ネタバレ映画館

映画ドットコムに記事を移行してます!

連理の枝

2006-04-15 20:53:51 | 映画2006
 タイトルをよく読まずにいたので、“理力の杖”のようなものだと思っていた。難病だって魔法使いの武器である杖によって治してしまうファンタジーのような・・・

 予想は覆された。完全なラブコメだ。しかも「難病ものである」という先入観があるため、笑うに笑えない。ほとんどの観客は“難病=死”というイメージを持ってるはずなので、入院しているヘウォン(チェ・ジウ)を無理矢理連れ出したり、酒を飲ませたり、走らせたり、携帯を返さなかったりして、彼女の病状を悪化させることに対してやきもきさせられるはずです。原発性肺高血圧症という難しい病気・・・歩くことも困難で、24時間点滴しなければならない病気。患者本人も病院を抜け出すのが好きで、病院だってそれを黙認しているかのよう。しかも、完璧なラブコメタッチで描くものだから、「ひょっとすると会場を間違ったのでは?」と心配になってくるかもしれません。こんなことなら、難病ものと謳わずに「チェ・ジウ主演のラブコメですよ」という宣伝の方がよかったのではないでしょうか・・・どうせ騙すんだから。

 騙すといえば、男の設定がゲームなどを開発する会社社長なので、どうしてもホリエモンを思い出してしまい、「こいつ粉飾決算で騙すんじゃないか?」などと要らぬ心配までしてしまいます。こんな詐欺師みたいな奴だったら、自ら死期を早める患者とお似合いなのではないか、などと徐々に2人がどうでもよくなってきました。むしろ、脇のギョンミン(チェ・ソングク)のキャラがとてもよかったので、最終的に彼が主役になることを祈る思いで見てしまったほどです。

 先日観た『春が来れば』にも登場した、オービス、ラーメン、ケータイ等々、小道具の扱いを見ると、韓国映画もお互いにパクりあってるのかとも思いました。また、ちょっとした事故なども『私の頭の中の消しゴム』での扱いと似ていたし、メインテーマともなる連理の木も『猟奇的な彼女』の雰囲気そっくり・・・この映画のオリジナリティは一体どこにあるのでしょうか。車で手のひらを窓外の風に晒して「胸を触ってるような感触」というシーンだけかな・・・

★★・・・

コメント (29)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カミュなんて知らない | トップ | イノセント・ボイス 12歳の戦場 »
最新の画像もっと見る

29 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
韓流 (kossy)
2006-09-07 07:24:34
>エリー様

韓国映画といえば純愛モノとか難病モノとかが目立ってますけど、それにラブコメをミックスしたような映画でした。

なぜか泣ける映画と泣けない映画が分かれてしまうってのが、最近の悩みのタネです。

役者を目指すというネタも多いですよね~
返信する
今日から☆ (エリー)
2006-09-07 00:04:05
今日からレンタルなどが開始するので、TBさせて頂いちゃいました。



 わたしはこれは泣きませんでした。

 チョ・ハンソンってこの映画で知りました。「オオカミの誘惑」はまだ見てません★



 ギョミン役のチェ・ソングクがとても印象に残りました。役者に目覚めていく所が、なかなか面白かったです~
返信する
賛否両論 (kossy)
2006-04-28 21:55:48
>ミマム様

泣ける人は泣ける。泣けない人は全く泣けないという賛否両論。真っ二つに意見がわかれてしまうような映画ですよね。

テレビドラマではどうなのか知らないんですけど、映画では“涙の女王”の貫禄はなくコメディばかりです。

俺の頭の中ではむしろ“ラブコメの女王”といったような位置付けになってます・・・
返信する
Unknown (ミマム)
2006-04-28 21:35:21
kossyさん、こんばんは。

私は今日、見に行ったのですが…

ハンカチを握り締めて準備していたのに

泣いているのは隣に座っていた友達と映画の中のチェ・ジウ…。

帰ってきて真っ先にここを見て何だかホッとしてしまいました(汗)

トラックバックさせていただきました。
返信する
涙の女王 (kossy)
2006-04-25 18:46:20
>かなやす様

涙が自然に出てくる彼女はすごい!

