ごきげん練習帳 〜自分トリセツの作り方〜

自分と人生を楽しむための”セルフ・コーチング”ノート

コーチは聴かない!? 〜コーチングのはたらき〜

2017年05月28日 | ●コーチング

 

前回、コーチは何を聴くのか、ということを書いたので、

今回はその続き的なことを書いてみたいと思います。

 

 

●コーチは事の次第を気にしない●

 

コーチは、クライアント(話し手)が話さないものを聞き取る

とも言われます。

クライアントからなんとなく伝わるもの、

言葉のトーンや間合い、勢い、速さ、色……

そんな「言葉の表情」や「」のようなもの

と言ってもいいかもしれません。

「事」ではなく「人」を見る、とも言われます。

 

まだ慣れない頃は、クライアントの方の話す「事柄」に

意識を持っていかれがちになりますが、

それはほとんどの場合、どうでもいいのです。


……そう聞くと語弊があるかもしれませんが、

それは、こういう意味です。


クライアントの方が、

話すことで解決したいことや整理したいことがあるとすれば、

それをするのは

聞いているコーチではなく、

クライアント(話している人本人)だからです。

 

だから、クライアント自身がたくさん話せるように聴く、

それが大切になります。

そして、コーチは、前述のように、

クライアント本人が自分の思いや考えの正体を知り、

整理するのを手伝います。

 

 

話を聞いて、「何とかしてあげたい」と思うと、

ついついクライアントの置かれた状況や、

事の次第などを押さえておきたい気持ちになりますが、

それは、聞いているコーチ自身が

クライアントに代わって問題解決をしよう、としている証拠。


そこには、少なくとも二つの問題が隠れています。

 

 

●問題解決をするのは、クライアント本人●


一つ目の問題は、

そうやって、もしコーチが問題を解決できたとしても、

次にまた、クライアントが

同じような問題や課題に直面したとき、

クライアントは、まだ自分ではそれを解決できない可能性が高まる、

ということです。



もっと悪いことには、

クライアントは、いつでもそのコーチに、

問題の解決を頼るようになるかもしれません。


何でも占い師に聞いて決めようとする人のように。



コーチングは、

クライアントが必要なマインドと能力を備えて、

自分で問題解決や目標達成をできるようになり、

ありたい状態になれることを、

主に会話を通して実現していくプロセスです。

コーチは、その伴走者であり、

ゴールテープを切るのは

クライアント本人でしかないのです。


だから、本当によいコーチングだと、

何かを成し遂げたとき、

クライアントはそれを自分でやったと感じることができ、

自分の成長を感じ、

自分に自信が持てるようになるのだと思います。

 

 

●人は見たいように見て、聞きたいように聞く●

 

もう一つの問題は、

クライアントが話すことが、

本当にそうなのかどうか、わからない、ということです。


人間誰しも、恥ずかしいことなどは

そうそう人に話しません。

だから、無意識のうちにも、

自分に都合の悪いことは伏せて、

都合のいいところだけを話すことになります。

(子どもが話す話などはその典型かも。笑)

 

また、あえてそうやって意識的に事実を歪曲しないまでも、

人には、物事の全体像が見えているとは限らず、

結果として、クライアントの話は、

やはりバイアスのかかったものである可能性が高いのです。


クライアントにとって悪者である人も、

本当のことを知れば、

誰よりもクライアントのことを考えてくれている人かもしれません。

でも、その時は、クライアント本人には、

それがわかっていないだけなのかもしれません。

(思春期の子どもにとっての親のように。)

 

そして、コーチ自身にも、何らかのバイアスがあります。

人間誰しもその人なりのメガネで、世界を見ているのですから。

 



●あなたはどうしたいのか●


だからこそ、

クライアントの話す「事の次第」は

ある意味、どうでもいいのです。



日本でも有数の名だたる、あるコーチは、

「クライアントの話なんて、聞いてないもん」

と断言していましたが(笑)、

それは、上記のことを言っているわけです。

 

もちろん、クライアントさんには自由に話してもらいます。

今の状況、事の次第…… 話したいことはなんでも。

でも、最終的に問うのは

「そのことがどうなったの?」ではなく、

「で、あなたはどうしたいの?」

ということです。

 

事の状況がAだろうとBだろうと、

大事なのは、「あなたは何を選んで、どう行動するのか」。

 

 

 

●コーチングは、まずクライアントありき●

 

コーチングでは、

クライアントがどうなりたいのか、どうありたいのか、

それが重要です。

まず、それありき。

 

コーチとクライアントの会話というのは、

究極、そこに向かっていくもので、

そのゴールがあるかないかが、

普通の会話と違うところです。

 

そして、そこに向かっていけるよう、

最終的にはクライアントの行動の変容を促すことが

コーチングの使命というか、「働き」なのだと思います。

(コーチの、ではなく、コーチングの、です)

 

そのためには、

まず、クライアント自身が変えられること、変えられないことを区別する。

そして、

変えれられることの中で、

どれにフォーカスしてどう変えていくのか、

クライアント自身が選び、決めて、行動していくのです。


しつこいようですが、その時、

選び、決めて、行動する主語・主体はクライアントです。

コーチは、それを手伝うだけ。

言ってみれば、お産婆さんのようなものですね。

産むのは、産婦さん自身でしかないわけです。

 

だから・・・

そもそも、自分がどこかに向かいたい、何かを変えたい、

といった、自分から湧き起こる欲求がない人は、

コーチをつける意味を持たないとも言えます。

 

お腹に赤ちゃんがいて、お産しようとしているわけじゃない人には、

お産婆さんが必要ないのと同じことですね。

 

 

コーチングは、コーチだけがいても成立しないわけで、

まず、何かを為したいという思いを持つクライアントありき、

なのです。

 

 

 

●コーチもコーチをつけている●

 

ちなみに・・・

こんなことを書いているのだから、私はいつでも

自分がどうしたいのか、わかっているのか?

と言えば、

正直、そんなことはありません。苦笑

 

AもBもやりたい、でもできない、どうしよう、

なんてこともありますし、

そもそも、どうしたいんだ、自分? っていうことが、いっぱい。笑

 

一人で頭の中で考えているだけだと、出口がなくなることがあります。

だから、誰かにしゃべってみることが必要。

だから、コーチもコーチをつけます。

それに、自分の後ろ姿は自分では見ることができないから、

フィードバックをもらって、それを見せてもらうことも必要です。

 

また、話してみて、自分で自分の本当の気持ちを知る、ということは

珍しいことでもなんでもない、

そう思います。

 

人間、完璧なんてありえない。

迷って当然、悩んで当然。

それが生きているってことですから。笑

(それでも、それを受け入れられないこと、いっぱいあるけど)

 

だからこそ、それを誰かに晒け出してみる、という行為自体が、

人を軽くするし、

それだけで、重りが減って、気球が上に上がるように

自然と発進していけたりします。

 

アクセルを踏むことも大事ですが、

その前に、ブレーキを外すことも大事ですよね。

 

 

 

・・・ということで、なんだか真面目に、コーチングのお話でした

 


(c) .foto project

 

 







会話がとぎれない話し方 

2017年05月27日 | ●コーチング

最近、

会話がとぎれない話し方

といった内容の本が売れているようです。



読んでみたことはありませんが、

広告などで見る限り、

「相手の感情に注目する」ことがポイントのようです。

 

「相手の感情に注目する」

これは、コーチングをするときのポイントだよなあ、と思ったので、

世の中に出ている本のこととは関係なく

(本のことを知りたいと思っていた人、ごめんなさい)

このことについて、ちょっと書いてみたいと思います。

 

  

●コーチが聴き取るもの●

 

コーチというのは、

基本的に相手の方の話を聴くのが仕事なのですが、

相手の話の「何」を聴くのか、というと、

実は色々あります。

 

たとえば、本気度

話し手は、言っていることをどこまで本気で、やりたいと思っているのか?

