『イノセンス』の衝撃から早2年。押井映像を期待して観ていたのに、面白かったのはナレーションだった。
スーパーライブメーションなどとカッコいいネーミングの技法による撮影らしいけど、静止画像を3Dの板に貼りつけていったようなもの。フラッシュなどでも似たようなモノが作れそうな気がします(そんなに簡単じゃないけど・・・)。
途中まではその独特の世界観を楽しむことができるのですが、上映時間も104分だし、列伝ということで8人もの立喰のプロがいるし・・・小難しいが聞き惚れてしまいそうになる山寺宏一のナレーションに集中すると、目を閉じてしまうのです。これも静止画像を多様しているため、目を開けてなくてもいいやと思わせるからなのでしょう。しかし立喰いのプロが登場する度に爆音とともに戦闘機の映像が現れるものだから、見逃してしまうことでどうでもよくなってくるのです。
吉野家は予知野屋と名を変えているのに、ロッテリアはロッテリアなんかい!などと考えているうちにあまりのばかばかしさに吹き出してしまいそうになる。などといった面白さもそう長くは続きません。なにしろナレーションの内容が難しいもので、単語を一つ一つ吟味するうちに眠くなってくるのですよぉ。
あぁ、それにしてもケツネコロッケのお銀が美しい・・・蕎麦屋に入ったらこれにしましょ♪
★★・・・
スーパーライブメーションなどとカッコいいネーミングの技法による撮影らしいけど、静止画像を3Dの板に貼りつけていったようなもの。フラッシュなどでも似たようなモノが作れそうな気がします(そんなに簡単じゃないけど・・・)。
途中まではその独特の世界観を楽しむことができるのですが、上映時間も104分だし、列伝ということで8人もの立喰のプロがいるし・・・小難しいが聞き惚れてしまいそうになる山寺宏一のナレーションに集中すると、目を閉じてしまうのです。これも静止画像を多様しているため、目を開けてなくてもいいやと思わせるからなのでしょう。しかし立喰いのプロが登場する度に爆音とともに戦闘機の映像が現れるものだから、見逃してしまうことでどうでもよくなってくるのです。
吉野家は予知野屋と名を変えているのに、ロッテリアはロッテリアなんかい!などと考えているうちにあまりのばかばかしさに吹き出してしまいそうになる。などといった面白さもそう長くは続きません。なにしろナレーションの内容が難しいもので、単語を一つ一つ吟味するうちに眠くなってくるのですよぉ。
あぁ、それにしてもケツネコロッケのお銀が美しい・・・蕎麦屋に入ったらこれにしましょ♪
★★・・・
9役も演じていて、作品中一番の功労者なんじゃないでしょうか?
でも自分もイイ具合に眠りに誘われそうになりました。観ていた他の人も首が傾いていたりと、睡眠作用抜群の映画ですね(^▽^;)押井ファンってだけで観たら大火傷しそうです。
功労者です。
あれを台本にしたら何ページくらいになるんでしょう。しかも漢字が多そうだし大変です・・・
結局8人の立喰師がいたんですけど、6人くらいしか覚えてないってのは、かなりいっちゃってました(汗)
珍しい絵なのでアニメファン必見といいたいところですけど、1人分で十分ですよね。
単調な流れなんで、睡魔との戦いでしたよ。
あのナレーションの文体で感想を書いてみたいと思ったのですが、無理でした(笑)
睡魔と戦って結局印象に残ったのはロッテリアと予知野屋、そしてケツネコロッケのお銀だけでした。
キャストはたまたま波長があったらしくかなり楽しめました。戦後史を語る、ユニークなテキストではあり得ると思います。語るだけで監督の思想的立場を明確にしてないのはちょっとずっこい気もしますけどね(笑)
いよいよ金沢進出ですね!
これからもいい映画をみつけたら、どんどんいらしてくださいませ。
この映画、ほんとは好きな部類なのに、ちょっと長かったです。監督の思想ってものは感じられませんが、中立的だから言葉の遊びみたいなものを気軽に楽しめますよね~
「妹歯」や「モラカミファンド」ってのはなかったですが(´▽`*)
すごい!
