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バッドアス!

2006-02-17 23:51:41 | 映画2006
 息子マリオにあんなことまでさせて・・・と、よく考えてみると、現監督=主演男優(マリオ・ヴァン・ピープルズ)がさせられたことだったのか!

 映画製作のドキュメンタリー風なドラマは何本か観たことあるけど、これだけ熱くなれるモノはなかったかもしれない。実際に公開された『スウィート・スウィートバック』はもちろん未見ですが、ストーリーなどの内容なんてどうだっていい!作る意欲と作る過程、黒人のための映画だということが重要だったのです。

 ベトナム戦争のころ。映画製作の会社、俳優組合、映画関係の団体はすべて白人社会。黒人の扱われ方はひどく、『夜の大捜査線』など人種差別への批判映画も数多く作られてきていたハリウッドであっても、黒人主体の映画は皆無だった時代。そんな中でメジャーに頼らず、インディペンデント系で黒人映画を作ろうとメルヴィン・ヴァン・ピープルズが立ち上がった。資金面、俳優起用面と様々な壁にぶちあたりながらも、奇抜なゲリラ戦術で切りぬけてゆくのです。

 笑ってしまうほどの作戦。白人が不快感を感じるような内容なので、まずはクレームをつけられないように“黒人ポルノと思わせる”内容にしてしまったこと。資金不足を補うため、パトカーを爆破するシーンで実際に消防車を呼んでしまうが、ちゃっかり実物を撮影してしまうという妙案。転んでもただでは起きない監督の手腕がお見事でした。出来あがっても配給会社が決まらないという難関を残してしまいますが、成人向けにしてしまったツケがまわって来たのでしょう。

 ドキュメンタリー風なインタビュー風景も採りいれてるのですが、登場するのはこの映画の出演者。最後に70年当時関係者も登場するという凝り方。アース・ウィンド&ファイアの登場には拍手してしまいそうにもなりました。しかし、18禁映画なのに息子までも出演させて、かなり可哀想だと思いましたが、その息子がこの映画を作ったのですから、いい思い出となっていたのでしょうね。後日談の『黒いジャガー』のことも驚き!

★★★★・

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5 コメント

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スウィート・・・はもっと (Mar)
2006-02-18 17:49:35
スウィート・・・はいきなり児童ポルノに引っかかってしまうのでほとんどモザイクです。



E.W.&F.はこの作品がなかったら今はないかもしれませんね



スウィートもぜひごらんください
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なんと・・・ (kossy)
2006-02-19 02:31:36
>Mar様

オリジナルをご覧になってるとは!!

なんだかハードコアみたいですしね・・・

アースの音楽だけは楽しみなんですけど、

観る機会はあるんでしょうか(笑)

まさか息子も・・・
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スウィート・スウィートバック (せんかいへき)
2006-02-19 12:35:30
昨年、渋谷で「バッドアス!」公開中に、ちょっとの間、「スウィート・スウィートバック」の上映もありました。

最初は、無修正での上映といってたのが、やっぱり、駄目だったらしく(技術面の問題かも)、モザイク有りでの上映でした。

局部だけではなく、画面を覆いつくすようなボカシははじめて見ました。

おそらく、行為が駄目との判断だったんでしょうね。

今となっては、歴史を伝える役目まで担ってしまったボカシでした…



ちなみに、「バッドアス!」は昨年のマイベスト10で、2位にした映画です!。

kossyさんの、★4つ採点、嬉しく思いました。

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観る機会はたぶん (Mar)
2006-02-19 15:07:21
あると思いますよ。いつか分かりかねますが…(笑)

でも、初っ端から10分くらい画面いっぱいのモザイク、当人の顔とお相手の娼婦のおばちゃんの顔以外は全部モザイクだったような。設定が娼館で生まれ育った子が娼婦に連れ込まれて交わるというものですから、見せてくれって言ってもちょっと難しいかも…。



せんかいへきさま、たぶんこれに抵触するということで許可できなかったのではないでしょうか。わいせつ犯罪の中でもとても重く見られていますから…。



いわゆる児童ポルノ禁止法↓

(児童ポルノ頒布等)

第七条 児童ポルノを頒布し、販売し、業として貸与し、又は公然と陳列した者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
返信する
児童ポルノ・・・ (kossy)
2006-02-19 20:44:58
>せんかいへき様

そ、そんな上映会が!!

ボカシばっかりって・・・アメリカで観なければならないのですね。まぁ、そんなに局部ばかりみてもしょうがないけど・・・

バッドアスでは「前張り」がどうのこうのといった台詞がありましたけど、オブラートで包んだような表現はこのためだったのですね。

2位というのもすごいです!



>Mar様

児童ポルノ禁止法でしたか・・・

こりゃやばいです。

しかも息子を使ってますから・・・何を考えていたんだ、メルヴィンは。

いや、でも娼館で育った少女の映画はこれに対抗したものだったのか・・・わからん。
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