 

たとえば、お金、健康、人間関係、仕事、家庭などの、ライフバランス

どんなに仕事で成果を出したとしても、

体を壊したり、家庭を壊したりしては、元も子もありません。

話し手は、それをわかった上で話しているのか?

話し手(コーチングでは「クライアント」と言います)にとって、

「幸せ」であることはどういうことか?

それらを聴き、共に考えます。

 

そのほか、大切なのは

クライアントのニーズ価値観、信念思い込み

(これについては、また改めて書きたいと思います。)

 

今話しているのは過去のことか、のことか、未来のことか?

そんなアンテナも立てます。

 

そして、忘れてならないのが「感情」です。

いま、クライアントは嬉しいのか、悲しいのか、怒っているのか、

ワクワクしているのか、不安なのか・・・

 

 

●「感情」を聴き取ることの大切さ●

 

「感動」という言葉はあるのに、「理動」とか「知動」という言葉は耳にしないように、

人を動かすのは、結局、感情(気持ち)だと思います。

理屈がわかっても、動けないときは動けない。

理屈がわからなくても、動けるときには動きます。

結局、行動はカラダでするものですから、

感情は大切です。

 

にもかかわらず、人は自分の感情が、いま、どうなっているのか、

わからないことも多いものです。

特にそれがネガティブ系の感情である場合、

そうしたものは、外に表さないように家庭や社会から馴らされてきたからか、

自分でも感じないフリをしてしまい、

やがてわからなくなってしまうのかもしれません。

 

そこに、光が当たり、名前がつくと、

不思議と気持ちの整理がつきます。

モヤモヤの正体がわかると、

自分で自分を手のひらに載せて見るかのように、

自分自身を把握できるようになるからだろうと思います。

 

それはちょうど、体の不調を病院で調べてもらったら、

原因がわかった、というのに似ているかもしれません。

原因がわかり、病名がつけば、

治療の方法もわかり、ちょっと安心してすっきりしますよね。

 

また、「共感」の持つパワーのすごさも忘れてはいけないですね。

 

「二人でいると、喜びは2倍に、悲しみは半分になる」

といった言葉がありますが、

まさにその通りで、

話す相手が「そうだよね」「いいね!」「大変だったね」

などと自分の気持ちを理解してくれたことがわかると、

それだけで、とても嬉しいものです。

辛くても、頑張ろうと、また立ち上がる力が湧いてきたり、

喜びをさらに大きく感じられたり。

 

 

●「感情」に注目すると会話が豊かになる●

 

・・・というわけで、

人は誰かに、自分の感情についての共感やフィードバックをもらうことが

とても大事になります。

それをもらえると、パワーが湧いてきたり、

自分で自分の気持ちや考えを深めたり整理したりできるからです。

 

だから、会話の相手が自分の感情を聴き取ってくれると、

「聴いてもらった〜」という感覚が持てて、

どんどん話したくなり、

話も深まっていくのでしょう。

聞き手は、あえて自分の話をしなくても、

聞き役に回るだけで、相手がどんどん話してくれます。

 

そして、「会話がとぎれない」状況になる、というわけですね、きっと

 


(c) .foto project
 

 

 

 

 

 

 

  

 


心のエネルギー漏れを塞ぐことの大切さ

2014年09月29日 | ●コーチング

 

現在、とある企業様の管理職研修中。

集合研修だけでなく、
1ヶ月かけて、日々やり取りを行い、
コーチングを行いながら、
ご参加の皆様の意識変革のお手伝いをしています。

 

メインテーマのほかに、
日々の課題の一つとして
「未完了の完了」というものを意識して行っていただいています。

「未完了」とは、このブログでもときどき書いていますが、
コーチングの用語の一つで、
文字通り、完了しないままで終わっている物事のこと。
締切を過ぎて終わっていない課題とか、
払い込みを済ませていない代金だとか、をはじめ、
妥協していること、ガマンしていること、諦めていること、
なども含めます。
要は、その人の心のエネルギーを、
無駄に浪費している物事を言います。

 

なぜ、そういうものがコーチングの場面でよく扱われるかと言うと、
そういうものがあると、
心のエネルギータンクに穴が開いていることになり、
エネルギーが無意識のうちに漏れていくからです。

そうすると、
本当にやりたいことがあっても、
そのことに集中してエネルギーを使うことができません。
ガソリンを入れても入れても、
ろくろく走っていないのに、すぐタンクが空になり、
遠くまで行けない、
目標地点まで行けない、ということになるからです。


なので、未完了の完了は、
つまりはマイナスをゼロにする作業で、
どこかの目的地に向かう場合、
スタート地点に立つことにも等しいわけです。


とは言え、日常生活の中で、
ガソリンタンクの穴を塞ぎきってから動く
というのは、そうそうできることではありません。

ですから、毎日、少しずつ、動きながら穴を塞ぐ。
そんなことをやるのです。



穴が塞がれてくると、
ガソリンがしっかり貯まるのを感じるようになります。
そして、エネルギーが高まるのを実感します。
行きたいところに行ける力を感じます。


一つひとつは何気ない行動ですが、
実にパワフルです。

エネルギー漏れの穴は、
一度塞ぐとそれでいいかと言えば、
なかなかそうもいきません。
また、新たにどこかに穴が空いたりします。
生きていればあたりまえでし方のないこと。
だから、穴が空いていないか、日々ウォッチすることも大事ですし、
ときどき確認期間を設けて、
集中メンテナンスを行うのも効果的です。 


 


コーチングは万能ではない

2014年09月25日 | ●コーチング

 

 

コミュニケーションにおいてとても有効な「コーチング」。

最近、企業の管理職研修などでは

ずいぶん高い割合で導入されるようになっているようです。

 

コーチングは、別に学問の一分野でもありません。

昔から、相手を伸ばすコミュニケーションが上手な人は

たくさんいました。

(それを、natural coach と呼んだりします)

 

そんな人たちがしていたことを、集めて、体系的にまとめたものが

いま、ビジネスなどでつかわれるようになっている

コーチングだと言われています。

 

このコーチングは、

言ってみれば、コミュニケーションのための

アプリケーションの一つ。

 

人と関わるとき、

OSとしては、コーチングマインドを持つことは大切です。

 

