いました。
自分の欲望(金儲け等)のために、ルールを無視してもいいという風潮に釘をさしていたのは評価できると思いました。
こんにちは。
RPGで一番つまらないけどマニアックなのは、主人公のレベル上げ！もしかして、そう思ってたからカットしたのかな～なんて思っちゃいましたけど、今の世の中ではヒーローは要らないというテーマが重要だったのかもしれません。
ラストは付け足し感が溢れてましたね（笑）
ここのところが子供向けたる所以なのか・・・
ゲームの始まりからクライマックスまでものすごいスピードでプレイしているような気がしました（笑）
原作を読んでいないからなのか、それとも見習い勇者が成長していくシーンは色々なゲームで見慣れているからすっ飛ばしたのか（笑）
ミツルの復活シーン。
なんだか興ざめしてしまいました。
女神さまのごほうびなのかなぁ…。
＞物語展開がスムーズではない
これは原作未読の者でも感じますよね。
芦川との友情ということも描きたかったためにバランスが悪くなったんでしょうけど、その割には・・・
意味がわからなかったお子さんも多そうですよね（笑）
弊ブログへのトラックバック、ありがとうございました。
こちらからもコメントとトラックバックのお返しを失礼致します。
この作品が持つ主題は良いと思うのですが、それまでの物語展開がスムーズではないので伝わり難い面が大きいのではないかと思っています。
また遊びに来させて頂きます。
ではまた。