HGW(ハー・ゲー・ベー)とは誰なんだ?!もしや、あの禿兵衛のことか?
恐るべし監視国家。旧東ドイツに存在した秘密警察“シュタージ(国家保安省)”の存在が浮き彫りにされた映画だった。共産主義国家の中でもまともなほうだというイメージがあったが、シュタージと非公式協力者によって監視されまくりの身動きが取れない状況の国だったとわかります。反体制の意見を少しでも言ったり、西側の新聞を購読しただけでマークされてしまう恐ろしい社会。しかし、この映画を観て短絡的に、日本に生まれて良かった~などと安心もしてられない。かつては治安維持法なる法律もあったのだし、一時は廃案になった共謀罪もいつ国会で審議開始となるかわからない。日本国憲法が改正でもされようものなら、なし崩し的に悪法がうじゃうじゃ作られて、たちまち監視国家に様変わりすることだろう。現に公安警察も存在しているし、盗聴法という法律もある・・・適用枠が増えていく一方になるんだろうな。
最近、おかしいぞと思うこと。特にネット上の記事に多いのですが、共産主義を民主主義の反意語として扱ってる文章がまかり通っている。北のオバカな国のせいで学校でそう教えられてるのか、マスコミの胡散臭いコメンテイターの影響なのかは知りませんが、その程度の知識では監視国家の犠牲者になっても文句は言えません。そんなことより、ここ数年の日本の自殺者数を調べて、問題提起したほうがよさそうです(ちなみに日本は世界12位:WHO’03.9)。
映画はイデオロギーとか政治的メッセージが強いのかと思い込んでいたので、ちょっと遠慮がちだったのですが、観てよかった。そんなこと抜きにして、あくまでも監視国家批判。今後の日本にも起こりうるような全世界共通の不自由な社会への警鐘とでもいったところでしょうか。そんな非人間的なシュタージの役人であっても、人間らしい心はあるんだと・・・ラストのシークエンスがとても素晴らしく、涙が止まらない映画でもありました。恋人さえ密告者じゃないかと信じることができないほど殺伐とした世の中であっても、「この曲を本気で聴いた者は悪人にはなれない」と言われる「善き人のためのソナタ」で人間らしさを取り戻す。やはり音楽はいいものです。
★★★★★
寝る前に「イ・ミニョンって誰なんだ?!」の『冬のソナタ』を観ます・・・
恐るべし監視国家。旧東ドイツに存在した秘密警察“シュタージ(国家保安省)”の存在が浮き彫りにされた映画だった。共産主義国家の中でもまともなほうだというイメージがあったが、シュタージと非公式協力者によって監視されまくりの身動きが取れない状況の国だったとわかります。反体制の意見を少しでも言ったり、西側の新聞を購読しただけでマークされてしまう恐ろしい社会。しかし、この映画を観て短絡的に、日本に生まれて良かった~などと安心もしてられない。かつては治安維持法なる法律もあったのだし、一時は廃案になった共謀罪もいつ国会で審議開始となるかわからない。日本国憲法が改正でもされようものなら、なし崩し的に悪法がうじゃうじゃ作られて、たちまち監視国家に様変わりすることだろう。現に公安警察も存在しているし、盗聴法という法律もある・・・適用枠が増えていく一方になるんだろうな。
最近、おかしいぞと思うこと。特にネット上の記事に多いのですが、共産主義を民主主義の反意語として扱ってる文章がまかり通っている。北のオバカな国のせいで学校でそう教えられてるのか、マスコミの胡散臭いコメンテイターの影響なのかは知りませんが、その程度の知識では監視国家の犠牲者になっても文句は言えません。そんなことより、ここ数年の日本の自殺者数を調べて、問題提起したほうがよさそうです(ちなみに日本は世界12位:WHO’03.9)。
映画はイデオロギーとか政治的メッセージが強いのかと思い込んでいたので、ちょっと遠慮がちだったのですが、観てよかった。そんなこと抜きにして、あくまでも監視国家批判。今後の日本にも起こりうるような全世界共通の不自由な社会への警鐘とでもいったところでしょうか。そんな非人間的なシュタージの役人であっても、人間らしい心はあるんだと・・・ラストのシークエンスがとても素晴らしく、涙が止まらない映画でもありました。恋人さえ密告者じゃないかと信じることができないほど殺伐とした世の中であっても、「この曲を本気で聴いた者は悪人にはなれない」と言われる「善き人のためのソナタ」で人間らしさを取り戻す。やはり音楽はいいものです。
★★★★★
寝る前に「イ・ミニョンって誰なんだ?!」の『冬のソナタ』を観ます・・・
あまりタイムラグも無く見ることができて嬉しかったです。
最近はシネコン乱立で「ここだけで上映」という作品が多いので、あちこち振り回されています。
御経塚から福久まで大変だぁ~。
「ブラック・ブック」のムンツェ大尉がここでも登場していましたね~。
誰かに似ているんだけどハッキリとは思い出せない。
あ、先日友人が「ブラックブック」に行ったのですが、チョコはもらえなかったそうです。
さすがにトータル50名は超えたのね(ホッ!)
