フランス語の詩を教えているマネスキエ。
アンティークな古びた館でひっそりと一人暮らしをして、たまに来る人とおしゃべりしたくてしょうがない。この町に列車から降り立った男ミラン。謎めいたアウトローの雰囲気を漂わせ、拳銃を持っている。老人は狭心症の持病のため、土曜日には手術を受ける予定で、一方の男は土曜日に仲間と銀行強盗する計画なのだ。
今までの平凡で堅実な生活に疲れ、何もやり残せなかった人生を悔やんでいるところへ、ワイアット・アープに憧れを抱いた少年時代を思い起こさせるワイルドな男の登場である。ミランが銀行強盗を計画していることを知ったマネスキエであったが、計画を止めようとするのではなく、自ら第二の人生を切り開くきっかけになると思い、参加させてくれと頼んでしまう。この少年のような目の輝きがたまらないほど素敵なおじいさん。友情という言葉では片付けられないほどミランに憧憬を抱くのだ。一方のミランも自分の計画性の薄い性格を変えてみたくなり、次第にマネスキエの生活をうらやましく思うようになる。まるで血液型のAとBの対比のようだ。
パン屋の店員や、1日の内午前10時にしか口を聞かない不気味な男といったサイドストーリーが冴えています。もちろん、おしゃべり好きな老人のコミカルな台詞にもやられました。ハードボイルドとコミカルな部分の融合というのは、どうしてこうも面白いのだろうか。字幕から目が離せないくらいにひきつけられてしまいました。
邦題の意味を考えたため、ラストには予想を裏切られ、ファンタジー色の強い内容となりました。死の直前のほんの一瞬の出来事・・・もっと人間臭いドラマだと思っていたのに、釈然としませんでした(途中までは満点評価)。
2002年ヴェネチア国際映画祭最優秀男優賞
2003年ジャン・ギャバン賞(ジョニー・アリディ)
2003年LA批評家協会賞外国語映画賞
アンティークな古びた館でひっそりと一人暮らしをして、たまに来る人とおしゃべりしたくてしょうがない。この町に列車から降り立った男ミラン。謎めいたアウトローの雰囲気を漂わせ、拳銃を持っている。老人は狭心症の持病のため、土曜日には手術を受ける予定で、一方の男は土曜日に仲間と銀行強盗する計画なのだ。
今までの平凡で堅実な生活に疲れ、何もやり残せなかった人生を悔やんでいるところへ、ワイアット・アープに憧れを抱いた少年時代を思い起こさせるワイルドな男の登場である。ミランが銀行強盗を計画していることを知ったマネスキエであったが、計画を止めようとするのではなく、自ら第二の人生を切り開くきっかけになると思い、参加させてくれと頼んでしまう。この少年のような目の輝きがたまらないほど素敵なおじいさん。友情という言葉では片付けられないほどミランに憧憬を抱くのだ。一方のミランも自分の計画性の薄い性格を変えてみたくなり、次第にマネスキエの生活をうらやましく思うようになる。まるで血液型のAとBの対比のようだ。
パン屋の店員や、1日の内午前10時にしか口を聞かない不気味な男といったサイドストーリーが冴えています。もちろん、おしゃべり好きな老人のコミカルな台詞にもやられました。ハードボイルドとコミカルな部分の融合というのは、どうしてこうも面白いのだろうか。字幕から目が離せないくらいにひきつけられてしまいました。
邦題の意味を考えたため、ラストには予想を裏切られ、ファンタジー色の強い内容となりました。死の直前のほんの一瞬の出来事・・・もっと人間臭いドラマだと思っていたのに、釈然としませんでした(途中までは満点評価)。
2002年ヴェネチア国際映画祭最優秀男優賞
2003年ジャン・ギャバン賞(ジョニー・アリディ)
2003年LA批評家協会賞外国語映画賞
杖もなく犬も連れず 札もさげず
憐れみを乞う 哀れな男に
その前を 人波は流れる
人波の中で、彼に目が止まるのは「私に」どういう必然があるからだろうか―
そして、深読みしすぎかもしれませんが
ルイ・アラゴンの後期の小説は
過去も現在も、想像も現実も渾然となった
独自の想像力の世界でしたので。
なんとなく、あの詩ひとつひとつに伏線となるようなテーマが隠されている気もしましたけど・・・わかりませんでした。
でも見ないほうがよさそうな感じですね。
詩がとても象徴的だと思いました。
そんなにしっかりしたネタバレがあるなんて・・・すごい公式ページですね。
途中までも観る側に委ねられてるところもあるのでしょうし、ラストも賛否両論・・・でも、いい映画でしたよね。
>ルー様
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
『25時』は未見です。
似ているといって探し出したら、色んな映画が出てきそうですなぁ。
叶わないからこその美学なんでしょうね・・・。
最後は,確かに,釈然としないんですよね。
僕は,意味がわかりませんでした。??のまま,家に帰って,公式サイトの「物語」(これは,結末まで全部書いてあり,やりすぎの感じ)を読んで,ようやく,お互いをとりかえて,もう一度生き直すという夢のイメージであることを理解しました。
なるほどという感じと,どうかなという感じのあいだにいます。
本当にこのふたりの組み合わせはいいですね◎
男の友情がテーマとは、これまたルコントには珍しいけれど、個人的には結構良かったかなと思ってます。
TB、コメントとありがとうございます。
「列車に乗れた男」って表現が何故かピタリときてますね(笑)
もう一度観たくなってきました~
話題になるのはベッタリした男女の話ばっかりだけど(笑)。
ラストの甘さも私はまぁ良いかなぁって気がしました。
列車にやっと乗れた男、って感じがして。
原題は「列車で来た男」?
邦題にだまされた~といった感じで、
考えながら観てしまいますよね。
この映画の後で『サン・ピエールの生命』というルコント監督の映画を見たのですが、こっちを先に観てしまうと予想がついたのかもしれない。。。
この監督作品をもっと観たくなりました。
うん、ラストは予想外というか、ある意味期待を裏切られますよね。
これでいいのぉ~って感じと、
タイトルの意味、ここにあったんだぁ・・・って気持ちと両方でした。
良い映画だったと思います。