でも、コミュニケ―ションのためのアプリケーションは

コーチング以外にもいくつもあります。

ティーチング、カウンセリング、メンタリング、コンサルティング、

指示・命令……


どれが良くて、どれが悪い、ということはありません。

どのアプリケーションが適当かは、

その場、そのケースにより、

事柄の難易度や緊急性、重要性と

コミュニケーションをとる相手の能力の度合いにより、

変わってきます。

 

パソコンのアプリケーションも、

Word がいいのか、PowerPoint がいいのか、

時と場合で違うのと同じようなものです。

 


たとえば、

これから幼稚園を選ぼうというときに、

なにも知らない幼児に対して、いきなり、

「〇〇幼稚園と、△△幼稚園と、□□幼稚園と、

 どの幼稚園がいい?」

と聞いてみるのは、ナンセンスというものです。

 

子どもは、そのときの名前の響きで連想したもので、

どれかを答えるかもしれませんが、

それをもって、

「だって、あなたがこの幼稚園がいいって言ったじゃない!」

 なんて言って、子どもに責任を押し付けるわけにはいきません。

 

子どもが実際に行ってみて、五感で感じ取ったものを

選択の手がかりにする、というのはありだと思いますが、

判断するには、子どもにはまだ、

情報も、知識も、判断力も足りないと言えるでしょう。

 

そんなときは、親が判断し、

当然、その結果にも親が責任を持つことになります。


それが、高校や大学の選択となるとどうでしょうか?

ここはもう、親が決めるところではないでしょう。

 

でも、現実には、

幼稚園入学前の子どもに幼稚園を選ばせたり、

子どもの大学を親が決めたり、ということ、

そして、それにたとえられるようなことが、

実は日々の生活のなか、

日々の業務の中で起きています。


人は、知らないことはできません。

知っても、はじめは練習しなくてはうまくいきません。

コーチングは、なにも知らない人に、教えるべきを教え、

どこを目指したらいいのか、ということを互いに共有した上でこそ、

初めて機能するものだと思います。


その、はじめのところを、

忘れていることが結構あります。

 

「何を質問したらいいのかわからない」

「どこがわからないのかわからない」

 

あるいは、

「そもそも、何をめざしているのかわからない」

「いつまでに何をどの程度すればいいのか、わからない」

 

そんなふうに思っている子どもや部下がいたとしたら、

それは、コーチング以前の、

別のアプリケーションを使ってのコミュニケーションが

不十分だと言えるのではないかと思います。 

これくらい、わかっているはず。

 

そう思っていませんか?

ちゃんと確認してみましたか?


「だろう」で動くのが危険なのは、

車の運転だけではないよなあ、と思います。

 


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で、どうなりたいのか? ~コーチングフェスタ2013に参加して~

2013年09月24日 | ●コーチング

 

 

台風がいってから、めっきり秋らしく涼しくなりました。

この3連休は、皆様、どう過ごされましたか?

 

私は、昨日の秋分の日、

お手伝いもあって

コーチングフェスタ2013」なるイベントに

行ってきました。

 

どのプログラムもほんとに魅力的で、

すべてを見て回れないことが残念至極。

 

 

そんななかではありましたが、

昨日、一つの大切なものを手に入れてきました。

それはまさに「視点のシフト」でした。

 

コーチングで個人に対して行っていることは、

個人に対してでなくても同じではないか、

と、そう気づいたのです。

 

 

コーチングでは、クライアントさんのありたい姿を

ゴールに置きます。

クライアントさん自身がどうなりたいのか、

どうしたいのか、

どうあるのがいいと思うのか。

まずは、それありきです。

 

コーチがすることは、そのゴールをできる限り明確に描く

お手伝いをすること。

そして、そこまで、どうやって行くのかを考えることを

お手伝いすること。

そして、そのための行動をサポートすること。

 

その間、クライアントさんが

AかBか、二者択一に陥って悩んでいたら、

CというものやDというものも、

あるいはA'やB'もあるよ、

といって、選択肢を広げるお手伝いをしたりします。

 

あなたは、こうしたいって口では言ってるけど、

どうも、そうは感じられないよ、と

フィードバックしたりします。

 

したくてもできない、というなら、

できない理由の根っこにある

怖れなどの不安を取り除くにはどうするかを

考えます。

そして、そうしたブレーキをはずす手伝いをします。

 

 

で、結局、何をしているかと言えば、

「で、あなたはどうしたいの?」

「どこに行こうとしているの?」

「何を選ぶの?」

「実際に何をするの?」

という問いかけと、行動のサポートです。

 

クライアントさんが、常にゴールを見失わず、

ゴールに向って行動することを手伝うのです。

 

もちろん、時には、ゴールそのものが

変更になることもあります。

やってみたら、これじゃなかった、ということだって、

大いにあるからです。

 

でも、北海道に行くのか、沖縄に行くのか、

羽田に行くのか成田に行くのか、

それをいったん決めないことには、

行動はできないのです。

 

 

そんなことを、主に個人に対してやっているコーチですが、

こうした考え方自体は、

個人でなくても、当てはまるはずだということを

昨日は思ったのです。

 

ゴールが必要なことは、I が We になったとしても、

変わらないんじゃないか。

 

私たちの住む社会には問題は山積している。

いつだって。

でも、問題があるから、難しいから、

だから何もできないと諦めるのか?

 

そういうわけにはいきません。

 

今私たちが享受している乗り物だって、電話だって、

音楽プレーヤーだって……

なんとなく出来上がったわけではなく、

そういうものを作るんだ、きっとできるはずだ、

と信じた人がいたからこそ

いま、できているのです。

 

「できない」んじゃなく、「やらない」だけ。

 

時間は、かかるかもしれない。

でもできないと思ってやらないのと、

できると思ってやってみるのと、

結果はまったく違うことは明らか。

 

 

「で、私たちはどうしたいのか?」

「どうなりたいのか?」

 

できるかできないか、ではなく、やるかやらないか。

どうやるのか?

 

そんなことを問い続け、行動をサポートするコーチの仕事。

 

個人だけじゃなく、個人の集まりの社会に対しても

できることがあるんじゃないか。

 

そしてそのために、まずは自分が

それを信じて、自分にできることをやる。

 

あらためて、そう思った昨日でした。

 

 

出会うことができた皆様に、

そして場を準備してくださった皆様に、

心から感謝します

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


未来の自分からエネルギーをもらう

2013年08月25日 | ●コーチング

 

 

土曜日に、日本コーチ協会神奈川チャプターの勉強会に

行ってきました。

友人コーチがシリーズで行っている企画で、

ベテランコーチのコーチングを「解体」して「解説」するというもの。

 

この日のゲストコーチは、ビジネスコーチとしてご活躍中のAさん。

会場から、クライアントを募り、

その場で15分間のコーチングを行い、

コーチ、クライアントに

「この時、何を意図してこの質問をしたのですか?」

「その質問をされて、どう思いましたか?」

なんて聞きつつ、

そこで何が起きていたのかを、解き明かしていくのです。

 

すでにコーチとして活動している方は、

ベテランコーチのコーチングから学び、

コーチングをよく知らない方は、

そもそもコーチングって何をするものか、

ということを知ることができます。

 

なんとなくわかっていること、機能していると思えることも、

自分でやろうと思ったり、もう一度やろうと思うとできないもの。

それをいったん言語化してみることで、

もう一度やってみるという「再現性」が持てるからです。

 

友人コーチは、そうした言語化、深読みの天才!