じぃ~んと心に響く映画でした。
物心ついたときから東ドイツ国家体制のなかにいたから、シュタージのやり方は国家体制を守るために正しいと信じている男、ヴィスラー大尉。
その彼が、芸術家たちを監視するうち、彼らの愛情や美しい歌・本などの芸術に影響されてゆく・・・
この過程の描き方がすばらしかったですね。そして、この地味な大尉が、いざとなったらとってみせる大胆な行動。
なんら報われることがなくても、助けたくなる。そして、そのために受けた「退屈きわまりない仕事」も甘んじて受ける。ただ、黙々と人生をやりすごす。でも、やっぱり自分のしてきたことは、形として残ったのです。
すばらしいラストシーン、ただただ、涙でしたね。
しかし、パンフレットによると、実際この大尉を演じた俳優さんも奥さんに密告されつづけていた、というのですから、ビビってしまいます。
本当の歴史が持つ、その重さよ・・・。
金沢地区のシネコン乱立・・・もう一軒できちゃいますからね~
おかげでミニシアター向けの映画もどんどん獲得するんでしょうけど、今度はシネモンドが可哀想なことに・・・
俺はそのうえに富山まで行ってしまって、かなり疲れましたよ・・・・
コッホさん、なかなかいい俳優ですよね。
顔の長さはセガールにも見えたんですけど、日本人と比べたら草刈正雄くらい?違うか・・・(笑)
>kisen様
ヴィスラーの表情って変化が乏しい割に、肝心な時になると心理変化が読み取れるというか、顔だけで演技できてるんですから凄いです。
脚本も緻密だったせいか、ヴィスラーの次にとる行動を見ていてハラハラもさせてくれるし、「やっぱり・・・」などと思わせてくれるところ。いい展開でした。
一番印象に残るのが、盗聴していてピアノ曲を聴いたときの表情!音楽の人に与える影響って素晴らしいですよね。
俺もパンフを買ってきたので、じっくり読ませていただきます。
社会的だけど、政治的じゃなくて。
怖いですよね・・・反体制じゃないか?と、いうことになったら、その周りの”協力者”から落とすんですから。
そして、その中で生まれ育った人のマジメな気持ちを自然と描いていて。
芸術って必要だよね・・・と、思わせてくれます。
ラストはもう何が良かったんだかなんだかよくわからず、猛烈に泣きそうでした(ダメじゃん)
俺なんて、このネタバレ映画館で感想を書いてるだけで要注意人物にされてしまうかもしれません。
政治的な映画ではないのに政治に絡めた記事も書いていることだし・・・(汗)
そこに生まれ育った人なんて、外の世界を知ることになってようやく自分達の社会がわかる。知れば知るほど反体制になるかもしれないです。
生きていく上で一番大切なのは人の心。その心を豊かにするのは芸術や文化ですからね~やっぱり音楽は素晴らしいものがあります。映画も・・・
俺も恥ずかしながら涙でラストがかすんで見えてしまいました!
よかったですねぇ。
で、いまTB貼るのに自分のを読んだら・・しょぼい感想です・・トホホ。
時間が無くって手抜きがバレバレ、本当に良かったと思ってるンかいな~って感じです。
監視国家、日本でもありえそうな世の中で怖いっす。
そして、今の日本もそんな安全な国じゃないんだぞって。
自由な発想を言うことも活動することも許されなくなる、戦前に逆戻りなものを着々と築いていってますよね・・・教育基本法、次は憲法。うーん・・・
ところで、この監督(脚本)、これがデヴュー作なんだそうですね。すごいなあ。
作品は文句なしで拍手喝采です。
殺されるのではなく、自殺という部分が実に興味深く、”タイプ4”の対応にも驚きでいっぱいでした。
誰もがヴィースラーのような心の持ち主になれるのならば、戦争もやがてなくなるのでしょうが・・・大臣はちっとも減りませんね。
うんうん、俺も色んな人に薦めたくなったです。
最近のドイツ映画はいい映画がいっぱい!どんどん輸入してもらいたいものです。
俺の記事もたいしたことないので問題ないです。
いい映画にめぐり合えると、逆にいい文章が書きづらかったりしますもんね~
>カオリ様
ついに国民投票法が可決されましたもんね。
国民全員が憲法の意識をしっかり持てば問題ないんでしょうけど、普段の選挙の投票率を見る限りでは恐ろしい結果になりそうです。
デビュー作だったんですかぁ。逸材というのは埋もれているものなんですね~
>たいむ様
自殺に追い込まれる人々。今の日本にも多いんです。
自分には関係のないこと!などと平和に過ごせるうちはいいのですけど、これだけ悪法がまかり通るとその数も増えてくるはず。
音楽によって平和な心を養うこと。実現できればいいんですけどね~
人は、生まれ、いつ、なぜ、善き人と悪しき人に分かれるのか?
人は、いつ、なぜ、自殺しするのか?
考えさせられる作品です。
未熟な学生・無知な子供ですら、非人道的・悪いと感じるコトを、地位・権力のある人・国が、やれ!と言えば、従ってしまう。
壁は崩壊したけれど、もし、終焉が見えなければ?
永遠に感じられる時の中で、希望の光を見失い、疲れ果て、力尽きてしまう人は多い。
古今東西、大小、あらゆるコミュニティで、何度も、繰り返されている、悪しき事実。
なくしたいですね。