シチュエーションが違えば、騙されてしまいそうです。

ほんとは泣かせたくないですよねぇ・・・
返信する
さすが涙の女王!! (かなやす)
2006-04-25 14:39:47
私は25日に見に行きましたよ

チェジウさんの泣かせる演技はほんまにうまい感じでしたよ。(詳しくはTBした記事で)
返信する
 (kossy)
2006-04-22 20:13:08
>八ちゃん様

俺もやってしまうところでした。

観に行く二日前にラジオで映画紹介ではっきりと発音してくれたおかげです。

かなを打ってほしいですよね(笑)
返信する
こんばんは (八ちゃん)
2006-04-22 19:53:39
しっかりチケット売り場で「れんりのつえ」と言ってしまいました!
返信する
三番煎じ (kossy)
2006-04-20 16:38:31
>キャサリン様

はじめまして。

やっぱり同じ設定のものがこれでもか、これでもかと攻めてくると、そろそろファンも飽きてきます。

去年だったら、まだ泣けたかもしれないし、コメディじゃなかったら泣けたかもしれない。



脇役はほんとに良かったですね~
返信する
二番煎じが多くて・・・ (キャサリン)
2006-04-20 15:35:45
こんにちは。はじめまして。

韓国もの=難病ものまたは事故という概念から抜け出せ

ないのでしょうか・・・

あまりにベタなスチュエーションがかえって感動を薄く

してしまっているような気がしました。

脇役陣はおもしろいのに残念でした。



TBさせていただきます。

返信する
石・・・ (kossy)
2006-04-19 23:06:31
>かのん様

石を投げちゃだめですよ。

スクリーンに穴があいちゃいます(笑)

「使えるな~」と思った男性諸氏も多いかもしれませんね。って、車持ちなのにバスでわざわざ行きませんよね・・・



前半に全くついていけず、病気のことばかり心配してしまいました。
返信する
ラブコメ (かのん)
2006-04-19 22:25:01
劇場予告編であれだけメロドラマを強調されると、前半のコメディはハイリスクな気もするんですけどねぇ。



車を前日から置いてあったという仕掛けには思わず石を投げてあげたくなりました(笑)。
返信する
いつもありがとうございます。 (kossy)
2006-04-18 01:22:24
>冨田弘嗣さま

そんなに褒められると、恥ずかしくなってしまいます(汗)

人と違ったことを書こうとしているだけなので、たまに脱線したりしてしまいます。

今後ともご指導ご鞭撻を・・・
返信する
相変わらず面白い評論! (冨田弘嗣)
2006-04-17 23:48:00
よく読ませてもらっています。いつも面白い評論、コメントですね。評論を読んで、思わず笑顔になってしまうのは、このホームページだけではないでしょうか。私の評論は、毒舌ばかりで人気ないけど、ここは人気抜群というのがわかります。独自の世界観でセンスある筆力に感心します。本当に、読ませていただき、ありがとうございます。これからも宜しくお願いします。本当に楽しい☆
返信する
なるほど (kossy)
2006-04-17 18:49:42
>たやけん様

『マイ・ブラザー』の兄の手紙はよかったですね。

最近の韓国映画って、ラブコメ中心に携帯が上手く使われてます。邦画での携帯の扱いはそれほどでもなかったりしますけど、韓国のほうが機能がいっぱいありそう・・・

この映画での感情移入は、前半のコメディタッチに慣れることができるかどうかにかかってるような気がします。CMでもこのあたりを出してほしかった・・・
返信する
連理の枝 (たやけん)
2006-04-17 16:44:17
こんにちは(*^_^*)

予告編とはちょっと違うイメージの作品でしたね~^_^;

余命いくばくもないヒロインという設定の作品はたくさん観ているので、感情移入できるかどうか不安でしたが、思ったよりもしっかり観ることができました。

オリジナリティはそうですね~^_^;、携帯の使い方がちょっと今までと違うかなあと思いました。^_^;

しかし、携帯ではありませんが、「マイ・ブラザー」の最後の兄の手紙を少し思い出しました。^_^;
返信する
あはっ (kossy)
2006-04-16 23:56:59
>しんちゃん様

俺は公開2日前まで“れんりのつえ”と読んでいました!