 

 

 

沢山沢山、勉強になりましたが、

特に、今の私にとって印象的だったのは、

目標設定の仕方でした。

 

Aさんは、クライアントが目標を設定するにあたり、

簡単に言うと、チャレンジングな大きい目標を設定するよう

促していました。

そして、「それをやることを考えると、ワクワクしますか?」

と言ったような質問をして、その目標の方向性が

本人の本当に望むものかどうか、確認していました。

 

解説の時にAさんは言っていました。

「過去の自分からではなく、未来の自分からエネルギーをもらうんだ」と。

 

つまり、こういうことです。

過去の自分の延長上に、未来の自分という目標を置くと、

それは、自分の住み慣れた「安全圏」の目標になってしまう。

それでは、大きな変化は望みにくい。

だから、未来のありたい自分を目標として、

しかもそれを大きく描いて、

そこから今へチャンクダウンしていこう、

そんなことではないかと思います。

 

これは、目標型のコーチングや、

目標を立てて、そこに向かうのが好きなタイプの人には、

基本のやり方。

「過去からでなく、未来から今をみる」ことで、

自分のコンフォートゾーンを出る、ということは、

多くの人が言ってもいます。

 

・・・ではあるのですが、そうは言っても、

本当に、Aさんのコーチングのように、

クライアントに今の安全圏を脱出して、

大きなチャレンジングな目標を持ってもらうということは、

正直、そうそうできることではないと思います。

 

 

クライアント本人も、大きな目標に向かうには、

それだけのモチベーションを維持し続けなくてはなりません。

また、それに伴走するコーチも、

それをクライアントができると信じて、コーチングし続けるわけですから、

やはりコーチ自身が、

大きな目標に向かってチャレンジし続けていなければならないなあ、

と感じました。

 

そうしたチャレンジングなプロセスを伴走するには、

そうしたプロセスを自分自身が通った「体感覚」があった方が、

やはり、より、クライアントさんと共感しながら

コーチングできるのではないか、

とそう思うのです。

 

Aコーチは、それを常日頃、ご自身でやっていらっしゃる、

ということが、一目お会いするだけでよくわかります。

 

 

「コーチは、まず、クライアントとして成功する必要がある」

と、あるベテランコーチが言っているのを聞いたことがありますが、

こういうことなんだなあ、と、

あらためて感じた時間でした。

 

 

自分のこれまでの世界にとどまっていないで、

いつもその境界線を壊しながら、広がっていける自分でいたい、

そう思いました。

 

 

Aコーチ、友人コーチ、神奈川チャプタ—の皆さん、

ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「考えちゃう」病

2013年07月27日 | ●コーチング

 

 

考えるな、感じろ!

 

それが大事、ってわかってる。

そう、自分でも書きました(→こちら)。

 

でも、気づくと、考えてる。

 

これ、半分(以上)、病気です。(笑)

 

昨日も思いました。

 

ある、プログラムの振り返り用の質問シートを作っていて、

「○○はどうでしたか?」と結果を問う質問に続けて、

「その理由は何だと思いますか?」

と書いている。

 

できたこと、できないことを把握して、

その理由もわかれば、

再現性があるから、と思っているのです。

 

 

それは、確かにそうなのです。

理由がわかって、ハッとする。

その時点で、原因が消滅することもある。

 

だから、「考えてみよう」ってわけですね。

 

 

 

でもね、それだと、苦しくなることもあるんです。

 

「なぜ?」を自分や相手に使う時には、

時として「問いつめる」ことになる。

第三者や物事に使ったとしても、その可能性が生まれるときもある。

 

自分でも、両方の質問を沢山受けている身として、よくわかる。

 

 

 

相棒のコーチが、

「ここさ、理由じゃなくて、気持ちを聞きたい」

と言いました。

 

 

「それができた時/できなかった時、どんな気持ちでしたか?」





そうだよね・・・。

 

自分が聞かれた場合、

理由を聞かれて、それがわかったからといって、

自分はそこから先に自由に伸びていける気がしない

 

でも、感情を聞かれて、どんな気持ちだったか、

何を感じていたのかを聞かれると、

どんどん「オートクライン」が起こって

(オートクラインについてはこちらにいい記事があります)、

自分の中の、いろんなものが外れて、

自由な気持ちになっていく

 

いやなものならやめよう、と思えるし、

好きだったら、もっとやりたいと思える。

 

「こうするべき」「こうでなければならない」

という「左脳」の声ではなく、

「こうしたい」「これはしたくない」

という「右脳」の声(本心)が聞こえてくる。


結果として、理由なんか聞くより、ずっと効果的。



これは、仕事のことでも、どんなことでも、

「人」を対象としていて、

「人が動けるようになる」こと(何かをやめる、始める、変える)

「人が変わろうとする」こと

をサポートする場合には、

当てはまることだと思います。

 

 


まだまだだなあ、自分・・・

と思いながら、

自分の心のクセが、あまりに象徴的に出ていて

笑いました。


これからは

「理由」じゃなくて「気持ち」

意識してみたいと思います。

 

 

 


インタビュアーとコーチの違いとは? (6)二つの「聞く」共通点②

2013年07月11日 | ●コーチング

 

 

前回は、二つの「聞く」の共通点は

「ラポールを築くことが大切」だということ、

そして、そこには、

「ある前提」が必要だと書きました。

今日はその、ある前提について書きたいと思います。

 

 

「ラポール」を築く上で大切な前提。

それがあれば、アイコンタクトもできるし、

うなずいたり、促したりして

どんどん話が聞ける。

それは何か。

 

それは、次のような思いを、

聞き手が心の中に持っていること

ではないかと思います。

  

・相手は、自分が知っているよりずっとずっと偉大。

・その人にしかないものがある/すべては師。

・相手は、そのままで完全である。

・相手はどうしたいか本当は自分で知っている、 

 あるいは気づける力を持っている。

・・・・・・・・・・・

 


これらは、ひと言で言うと
 
相手を尊重する、ということかもしれません。
 
 
 
こうした前提があれば、結局は、
 

・相手を否定しない。

・相手にとっての正解や、相手にとっての価値を

 ジャッジ(いいとか悪いとか判断すること)をしないで

 「あなたにとってはそうなんですね」と

 まるごと受け止める。

・・・・・・・・・・・ 

ということが、できるのだと思います。

「聞く」姿勢としては、

教えてほしい」そんなものになるのかもしれません。

 

 

あとは、もっと言ってしまうと、

「相手も私もひとつにつながっている」

そんな感覚があると、

きっと愛にあふれた対話になるんだろうな、

と思います。

 

 

 インタビューであろうと、コーチングであろうと、

そこで行われているのは

ひとつの「コミュニケーション」です。

 

