ノンストップ! (文春文庫) | |
サイモン・カーニック(佐藤耕士・訳) | |
文藝春秋 |
¥819+税 文藝春秋(文春文庫) 2010/6/10発行
ISBN978-4-16-770586-2
四年ぶりに親友から電話がかかってきた。
ジャック・カリーは電話の向こうで誰かに襲われていた。怯えきった甲高い悲鳴。そして襲ってきた誰かに対して話した。ぼくの家の住所を。そして…そして、たぶん、ジャックは死んだ。
なにがなんだかわからないが、とにかくジャックを襲った正体不明の誰かは、ここに来る。人殺しをするような奴らが。
ぼくは大急ぎで子どもたちを妻の母親の元へ預け、妻を捜しに勤務先の大学へと向かった。とにかくキャシーの無事を確かめたかった。
ところが、研究室にはキャシーはおらず、目出し帽をかぶった男がナイフで襲ってきた! 必死で逃げ出したぼくの前に現れた警察は、ぼくを殺人の容疑で逮捕した。…
ここまでで50頁。
この先もこの調子でそれこそノンストップであれよあれよと事件が転がる。
テンポがよくて、このジェットコースター・ノベルはなるほど評判がいいわけだ。
なんだけどー。
私は気になる。
主人公トム・メロンは、こんな目にあって、どうして妻キャシー・メロンを愛し続けられるんだろう?
> 妻はなんてきれいなんだろうと思わずにいられなかった。(414頁)
美人だったらすべてが赦されるのか?
なんかすげー納得いかないんですけど。