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サムライマラソン

2019-03-06 09:16:06 | 映画2019
 なんといっても小松菜奈。絵を学びたいがために江戸に行きたいと藩主である父板倉勝明(長谷川博己)に申し出るも却下され、断髪して城を逃げ出してしまう雪姫。リアルとファンタジーの狭間を突き進むストーリーはなぜか惹かれるものがあった。

 忠臣蔵やら藤沢周平作品やら、公儀から目をつけられ藩が取り潰しになる恐怖を描いた時代劇は数多くあり、それほどまでに強大な中央集権をなしえた江戸幕府。この侍マラソンでも主役の佐藤健演ずる唐沢甚内が世襲制の隠密として常に目を光らせているという設定も興味深いものがあった。しかも隠密は彼一人ではないのだ。刺客がやってきたのも、彼の早とちりが原因だったのか、別の隠密の企みだったかはハッキリとは描かれてはないが、江戸幕府の恐ろしさも表現できていたように思う。

 遠足(とおあし)には「姫と結婚したい」「侍になりたい」など、それぞれの立場と願いのもとに参加者が集まり、中でも賭博の対象も横行して八百長を勧める町人も・・・。さらに途中でズルして馬を使って先まわりする卑怯者も出てきた!と思わせておいて、これが刺客を手引きするやつだったり、いくつもの仕掛けも存在する。

 バラエティに富んだマラソンランナーではあったが、ほとんどがサムライ、安中藩士。忠義心を尽くすのが本来の姿であるため、主君を守るという使命を果たすべく、復路はいくさというより、殿を守るために走る、走る、走る。

 『蜘蛛巣城』の矢の雨のようなシーンもあったり、引きのカメラ+望遠といった映像かな?とも感じてしまう。さすが黒澤リスペクトの外国人監督だと思った。というか、『乱』のワダエミさんも参加されてるんですね!


★★★☆

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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黒澤作品 (NAO)
2019-03-10 16:57:24
確かに、故黒澤監督を意識したようなところがありましたね。
帰り、みんなが走って集団で走っている姿は、七人の侍を思い出しました。

EDで、衣装がワダエミさんと言うのを見てまたニンマリしてしまいました(笑)
森山未來さんと小松菜奈さんの演技が光っていました。
逆に佐藤健くんの良さが出ていなかったのが、ちょっと残念><
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Unknown (kossykossy)
2019-03-18 20:09:31
やっぱり黒澤明は外国人監督にとって神様みたいなものなんですね!
七人の侍も雰囲気似てましたもんね~
しばらく経って思い出すのは、
やはり小松菜奈です😆🎵🎵
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