そう考えれば、 

コミュニケーションにとって大切なことが、

共通なのは当然なのかもしれませんね。

 

そして、

インタビュアーも、コーチも、

そうありたいと思って

話し手に話してもらえるよう、

聞いているのではないでしょうか。

 

 

・・・ということで、ずいぶんと長いこと

引っ張ってしまいましたが

「インタビュアーとコーチの違いとは?」、

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

当初は、相違点1回、共通点1回で、

合計3回ほどで終わりの予定だったのですが、

ついつい、思いつくまま、書いてしまいました。 

 

 

ほんとうなら、インタビューをどう定義するのか、

コーチングをどう定義するのか、

というところから書き始めなければならなかったのだと思います。

それがないために、

共有すべき土俵が、ちゃんと作れていなかったかもしれません。

その点、お詫びいたします。

 

 

今さらですが、言葉の定義、のようなものについては、

今回は、こんなふうに考えていました。

 

「インタビュー」と言っていたのは、

雑誌や本、テレビ、ラジオなどで、

ライターやアナウンサーなどが行っている、

私たちが最もよく見聞きするであろう

マスメディアの中でのインタビューを想定しました。

 

また、「コーチング」については、

現在、個人や企業で行われているであろう、

個人的なコーチングセッションでの対話を、想定しました。

 

 

 

 

ただメディアの役割にも色々あって、

話し手の側に立ち、話し手の代弁者となるのか、

読者・視聴者の側に立ち、聞き手の疑問を解き明かすのか、

大きく違う視点が存在します。

広告や宣伝のためのメディアでは、前者になりますし、

新聞・テレビなどの報道などは、後者になるかと思います。

 

広告・宣伝のためのメディアでのインタビュアーが、

話し手の批判や弱点を伝えることはNGですし、

新聞・テレビなどの報道でのインタビューが、

話し手の広告塔として利用されても困ります。

 

そして、報道という仕事の中では、

ジャーナリスティックに、クリティカルに

取材しようとする姿勢は大切ですが、

一方で、それが行き過ぎて、

正直に語る人たちに対しても、

相手を尊重するという基本が抜けてしまうことも

また、気をつけなければいけないことではないかと思います。

それにより、かえって真実が見えてこない場合も

多々ある気がしてなりません。

 


 コーチングについても、正直なところ、

「コーチング」って、そもそも何なのだろう?

というのが、最近の私の大きな疑問です。

おそらく、アメリカから「コーチング」が入ってきた当時に比べ、

「コーチング」に乗せる意味が、色々と付加されて

その範囲が広がっているのではないか、と思います。

 

それにより、「コーチング」と言った時に、

人によって、指している内容に違いがあるように思います。

 

そのあたりについては、

また改めて書いてみたいと思います。

 

--------------------------- 

 

「インタビュアーとコーチの違い&共通点」については

これにていったん終わりです。 

ここに書いたことが正解なわけでも、

すべてなわけでもありません。

 

これは違うんじゃないの?

まだまだあるよね、

という話も大いにありかと思います。

コメントをお寄せいただければ幸いです。

また、ここまで書いたものが、

どなたかの、何かのお役に立てば、幸いです。

 

 


インタビュアーとコーチの違いとは? (5)二つの「聞く」共通点①

2013年07月09日 | ●コーチング



前回まで、インタビュアーとコーチの「聞く」の

違いについて書きました。


あえて、「違い」にフォーカスしたため、

二つの聞き方がまったく別のものであるかのように

受け取られている方がいらっしゃるかもしれませんが、

そんなことはありません。

二つには、大事な共通点があります。

 

実際、

二つの「聞く」は、ある意味、真逆な面もありながら、

コーチングを学ぶ人の中には、

アナウンサーというお仕事をされている方も

多くいらっしゃいます。

それは、両者の「聞く」には、

「聞く」ということにとって

大切な共通点があるからだと思います。

 

 

さて、ここからは、

二つの「聞く」の共通点について、考えてみたいと思います。


(ここまで長かった~


 

  

 

両者の共通点。

それは何より

「相手に話してもらうこと」

ではないでしょうか。

 

相手から情報をもらうにしろ、

相手に気づきを得てもらうことを願うにしろ、

相手である話し手が、話さないことには

それこそ話になりませんから。

 

話し手が、沢山話すためには、

気持ちよく話せることが最重要です。

 

まあ、今回話題にしていない、

刑事と容疑者などの場合は、

脅してしゃべらせる、

半分喧嘩をふっかけて怒らせてしゃべらせる、

という手もあるのかもしれませんが、

普通の場合は、「気持ちよい」と思わないと、

なかなか沢山は話せませんよね。


まして「本音」を語れるかどうかは、

話し手と聞き手の間に信頼感や安心感があるか、

ということにかかってきます。


そういう関係にある状態を

コーチングなどでは「ラポール」が築けている状態と

言います。

この、「ラポール」を作り出す聞き方

これが、インタビューでもコーチングでも、

大切な条件であり、

両者の「聞く」の大きな共通点だと思います。

 

 

では、「ラポール」を築く聞き方とは?

ということになりますが、

これは、表面に現れるわかりやすい行為としては

次のようなものがよく上げられます。

 

・アイコンタクトをとる

・あいづちをうつ

・うなずく

・うながす(「それで?」などの言葉を言う)

・笑顔、笑声

・相手の言ったことを繰り返す


また、 ペーシング、といって、

話す速度や声のトーンをなどを

話し手と合わせる、ということも大事。

話し手が凹んでいるのに、

聞き手はびんびんに元気!というのでは、

話し手は疲れるだけという危険もあります。

 

 

これらのことを、ちょっと意識するだけで、

話し手は、グンと話しやすくなるはずです。

 

ただ、それも、あまり過度になっては不快にもなるもの。

たとえば、繰り返しなどは、

どう言葉をつないだらいいか迷う時には、

「あなたの話をちゃんと聞いてますよ」という意味で、

とても有効です。

けれど、そればっかりだったり、あまりにそれが頻繁だと、

話し手側が、「ほんとにちゃんと聞いてるの!?」

と感じてしまうことがあるかもしれません。

ときには、「ばかにされている!」と

感じる人もいるかもしれません。

 

 

そんなことが起きないためにも、

大切なことは、現れてくる動作の、その奥にあるもの、

なのだと思います。

 

最終的に拠り所となるもの

上記の行為の根底にあるものがない限り、

信頼感や安心感は存在しないのかもしれません。

 

 

それについてはまた次回に。

 

(すみません、まだつづきます・・・

 

 

 

 

 


インタビュアーとコーチの違いとは? (4)二つの「聞く」相違点③

2013年07月08日 | ●コーチング

 

 

インタビューとコーチングに代表される、

二つの「聞く」の違いについて。

 

前回は、

「聞き手のした質問が、話し手に機能したかどうか

 コーチングではわからない」

と書きました。

 

もしかすると、

「コーチング」っていい加減なんじゃないの?

