カワード・ハワード・・・あら、韻を踏んじゃったわ。
『ブロークン・フラワーズ』でも、まだ見ぬ子供を探す旅に出るストーリーだったけど、同じくカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品した今作も旅に出て子供を見つけることがテーマとなっていた。どちらも秀作であると思いますが、カンヌのパルムドールを獲得したのが『ある子供』だったというのも皮肉なことだ。
撮影現場を抜け出した映画俳優のハワード・スペンス(サム・シェパード)をスタッフが懸命に探すという場面からスタートしますが、西部劇のロケ現場で映画監督役をやっていたのはジョージ・ケネディ。なんだか久しぶりに見たので嬉しくなってきました。主人公はおちぶれた初老の俳優だというのにモテモテぶりは健在。ホントに子供を見つける気があるのかな~などと疑問にも思ったのですが、かつての恋人ドリーン(ジェシカ・ラング)とは結婚のことも考えたことがあるのか、案外あっさり見つけてしまいます。そのままストーリーが進むとつまらない映画になってしまったのでしょうけど、ここで謎の女性サラ・ポーリーの出現。ずっと骨壷を抱えている姿が愛らしく映ります。
まるで刑事のようなティム・ロスの存在も面白かったし、息子が部屋から道路へ放り出した家具の周りのシーンが最高でした。キンキラキンのアメ車が通り過ぎたり、犬とたわむれたり、ハワードの周りを不思議な空間が取り巻いていたかのようでした。ヴェンダースらしいロードムービースタイルも健在でしたが、このシーンにはかないません。オマケに息子の彼女のダンスシーンも微笑ましかったです。
圧巻なのはドリーンや息子、娘との会話。計算されつくしたような粋な台詞がとてもよかった。こうして、孤独な老後を過ごすだけだったところへ予想もしなかった家族が増え、ダメ男だったハワードの表情にも険が取れて優しさに満ち溢れたように見えました。それにしても、モンタナのビュートという町は寂れる一方の田舎町。『カーズ』を観たばかりだったので、かなりダブってしまいます。
★★★★
『ブロークン・フラワーズ』でも、まだ見ぬ子供を探す旅に出るストーリーだったけど、同じくカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品した今作も旅に出て子供を見つけることがテーマとなっていた。どちらも秀作であると思いますが、カンヌのパルムドールを獲得したのが『ある子供』だったというのも皮肉なことだ。
撮影現場を抜け出した映画俳優のハワード・スペンス(サム・シェパード)をスタッフが懸命に探すという場面からスタートしますが、西部劇のロケ現場で映画監督役をやっていたのはジョージ・ケネディ。なんだか久しぶりに見たので嬉しくなってきました。主人公はおちぶれた初老の俳優だというのにモテモテぶりは健在。ホントに子供を見つける気があるのかな~などと疑問にも思ったのですが、かつての恋人ドリーン(ジェシカ・ラング)とは結婚のことも考えたことがあるのか、案外あっさり見つけてしまいます。そのままストーリーが進むとつまらない映画になってしまったのでしょうけど、ここで謎の女性サラ・ポーリーの出現。ずっと骨壷を抱えている姿が愛らしく映ります。
まるで刑事のようなティム・ロスの存在も面白かったし、息子が部屋から道路へ放り出した家具の周りのシーンが最高でした。キンキラキンのアメ車が通り過ぎたり、犬とたわむれたり、ハワードの周りを不思議な空間が取り巻いていたかのようでした。ヴェンダースらしいロードムービースタイルも健在でしたが、このシーンにはかないません。オマケに息子の彼女のダンスシーンも微笑ましかったです。
圧巻なのはドリーンや息子、娘との会話。計算されつくしたような粋な台詞がとてもよかった。こうして、孤独な老後を過ごすだけだったところへ予想もしなかった家族が増え、ダメ男だったハワードの表情にも険が取れて優しさに満ち溢れたように見えました。それにしても、モンタナのビュートという町は寂れる一方の田舎町。『カーズ』を観たばかりだったので、かなりダブってしまいます。
★★★★
そうそう、ビル・マーレイの表情は変わらなかった(笑)まぁ、そこが彼の持ち味なのかもしれません。
そっかぁ~ミチ様はビル・マーレイがお好きなのでしたね。
彼の主演作では『おつむて・ん・て・んクリニック』が大好きです。
サム・シェパードもビル・マーレイも甲乙つけがたい魅力で悩殺されましたが、私は微妙な差で「ブロークン」が好みです。
あの家具でのシークエンスはかなり笑いをとろうと狙ったところがいくつも・・・
過去を回想し、息子とはどんな話をすればいいのか、これからどうやって家族になればいいのか・・・何を考えているのか観客に委ねる手法がなんともいえません。
それから息子たちが投げ捨てた家具を片付けはじめるところもいいですよね~~
>さやげ様
お誘いありがとうございます。
なんせ石川県という田舎に住んでるもので、東京まではなかなか行けません。
たいへん興味深い内容なので残念ですが、今回は不参加ということでお願いします。
私は成蹊大学の学生なんですが、映画業界に興味があって、配給会社さんと一緒にお仕事したり、頑張っている者です。
試写会に来て、ブログに映画批評を書いてもらえませんか?
『チーズとうじ虫』7月4日
14時から
下北沢トリウッド
この映画は、監督の母親が”がん”を背負いながらも
余命を楽しく生きる様子を家族の記録として収めた映画です。
がん患者を持つ家族の苦しみと、
つかの間の楽しいひととき、
家族が一人減ったという空虚さを、
娘の視点から淡々とフィルムに収めています。
家族を失ったことがある人々に共通して沸き起こる空虚を、
あんなにシンプルに、
あんなに的確に伝えている映画はあまりないと思います。
死と生と・・・
決して暗い映画ではないのに、なぜ心がこんなに揺さぶられるのでしょう。
生きるってこういうことなんだなあ…ってきっと感じますよ。
俳優が大画面で鼻ほじるシーンが豪快で見ものです(笑)
お返事、急ぎでもらえると嬉しいです。
>息子が部屋から道路へ放り出した家具
私も印象に残っています。ソファーに描かれたセクシーなお姐さんのイラストは、ハワードの女性遍歴を物語っているかのようでしたね。家の外でハワードと息子が、それぞれ自分の気持ちに整理をつけようと模索するあたりも興味深かったです。
やっぱりあれは「シェーン」を意識したものだったんでしょうね~なんとなくタイプは違いましたが(笑)
「ブロークン・フラワーズ」と比べると、若干こちらのほうが上といったところで、甲乙つけがたいです。
俺はあのソファに座ってるシーンが好きですなぁ。
ブロークンフラワーズとかなり似かよってましたね~
私はこちらの作品の方が好きです。上半期マイベストにも入れましたー
やはりラストのシェーンみたいなシーンがツボでしたわ。馬に乗ってヒヒーンってするところ。爆