ラジオでやたらと宣伝してたので、ようやく“えだ”と読めるように・・・



飛行機の原理かぁ~もしかして風力で左に曲がっていくってことはないのかな・・・無理か・・・



ラブコメと難病もの。水と油みたいなような気もしたのですが、全編それだと逆にいいかもしれないですね~
返信する
実は・・・ (しんちゃん)
2006-04-16 21:00:34
 私も未だに「枝」が「杖」に思えて仕方がなくって(笑)



 車を運転しながら「飛行機」の原理を楽しみます(笑)手のひらを進行方向へ開いたら手は浮力を得て浮いちゃいます(爆)



 いっそのこと最初の1時間のままラブコメでもよかったと思うんだけどなぁ・・・
返信する
俺は (kossy)
2006-04-16 19:45:58
>りお様

途中退席よりも途中入場したかったです(笑)

あんなコメディ部分要らない~~

俺は1点じゃなく2点にしましたけど、ほとんどギョンミンのおかげです。

途中退席の方はいませんでしたけど、イビキが聞こえてきました・・・
返信する
Unknown (りお)
2006-04-16 18:39:39
こんばんは~

あらら…観てしまわれたのですね(笑)

わたしは試写会で観たのですが、途中で出ていこうかと思うくらいひどかったですね…

ギョンミンは可愛くて良かったんですが。

TBさせてくださいねー
返信する
低評価 (kossy)
2006-04-16 11:05:13
>かつ様

監督さんのせいなのか、脚本家のせいなのかわかりませんけど、演技の上手い俳優を使えば何でもヒットするという思いあがりが感じられました(笑)

笑うに笑えないってのは苦痛ですよね・・・



>わてが丁稚の定吉だす様

日韓共通でしたかぁ・・・俺は知らなかった(汗)

中学生あたりまでの発想なのでしょうか。

悔しいので試してみようと思ってます(笑)



>へー太様

これは観なくてもいいと思います。

へー太様の酷評がどのくらいになるのか楽しみではありましたが・・・(笑)

「理力の杖」って誰も使わないですよね~

お宝じゃなく、お金で買えるし、魔法封じされることだって滅多にないし・・・



>sakurai様

俺が観た回は20人程度でした・・・初日なのに。

笑ってる人もそのうち静かになりました。

コメディ部分はギョンミンだけにしてほしかった・・・



風ネタが四半世紀も!!

そんなに有名なネタだったとは・・・(汗)
返信する
完全に (sakurai)
2006-04-16 09:59:59
期待度-50くらいで見に行ったので、逆に楽しめました。見ている人たちが泣きに来たはずなのに、笑わされている状況についていけない・・・感が会場全体を包んでましたが。

まあ、只で見たから、文句はいえねーいえねー。



ちなみに風の逸話は私の学生の時からの定番のドライブ小物で、四半世紀は使ってるなあ。
返信する
Unknown (へー太)
2006-04-16 01:34:52
どうやら私が苦手な、荒唐無稽な韓流ラブストーリーっぽいので、観る予定はないんですけど、「理力の杖」はウケました。



MPを吸い取られすぎないように気をつけてください。
返信する
Unknown (わてが丁稚の定吉だす)
2006-04-15 23:59:23
トラックバックさせて頂きました。

>車で手のひらを窓外の風に晒して「胸を触ってるような感触」

日韓共通して言われてることなんだと再発見しました。

わての通っていた中学校の修学旅行で高速道路を走るバスの窓から何本も手が出ていました。
返信する
ちょっと苦しかったですか (かつ)
2006-04-15 23:07:47
こんにちは、

この映画はちょっと評判悪めですね。

監督さんが若いのでしょうか?

ちょっと物足りなかったです。

トラックバック送ります、宜しくお願いします。

返信する
ダメダメ (kossy)
2006-04-15 22:18:24
>Deanna様

展開などはまさしくベタ!

順番はどっちが先だろうな~?くらいで・・・

俺はとにかく前半がダメでした。

返信する
ベタすぎて… (Deanna)
2006-04-15 22:08:32
よくもここまでベタな展開を詰め込んだな,とある意味感心してしまった作品でもあります。

私の中ではちょっとダメダメ系でしたけど(笑)
返信する
ギョンミン (kossy)
2006-04-15 22:00:31
>ミチ様

ギョンミンが一番でしたね~

今後も脇役として活躍することを期待しています。

あの完成した映画も見てみたいですね。

チャングム系なのかな・・・



風の感触。

今度試してみよっと・・・
返信する
うーん (ミチ)
2006-04-15 21:54:00
こんばんは♪

ちょっと予想と違った内容でした(爆)

友人のギョンミンが俳優として目覚めていくのが一番興味深かったです。

風を掴むって「胸を触ってるみたいな感触??」

うっそだ~~。
返信する

コメントを投稿

映画2006」カテゴリの最新記事