と思われた方もいるかもしれません。

 

もし、そうした誤解を与えてしまっていたのなら、

ごめんなさい

そういうつもりではありません。

 

ただ、コーチングについて一つ確実に言えるのは、

コーチングは、話し手(クライアント)ありき

ということです。

 

  

こうしたい、そのためにコーチをつけよう、

コーチを使ってみよう、

そう話し手が思わないことには、

コーチングは意味がない、ということなのです。

コーチをつければ、自動的に何かが達成できる、

そんなことはない、ということ。

 

コーチは、一人キャッチボールをするときの

壁のようなもの。

投げた球の力に応じて、バウンドの仕方も決まる。

珠を投げた力が弱ければ、

弱い珠でしか返ってこない。

そう思います。

 

ですから、同じコーチをつけていても、

欲しい結果を120%得る人もいれば、

60%しか得られないという人もいるのだと思います。

 

そしてもちろん、60%の人が、

ほかのコーチに変わったら、

80%の結果に、ということもあるでしょう。

人と人とのことですから、相性、得意・不得意

そんなものは当然あります。 


それにしても、コーチではなく

クライアントの思いありき、

そこは変わらないと思います。




そんなことを前提とした上で、

コーチングとインタビューとの違いについて、

もう一点、考えてみました。

 

その違いは、

話を聴くときにどこにフォーカスしているのか、

というものです。

 

コーチングでは、コーチは

「事柄」ではなく「人」(話し手)にフォーカスしよう

と言われます。

 

これは、コーチが、

話し手と一緒に「問題解決」をしようとしないため、

というのが大きな理由だと思います。

 

なぜなら、その時の問題は、

それで解決できたとしても、

話し手本人が、どうやって解決するのかを会得しない限り、

次に同じような問題に直面した時に、

一人では解決することができないかもしれないからです。

これでは、話し手がコーチに依存する関係が生まれます。

 

コーチングは、問題を解決する場ではなく、

その人が問題を解決できるようになるのを手伝う場。

 

 

 

これは、たとえばこんなことです。

 

話し手Mさんが、

自身の職場で起こった出来事について話すとします。

コーチングの場合には、コーチはその出来事について、

自分が事の次第をわかるために、

いつ、どこで、誰が、どうしたのか、

といった質問は基本的にはしないでしょう。

その事自体は、話し手本人はよくわかっているから、

改めて話してもらっても

オートクラインが期待できず、

話し手の時間を無駄にしてしまうかもしれません。

 

もちろん、話し手が話したいことを話すのを聞くので、

話し手が事の次第を話したければ、それはOK。

好きに話してもらいます。

 

コーチングの場合、重要なのは、

事柄がどうか、ということではなく、

その事柄を、話し手本人がどうとらえているのか

ということです。

100人いたら、99人が「大変だ」というふうにとらえることでも、

話し手がそう思っていなくて、

それ自体が話し手にとって問題となっていなければ、

それは問題ではないわけです。

 

ですから、コーチングで

「それはいつからですか?」

「誰が、それをしたのですか?」

といった質問をする場合は、

そうしたことを聞くことで、

話し手に見えていない何かがわかる(お互いに)かもしれない、

そんな場合なのだと思います。

 

 

話し手との対話の中で、コーチが意識を向けようとするのは、

次のようなことです。

 

・話し手は、今、どんな感情で話しているのだろうか?

・本当は、どうしたいと望んでいるのだろうか?

・そう思わせる根っこにあるのは、何なのだろうか?

・・・・・ 

感情、欲求、思い込み、話していないことは何か……

コーチはそんなことを聞き取ろうとするのです。

 

ベテランのコーチであれば、それは、

「聞き取ろう」としなくても、「聞こえてくる」と言います。

 

 

では、インタビュアーとして、

このMさんに話を聞くとしたらどうでしょうか?

 

この場合、そのインタビューが

何を目的としているものかによって、

インタビュアーが意識するものも違ってくるでしょう。

 

Mさんが、何かの目撃者で、

Mさんの見た事実が重要なのであれば、

「いつ、どこで、誰が、何をした」ということが

とても大事になります。

この場合は、聞き手は「事実」という「事柄」に

フォーカスすることになるでしょう。

 

また、Mさんが『プロジェクトX』のような番組の

取材を受けて、

これまでにやってきたことについて聞かれるという場合は、

Mさんがやってきた「事柄」の起承転結は

みんなが知りたいことだし、

その時々で、Mさんが、あるいは仲間が、

何を考え何を悩み、どう決断し選択してきたのか、

といった「人」的な部分も、

みんなが知りたいことでしょう。

この場合は、聞き手は、「事柄」も「人」の部分も

聞いていくことになります。

 

これがさらに、Mさんそのものを取り上げた企画であれば、

Mさんという「人」にフォーカスする部分は

さらに大きくなるでしょう。

 

 

いずれにしろ、インタビューの場合は、

Mさんという人をまったく知らないかもしれない

読者や視聴者が後ろにいることが前提であり、

その人たちに伝えることが大切な目的となります。

そういう前提の上にある限り、

Mさんという「人」にフォーカスする場合にも、

Mさんが何をする人で、これまでどんなことをしてきたか、

今回の取材のテーマに関わるポイントの出来事は何か、

といった「事柄」に触れることは、必須となります。 

 

 

インタビューは、

それを見たり聞いたりしている第三者にも、

話し手の気持ちなども含めて、

事の次第がよくわかると思います。

けれども、コーチングでは、

第三者には、話し手の気持ちなどはわかるかもしれませんが

事の次第はさっぱりわからないかもしれません。

聞き手のコーチにもわからないのですから、

当然なのですが。

 

 

こうして見てくると、

インタビュアーは、「事柄」にも「人」にもフォーカス。

コーチは、「事柄」よりも「人」にフォーカス。

ということになるのかと思います。

 

 

ここで、「人」の部分を聞くという「共通点」が出てきたところで、

次回からは共通点について書いてみたいと思います。

 

やっと共通点について話せる~ \(*^▽^*)/

 

(もう少し、おつき合いください

 

 


インタビュアーとコーチの違いとは? (3)二つの「聞く」相違点②

2013年07月05日 | ●コーチング

 

 

インタビューとコーチングの

二つの「聞く」の相違点について、

前回は、「誰のために聞くのか」が違う、

ということについて書きました。

 

ほかにも、二つの違いはこうかも、と思うことには、

自分のした質問が機能したかどうかが

わかるかわからないか

ということがあるかな、と思います。

 

これは、「聞き方」というより

「質問のし方」の違いになるかもしれません。

 

 

インタビューが成功したかどうかは、

インタビュアーである自分が

「ああ」「なるほど」と思えるかどうかで

ある程度わかるように思います。

 

インタビュアーである自分が、

「ああ、なるほど」と思える答えをもらえた

ということは、

自分の後ろにいる読者や視聴者にも

なるほど、と思ってもらえる

可能性が高まります。

 

なぜなら、インタビュアーは視聴者や読者の代わりに

話し手に話を聞いているからです。

(その意味では、読者や視聴者の知りたいことが何か、

理解している必要がありますが。)

 

それを、さらに、ちゃんと読者や視聴者に伝えられるか、

という問題はあるのですが、

自分がわからないものは、

人に伝えることもできませんから、

まずは自分がわかった、と納得できることは

とても大切です。

 

