台風一家

淡路島キャンプ 最終日

最終日の朝はおじいちゃん自慢の「ホットサンド」の朝食である。
普通のホットサンドと違うのは、薄いパンではなく6枚切りを2枚使用し、中にはこれでもかと言う量のキャベツとソーセージ、卵などを詰め込み、焼き上げる所である。
屈強なおじいちゃんが繊細な手つきで具材を乗せ、すさまじい力で締め上げた(?)ホットサンドは腹持ちが良く、実に美味である。

大所帯のため、自分は食べる暇もなく焼いてくれたホットサンドを皆でもりもり食べて、この日一日のラストスパートに備える。

この日はこいちゃんがいきたがった「淡路島牧場」
もう何度目やら…我が家は立派なリピーターである。

それでもやっぱり乳搾りは外せない。
大喜びでニギニギ。

乱暴ないっくん、意外とうまい。
要領だけはやっぱりいいようである。

ミルクだってあげる。
あげたいくせに怖がりのいっくんは、腰が引けている。
と言うか、体がこわばっている。

口から泡を出しながらぐいぐい吸ってくる様子にびびりのこいちゃんも同じく腰が…。
手まで食べると思っているらしい。

子供たち、必死に飲む子牛の迫力が凄すぎてミルク瓶を取り落としそうになるほど。
仕方ないので後ろからおばあちゃんがお手伝い。
ここまで求められたら、ミルクをあげるのも甲斐があるというものだ。

ミルクも乳搾りも終わり、牛さん達に草をあげることにした。
草をあげているうちに、遠くにいた牛までその様子をかぎつけワラワラと寄ってきた。
小さなこいちゃんに、大きな牛が何頭も。
走って寄ってくる牛達の砂埃でこいちゃんがかすむ~…。
すごい迫力である。

どれくらいそこにいただろうか。
しばらく草をあげているうちにバター作りの時間になった。
前回同様、威勢のいい説明員の女性が声を張り上げて大勢のバター作りの観光客の為に説明をしてくれる。
こいちゃんといっくんも必死で振ってこの顔!

おじいちゃん、おばあちゃんにもバトンタッチしながら、今年も何とかバター完成!
カッテージチーズもいただき、バターもクラッカーにつけて美味しくいただきました。

完全手作り、無塩バターが塩の良く効いたクラッカーと妙に合う。

お昼ごはんは、朝のホットサンドでお腹がいっぱいだったため簡単に済ませ、お土産を買って、牛乳の試飲もさせてもらい淡路島牧場を後にした。
やっぱり何度来ても和む…。

そしてまたまたいっくんの行きたがった「北淡記念公園」。
凄惨な現場写真を見てビビリ、断層が自宅から近いと知ってまたビビる。
怖い思いをしつつ、どうして何度も来たがるのだろう…。
こんなシリアスな場所に来ても喋り捲りのこいちゃんだが、それ以上にいっくんは説明に忙しかった。
何故かテンションうなぎのぼりのいっくんは、他所の家族にまで地震の怖さを説明するほどであった。
おじいちゃんとおばあちゃんが一緒であることで、テンションが高まりすぎて何かが一本飛んでしまったのか?
のんびり見て歩こうとする私とこいちゃんを急き立てつつも、お姉さんの説明も一生懸命聞いていた。

断層の入った箇所に釘付け。
何やら色々教えてもらっているようだが、どんどん先に行くので何を質問しているのかも判らない。
私たちは、とにかくそんないっくんの後をポチポチついて歩いた。
地震の迫力を感じて興奮するのだろうか?子供と言うのは何に興味を持つのか親は見当がつかないものだ…。

今回も地震体験。
「震度6でーす」などと言われながら待っている時では、そうでもないが、これが不意打ちで来るのだと思うと本当に恐ろしい。

本物の録音であるという地鳴り音も大変不気味で、どうも私は乗る気になれない。
お調子者のいっくんは、
「もう一回乗りたい!」とはしゃいで、係りのお姉さんにたしなめられていた。
確か、去年も注意されていたような…??
成長していないのである。

帰りは混雑が予想されるため、早めに温泉に入って岐路に着くことになった。
温泉は淡路明石海峡大橋が一望できる温泉であった。
ほっこりしていい気分で、すっかり旅も終わったような気がして、写真を撮り忘れると言う痛恨のミスである…。

子供たちは帰りの車の中でぐっすりと寝てしまった。
今回も子供たちの心に響く旅になっただろうか。
思い出を積み重ね、また一つ成長してくれる事を願って、大人たちはハンドルを握るのだった。
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