もしやかなり後半なのかなぁ。
記憶にないってことは眠りかけていた時だったのかもしれません・・・
ああ。こんな映画で盛り上がる自分が悲しい・・・。
僕はこの映画大好きです。
DVDで借りてみましたけど、その内、もう一回借りると思います。
でもまあ、実写の押井映画でよく言われるように、押井ファンにしかおもしろさの伝わらない映画かもしれませんね。
しかし、いかにも「お仕事」という感じの「イノセント」より、監督がやりたいことのみを積め込んだ感のある、この映画のほうが僕は好きです。おもしろかったし。
伝説の「天使のたまご」に比べれば、はるかに分かりやすいですし。
独特の映像に関しては
一切、前知識なく見たのですが。うーん、市川昆の「新撰組」が、こんな感じの映像だったんではないでしょうか。黒鉄ヒロシが原作で、切り絵のやつ。切り絵風といえば「ミニパト」。そして、動かない映像ということで言うとサターンのゲームであった、サウンドノベル「街」を思い出します。ゲーム自体は映像がかなり汚くて見づらかったんですが
この映画は、その「街」の、正統進化という印象を受けました。続編が待ち望まれながら、さっぱり作られる気配のない「街」を、この手法で作ればいいのに!と、思いながら観ていました。
特に、「街」の手法を生かして(「街」じゃないですけど)、変なキャストばっかり使っているのがおもしろかったですね。
ジブリのプロデューサー、鈴木敏夫。長年タッグを組む、音楽家の川井憲ニ。押井塾の教え子で、テレビ版「攻殻」の監督(名前忘れました)。ゆうきまさみのマンガでも色の黒さが強調されていた、マクロスの監督、河森正治(にせインド人役)。とにかく顔の怖いイラストレーター、寺田克也。ガメラの特技監督、樋口シンジ(字が出ない)。IGのプロデューサー石川光久などなど。
あの手法でなければありえない(つまり「街」的な、)キャスティングでしたね。
押井監督のOVA「ご先祖様万々歳」の最終話で、主人公、四方田犬丸が、それまでの五話分を振り返って、立ち食い蕎麦屋のおやじに、回想形式で語って聞かせる、という、お手軽な回があるのですが(フィルムが、使い回しですから)
その悲しい身の上話に声を詰まらせたおやじを残し、立ち去ろうとするものの「おぉっと待ちな」と捕まり、「てめえ、さては泣きの犬丸だな?」と、おやじにぼこぼこにされてしまうシーンというのがあります。
もちろん犬丸が「下手をうった」ようにしか見えないわけですが
なんとこの「立ち食い師列伝」の中では、正体を見破られ、ぼこぼこにされるところまで含めて、「泣きの犬丸」の「ゴト」の一部だった、という驚愕の(?)真実が明らかにされます。
この犬丸の回、再三「犬」への愛着を語ってきた監督としては、(「最近、自分が犬の生まれ変わりである、という思いが、確信に変わりつつある」とか・・)最も思い入れの深い回なのではないでしょうか。
東京オリンピックの開催を前に「美観を損ねる」という、およそ非人道的な理由で「駆除」された野良犬達が、あたかも「泣きの犬丸」という「立ち食い師」として生まれ変わったかのように、日本各地に出没。それまでの「月見の銀二」など、美学を持った「立ち食い師」とは、一線を画す、「雑食」っぷりは、まさに野良犬。これは、押井監督が「駆除された犬たち」というものに哀悼の意を表した「寓話」ではないかと思います。
「たかが蕎麦である。しかも調理した当人がそう言っているのである。この絶望的な状況から、いかにして銀二はゴトを成し遂げるのか?」
僕はこういうセリフ好きです。
立ち食い師撲殺事件の回は、押井監督原作の「犬狼伝説 完結編」にあります。おもしろいのは、セリフなど、ほぼ一字一句違わないのに、「犬狼」では、どう見てもパロディ。「立ち食い師」では、なぜかシリアスに見えるところですね。そして、結末と犯人の動機も、「犬狼」では公安か何かによる、元同僚の、遠まわしな「粛清」。一方、「立ち食い師」では、学生運動の元仲間による遠回しな「総括」という名の殺人。と、立場を真逆にしているところも、おもしろいです。
「『ネギ抜き、七味』は、不味い蕎麦への対処法である」
で、重苦しい雰囲気の戦後が終わり、なにかやたら脳天気な時代が始まります。そんな時代に書かれるのが、「村上源十郎 ハンバーガー襲撃」(「パン屋再襲撃」ですね。村上はいいとして、源十郎は、高橋源一郎でしょうか?)
「生業」であった飲食店が「外食産業」に変わり、それまでのうつうつとした戦いも一転、明るく破滅的なものに変ります。しかし戦いが終ればまた
村上春樹か、高橋源一郎かといった、内省的なモノローグの世界へ再突入してしまいます。
「俺がどうしても一流の立ち食い師になれないのは、年がら年中(ピー)ランドのことを考えているからではないか・・」
「それは、ものすごい難問だった。正確に語れば本を1冊かくくらいの労力を必要としたが、今の俺には、本を一冊どころか、一句ひねり出す集中力も無かった」
こういう言い回しが好きです。
そうして、ウソ事件、ほんと事件をまじえた架空の昭和史が終るわけですが(フラフープで、子宮破裂って・・。で、ドラクエⅢ強奪は分かるけど、勇者の格好で、パーティー組んで強奪してますけど、この人たち)
おまけとして、カレー屋の話しが付いてますね。最後を明るく終らせる為でしょう、これは。
「仮にもカレー屋の主人である。インド人らしき男にビーフカレーを出すほど非常識でもなく、まさかイスラム教徒でもあるまいが、万が一を考えればポークを出すリスクも避けなければならない」
引用しないと、雰囲気が伝わりませんからね。
長々と書かせてもらいましたが、楽しかったです。
(映画の楽しかった雰囲気を思いだせました)
そして改めて、押井ファンじゃなきゃ、おもしろくもなんともねーな、これ。ということも認識できました。
長文失礼いたしました。