また、そうした答えが得られたということは、

そういう質問ができていた、

ということになるのでは? と思います。

 

ということで、

自分の質問がヒットしたかどうか、

それを自分の感覚で確認できるのが

インタビュー。

 

逆に言えば、

質問を準備しておいて、その答えを取りに行くのが

インタビュー。

 

そして、

質問はまったく準備せず、話し手の話を聞きながら

聞き手の中に湧いてきた質問をするのがコーチング。


そういうことが言えるのではないか、

と思います。

 

 

コーチングでは、ああ」は、

相手である話し手の中で起こることです。

話し手が、大きく「ああ!」とか言ってくれたり、

自分の中で起きたことについて

話してくれたりしない限り、

話し手の中に何が起きたのかはわかりません。

何らかの手応えを感じたとしても、

コーチは自分のした質問が機能したかどうか

本当のところはわからないのかもしれません

 

しかも、コーチングの質問の場合、

その瞬間に「ああ」を引き起こせれば

それでいいのかというと、

そうでもありません。


問われた時には「はあ?」と

さっぱりわからなかった質問が、

何日も、何週間も、時には何年も(!?)

心に引っかかっていて、

ついには潜在意識の中で考えていて、

そしてある時、ハッと答えがわかって「ああ!!」。

そんなこともあります。

そんな質問の方が、

ずっと深くて鋭い質問だったりします。

 

そう考えると、

質問が機能したかどうか、

それは、コーチである聞き手も話し手も

実はわからないのかもしれません。。。 

 

 

コーチングでコーチが質問するのは、

質問することで、話し手が、

・自分一人では見えていないところに

 スポットライトを当てられるかも、

・ものを見る視点を変えられるかも、

・その先を考えることで、前に進めるかも、

・・・・・・・・

そんなことを考える時だと思います。

 


人は、質問されると、答えを考え始めると言われます。

話し手は、答えようとして話すことで

自分自身の頭の中を整理したり、

自分自身の感情などにも気づくことができます。 

 

このように、自分で話す話を自分で聞くことにより、

自分の中に気づきや変化が生まれることを

コーチングでは「オートクライン」と言います。


この「オートクライン」は

すでに自分がわかっていることや、

すでに一度考えたことを話す時より、

初めてそれを話すときに、ずっと起こりやすいものです。


ですから、コーチは、「オートクライン」を願って、

話し手の話を聞きますし、

質問するときは、

話し手が初めて考えることになるであろう質問を

するようにします。

そういう質問は、初めから準備していることはできず、

ほとんどの場合、セッションの中で湧いてくる

生ものになります。

(もちろん、機能する質問を、道具としていくつも持っている

ということはありますが、どこでどれを使うか、

それは、その時に決めることになります。)



では、実際に、話し手にオートクラインが起きたかどうか、

あるいは、いつでも引き起こせるかどうか、

ということなのですが、

それは、わかりません。

 

「話し手のため」と言っても、

そこで行われている対話が、

本当に話し手のためになっているのかどうか、

それすらも、実は定かではありません。

 

「ため」というのは、あくまで

「目的」の対象者の方向を指すものでしかありません。

話し手のためになるように、と願うことは

自分がすることですからコントロールできることですし、

おそらくほとんどのコーチは、

それを願ってコーチをしていると思います。

けれど、本当に話し手のためになったのかどうか、

それは、結果でしかなく、

自分自身ではコントロールできないことです。

 

結果もコントロールしようとすること、

何かを意図して聞き取ろうとすること、

そんなふうに力を使うのではなく、

もっとすべてを手放して「聞く」。

エゴを手放して、もっとエコな感じで聞くことができたら、

きっと、ステキな聞き方ができるのだろうと思います。

 

私にとっては、それが課題です。

 

 

(※「オートクライン」については、

 こちらにいい記事がありました)

 

(つづく) 

 


インタビュアーとコーチの違いとは?(2)二つの「聞く」の相違点①

2013年07月04日 | ●コーチング

 

昨日は、「聞く」には、以下のA~Cように、

大きく三つの種類がある、ということ、

そして、そのうち、

身につけたい聞き方と言われるAとBは、

違うものであり、役割が違うのだけれど、

混同されて誤解されている点があるかもしれない、

ということを書きました(→こちら)。

 

A)メディアにおけるインタビュアーがやっていることに

 代表される「聞く」

B)コーチングやカウンセリングといった分野で使う

 いわゆる「傾聴」としての「聞く」

C)刑事が容疑者を追及するなど、問いただす時に使う

 「尋問・詰問、糾弾」などとしての「聞く」


 

そこで、AとBについて、考えてみることにしました。

 

AとBには、もちろん共通点も多いのですが

相違点もあります。



今回は、まず、二つの相違点について。
 
 
 
AとB、二つの「聞く」の相違点、それは何かといえば、
 
ずばり、ひとこと、
 
「誰のために聞くのか」
 
です。
 
 

Aは、いわば読者や視聴者の代表としての

聞き手であるインタビュアー自身、

つまり「自分」のため(for me/us)に聞きます。

Bは、話し手である「相手」のため(for you)

聞きます。

 

ここが決定的な違いです。

 

 

Aの聞き方の目的は、

聞き手が、話し手から、何らかの情報を取ることです。

情報とは、技術的なノウハウかもしれないし、

話し手が何を考えてきたかということかもしれない。

いずれにしろ、話し手から聞くことで、

聞き手が、何かを発見したり、気づいたりするのです。

 

一方、コーチングなどの傾聴的聞き方の場合は、

目的は、話すことで、話し手が、

気づきを得たりすることにより、目標に近づくことです。

その際に、その元となる何らかの情報は、

話し手が、自分の中から、自ら捜し出します。

聞き手であるコーチは、

話し手がそれをすることをお手伝いするに過ぎません。


 

前者は、確かに自分の後ろにいる読者や視聴者という

「他人」のために聞いている、と言うこともできます。

けれども、少なくとも、それは基本的に、

話し手である「相手」のためではありません。


誰のために聞くのか、ということを

話し手と聞き手という二者だけを軸に考えれば

左(聞き手のため)から右(話し手のため)への

 数直線上には、

C(尋問など)→ A(インタビュー)→ B(傾聴)

と並ぶことになるのでしょう。

 

 

 

 

Aの聞き方に慣れていた私は、

Bの聞き方を学び始めて、戸惑ったのですが、

AとBの違いは何か、

この点がわかるようになって、

戸惑いは消えていきました。

 

 

「質問は、クライアントへのプレゼント」という

コーチもいらっしゃいます。

けだし、名言だと思います。



(つづく) 

 

 

 


インタビュアーとコーチの違いとは?(1)三つの「聞く」

2013年07月03日 | ●コーチング
 

 

昨今、「聞く」という言葉が

それこそよく聞かれるようになってきたと感じます。

そういうタイトルの本がいくつか出ていたり。

 

これは、私自身が「聞く」ことと関係が深いので、

その言葉にアンテナが立っているから、

そう感じているだけかもしれませんけれど。

 

その「聞く」ですが、

大きく分けると三つの「聞く」が

存在していると思います。

 

ひとつは、

メディアにおけるインタビュアーがしていることに

代表される「聞く」。

もうひとつは、

コーチングやカウンセリングといった分野での

いわゆる「傾聴」としての「聞く」。

そして、あとひとつは、

刑事さんが容疑者を追及したりするときの

「尋問・詰問、糾弾」としての「聞く」。


 三つ目の「聞く」は、

日常生活では、どちらかと言えば

使わない方がいいものだと思いますが、

それでも、うっかりすると、

「遅かったわね。いったいどこに行ってたの?」

「勉強するって言ってたくせに、漫画なんか読んでる。

 なぜ、約束が守れないの!?」

なんて言う具合に、相手を問いつめる時に

使われていたりします。


この「聞く」は、

あえて学びたいと思う人はいないでしょうし、

これが、ほかの二つと違うことは、自明だと思います。


では、残る二つの「聞く」ですが、

これについて、

昨今、いっしょくたにして話されていることが

あるように見受けます。

もちろん、共通点もあるのですが、

相違点もある。役割も違う。


 

私は、大学を卒業してから

ずっと「編集者」「ライター」というものに軸足を置いて

仕事をしてきました。

そこに、途中から、「コーチ」という仕事も

加わることになりました。

 

結果として、

前述のはじめの二つの「聞く」を学び、

使うことになりました。

 

今は、モード切り替えが

ずいぶんできるようになってきましたが、

はじめは戸惑いもありました。



 そうした立場から、

二つの「聞く」を知り、使ってみて、
 
思うことがあります。

 

 

 

そこで、「聞く」をテーマに

少し書いてみたいと思います。

 

  

(つづく)

 

 


助産婦さん

2013年06月30日 | ●コーチング

 

私は、4人の子どもを「助産院」で生みました。

助産院で生むということは、

注射で陣痛を促進したり、

会陰を切ったり、

まして出産日をこちらの都合で決めたりする、

ということはしない、ということです。

生まれてくる赤ちゃんが、

生まれるときを知っていると信じ、

自分に備わった生む力を信じるということです。

 

忘れていたけれど、

私はそれを身体でわかるために、

4人もの子どもを産ませてもらったのかもしれない、

今日、ふと、そう思いました。

 

実際、赤ちゃんは、小さめならもっと育つまで待って、

予定日をしばらく過ぎてから出てこようとしたり、

早めに大きくなっていたら、

早めに出てこようとします。

そうしないと、産道を通るのが大変になるからです。

 

ある助産師さんは、言っていました。

「この世に出てくる初めの瞬間から、

 赤ちゃんを信じないで、

 周りが勝手に出産を計画したりすると、

 赤ちゃんは自分が信じられていないと思ってしまう」と。

 

 

教育も、コーチングも、すべてが同じ。

今日はふと、そんなことを改めて思いました。

 

-----------------

 

赤ちゃんは、生まれるときを知っている。

だから、信じて待っていればいい。

注射をしたり、切ったり押したり、

しなくたって大丈夫。

生まれるべき時に、自分の力で、

生まれるようにできている。

助産婦さんは、それを助ける仕事。

主役は赤ちゃん、そしてお母さん。

 

--------------------------

 

子どもは、学ぶ力、伸びる力を持っている。

いつまでも、50センチの身長では止まっていない。

親や先生は、

その子が伸びようとする力を邪魔せず、

その時々で消化できる質の良いものを

ちょうどいい量だけ、

入れてあげるのが仕事。

 

身体が食べ物でできているように、

心と頭は、言葉と愛と信じることでできていく。

 

----------------------

 

あなたに話をするのは、

話を聞いてほしいから。

求めているのは「私の」こたえ。

 

私はこたえを知っている。

でも、まだ探せていないだけ。

だから、その答えを見つける手伝いを

あなたにしてほしいと思っている。

 

----------------------------

 

 


コーチは利用するもの

2013年06月24日 | ●コーチング

 

 

つい先日、

私が所属している

コーチングの勉強会がありました。

 

そこでは、コーチングスキルの基本を知って、

使う練習をします。

コーチングにあまりなじみのない方が、

コーチングを受けてみたり、

コーチになってみたりする時間もあります。


先日も、いつものように、

私も話し手(クライアント)になったり、

コーチ(聞き手)になったり、

その二人のオブザーバー(観察する人)になったりして、

コーチングの学びを深めてきました。

 

そのとき、

とても、貴重な体験をしました。

 

私がクライアント役、

コーチング初心者の方がコーチ役で、

コーチングの練習をしているときでした。


私は、ある程度、自分の話をしてみたところで、

ふと、そうしたくなって、

そのコーチ役の方に、

「…で、ここまで私の話をお聞きになって、

 どう思われますか?」

と聞いてみました。

聞いてみてのフィードバックを求めたのです。

 

ふつう、コーチングの会話では、

それまでにクライアントが話したこと、

あるいは、クライアントとコーチとで話したことを

振り返って、

クライアント自身がどう思うか?

ということを、コーチがクライアントに聞きます。

 

「ここまで話してみて、今、どんなふうに感じますか?」

「ここまでで、話したいことを話せていますか?」

「話してみて、話す前と何か変わりましたか?」

など、聞き方はさまざまですが、

要は、話すことに入り込んでいたクライアント、

あるいはクライアントとコーチを、

まるで空からでも見るように、

客観的なところに視点を変えて、俯瞰して見ると、

何が見えるか、

それを確認することで、

そこまでの会話の意味や効果を把握するのです。

 

「ここまで話して……」というこのメタ・コミュニケーションは、

一般的にコーチからクライアントに

質問として投げかけられることが多いのですが、

それを、クライアント役の私から

コーチ役の方に

投げかけてみたのです。

 

その時の練習の道筋からすると、

ちょっと外れた行為だったのですが、

自分の経験からすると、

コーチングにまだ慣れていない方は

フィードバックというものをしにくいこともあるので、

それを促す、という意味もありました。

 

あえて理由をつければそんなことですが、

いちばんは、ただの直感です。

 

コーチというのは、「鏡」などと言われます。

答えやアドバイスを言うのではなく、

「あなたは今こうですよ」というのを

言葉で見せてあげる。

見ることができれば、

「あ、ネクタイが曲がっている」

などと気づいて、

クライアントは自分で

ネクタイをまっすぐに直すことができます。

 

 

私は、その鏡を、

その時に急に、見てみたくなったのだと思います。

 

 

すると、コーチ役だった初心者の方は、

いくつか質問をしてくださり、

こう感じる、ということを言ってくださいました。

 

その言葉を聞いて、まさに鏡を見た思いがしました。

自分では見たくても見られなかったものを、

見ることができた感覚でした。

とても有り難い、

話してよかった、と感じました。

 

 

 

コーチングは「受けるもの」と思われがちですが、

クライアントが「取りに行くもの」。

そして、コーチは、クライアントが「使うもの」。

 

言葉は悪いですが、そうなんです。


それを、改めて実感した出来事でした。

 

 

 

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